10月16日、中国教育部の周済部長、科学・技術部の李学勇副部長は中国共産党第17回全国代表大会(以下、「17大」)期間初の記者会見に出席し、中国共産党第16回全国代表大会いらい、「科学と教育によって国を振興する」戦略を着実にし、教育と科学・技術の発展を促す状況及びその成果を内外の記者たちに紹介した。その主な内容は次の通り。
「科学と教育によって国を振興する」戦略は中国の基本的な国策であり、国レベルの戦略である。「17大」の活動報告で、「科学的発展観」の角度から、「科学と教育によって国を振興する」戦略、「人材強国」戦略を断固として実施し、より早くて質の高い経済と社会の発展を促し、中国の特色のある社会主義の発展のために確固とした基礎を打ち固めることが強調された。
過去五年間、中国の教育事業は健康的に発展してきた。各レベル、各種類の教育機関への入学率がさらに向上し、人々にとって教育を受けるチャンスは多くなり、レベルアップが見られる。人的資源を開発するレベルも明らかに向上した。中国の教育は、近代化建設のための諸分野に向けて数億人の高レベルな労働者と専門的人材を育成し、全民族の思想とモラル及び科学・文化のレベルをさらに引き上げている。現在、中国の在学生は2.6億人、1億余人が成人教育、生涯教育などさまざまなトレーニングを受けている。全国的範囲で、1400万余人の教師とスタッフが働き、62万カ所の各種類の学校がある。2006年、実質小学校入学率は01年比0.3ポイント増の99.3%に、中学校総入学率は同8.3ポイント増の97%になった。高校の在学生は4296万人で、入学率は59.8%。2001年のそれより17%増となった。大学生は2500万人を突破し、入学率は22%となり、2001年のそれより8.7%増となった。当面、中国の一人当たりの教育年数は8.5年間に達し、新規増加の労働力の一人当たりの教育年数は10年間以上である。全国総人口中、大学及びそれ以上の教育レベルを持つ人数は7000万人以上で、従業者中、高等教育を受けた人数はすでに世界の上位にある。現在、中国は人口大国から人的資源の大国へ変わってきている。教育の発展は直接的に、科学・技術面のイノベーション、経済の成長、社会の進歩、小康(ややゆとりのある)社会の全面的建設、社会主義の現代化の実現、中華民族の偉大な復興のために重要な役割を果たした。
李学勇副部長が紹介した内容は以下の数点である。
中国の科学技術面の人的資源、世界一の3500万人に
|
中国科学・技術部の李学勇副部長 |
中国は世界において科学技術面の人的資源大国となっている。2005年、中国の科学技術面の人的資源は3500万人に達し、世界第1位となった。2006年、フルタイムで研究と実験を行うの人員は年間150万人増加した。活力に富んだ青・中年層の科学技術人材のグループは急速に成長しており、45歳以下の青・中年の科学技術研究者が研究者全体の8割を占めており、大学の在校生の人数は2300万人に達し、科学技術人材の養成の規模が最も大きな国となっている。
中国、152の国・地域と科学技術協力関係を構築
現在、中国はすでに152の国・地域と科学協力関係を構築しており、96カ国との間で政府間科学技術協力協議102件、部門間科学技術協力協議1000余件を締結し、完備された二国間または多国間の科学技術協力枠組みを形成している。
また、中国は積極的に世界の科学技術資源を利用し、国際熱核融合実験炉計画(ITER)、ガリレオシステム、地球観測システム、欧州と共同で実施する宇宙プロジェクト「地球空間双星探測計画」(双星計画)、中国伝統医薬の国際的化学技術協力など、国際的大型科学・プロジェクト計画に参加している。中国の科学者及び科学技術者が国際的協力に参加するルートもさらに広く切り開かれ、人的交流や協力関係はより密接かつ利便性のあるものとなり、形式も多様化している。
現在までのところ、中国は約350の国際科学技術組織に加盟し、国際科学技術組織で各級の指導者として着任している中国人科学者数は206人に上った。
ハイテク産業の規模は急速に拡大している
「十六大」以降、中国のハイテク産業の規模は急速な成長を続けている。5年来、ハイテク産業の規模は年平均27.0%のペースで伸びており、「第9次五カ年計画(1996~2000年)」期の年平均6.5ポイントの伸び率を上回っている。ハイテク企業生産額の製造業生産総額に占める比率は14.5%から16%まで上昇している。2006年の一定規模以上のハイテク企業の工業生産額は4兆1322億元に達し、2002年の2.7倍まで増加した。ハイテク製品輸出入貿易額は5288億ドルに達し、2002年の3.5倍に拡大し、貿易構造の合理化も進み、国際市場における競争力は増しつつある。
産業技術革新で多方面の突破が見られる
ここ数年、中国の基礎工業、加工製造業及び新興産業分野におけるイノベーション能力は大幅に向上し、石油、鉄鋼、船舶、電子情報、先端設備製造業及びバイオテクノロジーなどの分野において、重要な新技術開発成果が数多く現われ、産業全体の技術レベルは新段階に入っている。重要な技術設備、プラントの自主的開発能力及び総合エンジニアリング能力は著しくアップし、「三峡ダムプロジェクト」、「西電東送」、「西気東輸」、「南水北調」、「青海・チベット鉄道」などの国家重要プロジェクトの建設にとって、技術面で強力な支えとなった。
周済部長と李学勇副部長はまた、中国国際放送局などのメディアの記者の質問に答えた。
「チャイナネット」 2007年10月16日
|