習近平国家主席は24日、オバマ米大統領とハーグで会談した。
習主席は「今年は中米国交樹立35周年だ。現在の複雑で入り組んだ国際情勢を前に、中米が協力している、協力を必要とする、または協力できる分野はさらに拡大している。中国は米側と共に、新型の大国間関係の構築という正しい方向性を常に堅持し、両国関係の持続的で健全な、安定した前向きな発展を促すことを望んでいる」と強調。
「昨年以来、われわれは様々な方式で緊密な意思疎通を保ち、一連の重要な共通認識にいたり、中米関係の重要で前向きな進展を促した。オバマ大統領が先日の書簡で、中米の新型の大国間関係の発展に常に尽力すると表明したことを称賛する。双方は非衝突、非対立、相互尊重、協力・ウィンウィンの原則を堅持し、より積極的な姿勢、より力強い行動で、二国間、地域、グローバルの各レベルで調整・協力を強化し、溝や敏感な問題を効果的に管理・コントロールすべきだ」と表明した。
習主席は「台湾やチベット関連の問題において、米側は中国の主権と領土保全を尊重し、中国分裂を旨とする活動は支持しないとの約束を守るべきだ。東中国海や南中国海の問題において、米側は客観的で公正妥当な姿勢で、事の是非をしっかり見分け、問題の適切な解決と情勢緩和に資する事を行うべきだ」と強調した。
オバマ大統領は「国交樹立から35年間で、米中関係は長足の進展を遂げ、双方の交流は日増しに緊密化し、両国の利益は密接に関連している。米中関係はすでに現代で最も重要な二国間関係の1つとなっている。一連の重大な問題について引き続き習主席と意思疎通を保ち、米中の新型の大国間関係の構築を共に促したい。米国には中国の安定を破壊する意図も、中国を抑え込む意図もなく、中国の改革プロセスを支持している。双方間の溝や摩擦については、建設的方法で処理したい。米中関係の発展に共に尽力するとの積極的なメッセージを中国側と共に発したい」と表明。
「台湾やチベット関連の問題で、米国は中国の主権と領土保全を尊重する。この立場に変更はない。近頃、米中両軍関係は着実に発展している。両軍の具体的対話と実務協力の深化に私は賛成だ。二国間投資協定交渉を加速し、両国により多くの貿易、投資、雇用の機会をもたらしたい。気候変動分野の調整と協力を強化し、米中の積極的協力の新たな分野としたい」と述べた。
オバマ大統領は、少し前に昆明市で起きた重大な暴力テロ事件への強い非難を改めて表明。「米国はあらゆる形のテロリズムに反対しており、それがどこで起きたのであれ、激しく非難する必要がある。中国側との協力を引き続き強化したい」と述べた。
朝鮮半島問題に関して、習主席は「朝鮮半島問題解決の唯一の正しい道は対話を始め、対話によって成果を出すことだ。当面の急務は6カ国協議をできるだけ早く再開し、2005年9月19日の共同声明で定めた各目標を的確に実行することだ。中国は朝鮮半島に重大な利益上の関心があり、朝鮮半島の非核化実現、平和・安定維持に揺るぎなく尽力している。米側その他関係各国と緊密な意思疎通や調整を継続したい」と表明した。
オバマ大統領は米側の立場を説明。対話・調停促進に向けた中国側の建設的努力を称賛するとともに、中国側との意思疎通や調整を継続する意向を表明した。
習主席はウクライナ問題に対する見解と立場を重ねて表明。「中国は一貫して公正で客観的な姿勢を堅持している。ウクライナ問題の政治的解決を促すことは各方面の利益に合致する。すでに中国は国際的な調整の仕組みを早急に設け、各方面共に情勢を悪化させる行動を取らないなどの提言や主張を示した。中国は情勢緩和に向けた国際社会の建設的努力を支持し、情勢緩和と政治的解決の推進に資する全ての案に対して開かれた姿勢でいる」と強調した。
オバマ大統領は米側の見解を紹介。中国側の立場と原則に賛同し、中国側の役割を重視するとしたうえで、中国側との意思疎通や協力を継続する意向を表明した。
双方は知的財産権の保護、人民元相場、サイバーセキュリティ、イランの核などの問題についても意見交換。習主席は中国側の原則的立場を明らかにした。
習主席は、オランダ訪問前に彭麗媛夫人とともにオバマ大統領のミシェル夫人、その母、娘と北京で会い、楽しく話を交わしたことを紹介。「ミシェル夫人らの今回の訪中が友好的で、楽しく、忘れがたいものとなることを信じている」と述べた。
オバマ大統領は、ミシェル夫人らが中国滞在を楽しんでいることを電話で知ったことを紹介。習主席と彭夫人の招待と手厚いもてなしに一家が大変感謝していることを伝えた。
「人民網日本語版」2014年3月25日
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