英・ポートランド社と米・南カリフォルニア大学はこのほど、「2017年世界ソフトパワー」研究報告を共同で発表晨。これによると、昨年第28位だった中国の影響力は、第25位にじわじわと上昇した。一方、昨年トップだった米国は第3位に後退した。フランスが米国・英国を上回り、ソフトパワーランキング首位の座を占めた。フランスのメディアによると、同ランキングの発表が始まった2015年以来、米国が順位を下げたのは今回が初めてという。環球網が伝えた。
〇ランキング編纂者:「中国の印象はかなり深い」
18日付ロシア・スプートニクは、「調査において、印象深かった中国の進歩には、『ソフトパワー』に対するここ数年の中国政府の強い意思が反映されている。また、中国は、世界に対してより大きな貢献を行う準備を進めている。一方、米国は、パリ協定離脱宣言によって、自由貿易や気候問題の解決に対する義務から一線を画すこととなった」と報じた。
また、調査報告は、「中国の主な『ソフトパワー資産』は文化であり、芸術・スポーツ・観光分野で業績をあげ、数百校の『孔子学院』を設立し、ブランドを普及させた」と強調している。
ランキング編纂者は、「中国は引き続き、革新・調査研究に対する資金投入の面でハイレベルを維持している。これにより、中国ブランドの国際影響力は高まり続けている」と指摘した。
〇ソフトパワーランキング、フランスが首位 米国の影響力落ち込む
AFP通信の報道を引用してラジオ・フランス・アンテルナショナルが伝えたところでは、マクロン新大統領の人気の高さから、フランスは今年大躍進を見せ、米国と英国を追い抜き、ソフトパワーランキングの世界トップに躍り出た。
報道によると、世界「ソフトパワー30強」調査報告において、フランスの2016年ランキングは第5位だったが、急速に躍進して今年はトップに立った。この原因の一つとして、中道派のエマニュエル・マクロン氏が今年5月に新大統領に就任したことが挙げられる。
調査報告によると、フランスの強大なソフトパワーを支えているのは、巨大な外交ネットワークという。マクロン大統領が長い間「協力と統合」を提唱してきたことから、世界におけるフランスの存在感と影響力が日増しに高まるという予想は、まったく理に叶ったものだといえる。
ソフトパワーは、国内総生産(GDP)や都市インフラなどのハードパワーに対し、ある都市の文化・価値観・社会制度など、その都市の発展に影響を及ぼし得る感化力などの要素を示している。「ソフトパワー」という概念を初めて提唱したのは、米ハーバード大学の教授だった。その後、「ソフトパワー」研究と応用のブームが訪れた。ソフトパワーの評価には、各国が国際的な同盟関係を確保し、自国の魅力や吸引力を通じて他国に影響を及ぼす能力が重視される。今回の調査は、25ヶ国の世論調査と各種データ・資料を使用し、各国の影響力を評価した。各国の外国人観光客数、外国人学生の就学状況、文化的魅力などが、評価指標となっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年7月20日
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