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『三聯生活週刊』 投資から消費への転換を

 

 2007年初頭以来、中国の豚肉価格は上昇する一方である。7月には、36都市の豚肉の平均価格が過去10年間で最高となった。豚肉の値上がりによって、全国居民消費価格指数は昨年最高の1.5%から今年の5.6%まで高騰。人々はインフレの話題を口にしはじめた。

 

 豚肉価格高騰の原因は、今年豚の飼料が値上がりしたことや豚肉減産にあると人々は考えている。しかし、経済学者の劉偉氏は、これを現在のマクロ経済のアンバランスの表れと見る。1992年から2003年まで、人々は貯蓄によって老後の生活や失業、医療、教育問題などを解決してきたため、市場の内需は拡大しようがなく、物価は低迷した。2004年、国は貯蓄の利子を引き下げることによって消費を刺激し、内需拡大をはかった。しかし、人々が資金を投入したのは株やファンドで、近年投資市場が過熱気味になり、物価上昇の伏線となった。中国経済は将来的なインフレの危険な状態に片足を突っ込んでおり、もう片方の足は現実的なデフレのプレッシャーの中に立っている。

 

 こうした現実の矛盾を解決するため、経済学者たちは、人々の投資を消費に切り替えさせる方法を考える必要があると提案する。肝心なのは、消費することで人々に後顧の憂いなきよう、政府は社会保障システムの完備を加速しなくてはならないということである。そうしてはじめて経済が穏やかに成長し、インフレとデフレの脅威から逃れられることによって、生活コストを上昇させ、内需を刺激し、自信を持って人々が消費ができ、経済情況が改善されるようになる。

 

人民中国インターネット版

 

 

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