大連で開かれているダボス会議の分科会では、中国企業の海外進出が話題になった。
大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の統計によると、2014年の中国民営企業の対外投資は2013年より218%増加した。これは 「一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」構想や中国経済の「新常態(ニューノーマール)」の下における構造調整に関わってくる。しかし、企業家たちは大挙して海外に投資すると同時に、すでに進出した2万社以上のうち90%が赤字を出しているという状況をはっきり認識しなければならない。
香港フェニックステレビの劉長楽取締役会長は分科会で、中国企業は海外進出する前に十分な準備をしなければならず、目の前の成功と利益を急いで求めるのではなく、長期的プロジェクトによって現地と信頼関係を構築すべきだと提案した。
長江商学院の項兵院長はこうした基礎を踏まえ、中国企業が海外進出して国際化を実現するには、民族ブランドの限界を破り、国際的な視野で自らの位置付けを考慮し、グローバルな責任を担い、他国の文化やライフスタイルを尊重し理解し、価値観のドッキングを実現する必要があるとの見方を示した。
中国企業はここ数年になってようやく海外進出を始めた。世界企業番付「フォーチュン・グローバル500」にはすでに106社の中国企業がランクインしたが、まだその規模にふさわしいブランドイメージを持っていない。世界で最も知名度の高い10大ブランドの上位8位は全て米国のブランドで、9、10位はそれぞれ韓国と日本のブランドだ。中国企業が世界の資源を統合し、自らのブランドを作り出す道はまだまだ遠い。(文=本誌記者・王朝陽)
人民中国インターネット版 2015年9月11日
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