食べるのも、工夫するのも、作るのも好き――。これは本社発行部の責任者、孫立成さんの生活のスタンスだ。
「食べるのが好き」というのは、言うまでもないだろう。丈夫な胃と旺盛な食欲があれば、たいていのものはおいしく食べることができる。
「工夫するのが好き」というのは、この料理はどうやって作るのか? 材料や盛り付けの特徴は? などを常に研究することだ。料理を食べた瞬間に、心の中で思いを巡らす。そうやって、さらに自分の腕に磨きをかけていくのである。
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白菜はそぎ切りに |
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ニンジンも薄く切る |
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豚ひき肉に材料をよく混ぜて |
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蒸し器に入れて約6分蒸す |
「作るのが好き」というのは、どんなにキッチンが狭くても、創造力は無限大だという意味だ。孫さんはいつもインスピレーションを働かせ、手の込んだメニューを自ら開発している。
たとえば、今回ご紹介する「葵花白菜」(豚ひき肉の「ヒマワリ」蒸し)もその一つだ。白菜とニンジンは最もポピュラーな野菜だが、孫さんの創造力とセンスにかかると、テーブルの上に大輪の花が咲くのであった。
葵花白菜の作り方は、次のとおり。
@ 白菜は、葉を切り取り、残った白い肉厚の部分を厚さ一・五ミリ、幅四センチほどの大きさにそぎ切りする。
Aニンジンは縦半分に切った後、白菜と同じ大きさに切りそろえる。
B豚ひき肉に、細かくたたいたエビのむき身、みじん切りにしたシイタケ、ネギ、ショウガ、それに卵白と塩を加え、ねっとりとするまでよく混ぜる。
C鍋に湯を沸かし、薄く切った白菜とニンジンを少々ゆでたら、こし器などですくい取り、水分をよく切る。
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発行部の責任者・孫立成さん |
DBの具は、ゆでた白菜とニンジンで巻き込み、ヒマワリの花びらを描くように、皿の上に色合いよく並べる。
E蒸気のたった蒸し器に入れて、蒸すこと約六分。皿を取り出し、料理の中央にプチトマトなどを飾って、できあがり。
さっぱりとした味わいで見た目にも美しい、孫さんおススメのごちそうである。
[ポイント]
★Cの白菜とニンジンをゆでる時間は、約10秒。決してゆですぎず、新鮮さを保つこと。
★鍋に入れ熱した水溶きかたくり粉少々に、サラダ油少々を加え、蒸しあがった葵花白菜にかけると、料理に照りが出て美しくなる。
[材料](3人分)
白菜……………………………5枚
ニンジン………………………1本
豚ひき肉………………………250g
エビのむき身、シイタケ、
ネギ、ショウガ、塩…………各少々
卵白……………………………1個分
プチトマト……………………1個
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