王徳良は38人いる第17回党大会の甘粛省代表の中で、唯一の農民代表である。
「村民に都市の人と同じような生活を送らせる」――これは、王徳良が甘粛省平涼市涇川県党原郷丁寨村の党支部書記になってから定めた努力目標である。
1996年6月、王徳良は村民の選挙で党支部書記に選ばれたが、その時、彼の胸には強烈な責任感が自然にわき起こってきた。彼は村民を率いて、養豚業の発展に大いに力を入れた。近代的な養豚業の標準に基づいて、王徳良は工業の管理の考え方を運用して経営管理を行い、養豚業を急速に発展させた。
2006年までに、全村に46ムー(1ムーは6.667アール)を占める1万頭規模の優良品種の子豚場と工業化された養豚モデル園が建てられた。豚1000頭以上を飼育する農家3戸、100頭以上飼育する農家187戸、50頭以上飼育する農家117戸が出現した。丁寨村は隴東高原における有名な「工場化された養豚専業の村」となった。
しかし、養豚産業の急激な発展は、一時、丁寨村の環境を汚染した。2004年、王徳良は、商業貿易、住宅、産業を三位一体とするという要求に基づいて、全村の人々を指導し、「丁寨新村」を統一的に計画し、建設し始めた。3年余りの苦しい努力を経て、「小康屋」(いくらかゆとりのある住宅)が全村合わせて187戸建てられた。「小康屋」はいずれもメタンガス、水道、電話とケーブルテレビが備わっており、住宅の後ろに家畜の飼育区が設けられ、その間に緑の分離帯がつくられた。生産専用道路も整備され、これによって人と家畜の徹底的な分離が実現し、衛生条件も根本的に改善された。今年、隴東地区(甘粛省の東部)の民俗と文化の特色をもった「小康屋」47戸も基本的に建設が完了した。
2003年以来、丁寨村は前後して20万元近くを投じて、文化活動室、放送室と農民技術訓練学校を設立し、テレビやVCDプレーヤー、スピーカーなどの設備を購入し、さまざまな文化・娯楽活動と技術訓練活動を繰り広げてきた。村民たちは、学習や訓練活動を通じて、ビニールハウスで豚を飼育するという実用的な技術を身につけた。その中の何人かは有名な養豚の「土専家」(正規な高等教育を受けていないが、ある分野に精通している専門家)となった。現在、全村95%以上の農民が、一つか二つの実用的な技術を身につけ、その中の35人が農民専門技術資格証明書を獲得した。
今、産業、商業貿易、住宅が三位一体となった新しい丁寨村が、党原郷の畑の中に出現した。1200メートルのアスファルトの幹線道路が村を貫き、道路の両側に華やかな灯火が飾りつけられている。それを取り巻いて「小康屋」や「小康楼」がずらりと並び、産業区には新式の豚舎が整然として立ち並んでいる。
農民の家に入ると、テレビ、電話、洗濯機、冷蔵庫、流行の家具など、何でもある。携帯電話やモーターバイクはすでに珍しくなくなり、大型、小型の自動車も次第に多くなっている。コンピューターを買った農家も25戸に達した。現在、全村で、「小康屋」や「小康楼」に住んでいる農家は252戸あり、全村の総戸数の61.6%を占めている。生活が「小康レベル」に達した農家は310戸。農民の一人当たり純収入が4225元にあがり、1996年の700元より五倍以上増加した。丁寨村は涇川県の中で、「小康村」の目標を真っ先に実現した。
人民中国インターネット版 2007/10/17 |