黒竜江省と日本との協力は可能性がある

                   黒竜江省政府副省長 申立国

 

 日本と中国は、一衣帯水の隣国です。黒竜江省と日本は経済発展レベルの上で異なりますが、それはまさに私たち双方の協力補完性を決定付けるものであり、協力の潜在力が大きいことを示しています。

 日本には、豊かな金融資本と健全な国際ビジネス・ネットワーク、広範な経済連携ルートと数多くの高度技術、人材管理システムが築き上げられています。また、黒竜江省には、豊かな経済資源と独特な地理的条件、良好な投資環境、ローコストで高い教養を持つ人材資源があります。日本の資金と技術、人材を開発に投入するのに、黒竜江省は広い空間を提供いたします。私は、双方がそれぞれの利点を十分に発揮し、手を携え、全方位で多分野にわたる協力をしさえすれば、黒竜江省と日本の経済協力の共同繁栄と発展は、必ず促進されると信じています。

 日本で開かれる第28回国際食品飲料博覧会における黒竜江省の農業プロジェクト企業誘致と、緑色食品の展覧活動は、2003年3月11日から14日まで千葉県の同博覧会で、また3月17日から20日まで福岡県の自然食品貿易商談会で、それぞれ行われます。黒竜江省は、百社以上の緑色(特色)食品企業を組織し、精選した十四分野に大別される約500品種の緑色・特色食品を展覧、商談を行います。

 

 私たちは、日本商工界との農業協力プロジェクトの商談を歓迎しています。黒竜江省のブースを見学され、中国北方の風情と、黒土の文化を味わっていただきたい。双方がともに関心を持つ産業については、協力と開発を商談しましょう。

 私たちは、世界貿易機関(WTO)の規則と国際的な慣例に基づいて、皆様のために最適な投資環境をつくり、皆様の投資が理想的に還元されるよう、その環境を確保します。

 美しく、豊かで、開放された黒竜江省は、日本の各界の人々が観光や考察に来られ、商談されることを待ち望んでいます。温かく、客好きな黒竜江省の人々は、心から日本商工界の皆様がこの肥沃な黒土の上に投資や開発をされ、大いに事業拡大をされることを歓迎しています。

 日本の第28回国際食品飲料博覧会における中国黒竜江省農業プロジェクト企業誘致と、緑色食品展覧活動の円満な成功を、心よりお祈りいたします!

緑色食品の重要な産業基地―― 黒竜江省

                         沙育超

 黒竜江省は、中国の東北部に位置する。省内には大興安嶺、小興安嶺などの広々とした自然山林区や松花江、嫩江、黒竜江、興凱湖など多くの水系と湖があり、すばらしい自然環境と肥沃な大地に恵まれている。

 昔、このような俗語があった。「ノロジカを棒で打ち、ひょうたん(ひしゃく)で魚をすくい、キジは飛んで、釜に入る」。つまり、当時の三江平原の良好な生態環境を生き生きと描写したものである。天然の山地で採れるキノコやワラビなどのような特産品は、とりわけ天下の誉れが高い。

 長年の開発と建設を経て、黒竜江省はすでに中国でも重要な食料、砂糖、亜麻、ブタ、乳牛の生産基地となった。1990年代になると、黒竜江省の農村経済は、食料分野の豊作が毎年続き、各業界が全面的に発展し、総合生産能力が上がり、農民生活の生活レベルが持続的に向上するという良好な態勢となった。

 ここ数年来、黒竜江省はその豊かな資源条件を生かして、緑色食品(減農薬・減化学肥料の自然食品)を発展させ、有機食品と無公害食品(農薬基準値食品)の産業開発を、農村経済構造を調整する切り札とした。

 現在、黒竜江省の緑色食品の生産高は、600万トンに達している。緑色食品と有機食品の標識を効果的に生かした生産品は、すでに食用油、乳製品、食肉製品、豆の加工食品、ジャガイモ、野菜、山菜など、14分野に大別される403品種へと広がっている。そのうち、「AA級」緑色食品(有機食品)と認められた生産品が43品種。ハルビン市の無公害米(農薬基準値米)は、上海、広州、深センなど中国の17省市に販売されており、寧安市興隆林場で生産される肉牛は、長らく北京の人民大会堂に供給されている。

 黒竜江省の農産物貿易と緑色食品の産業をいっそう発展させようと、黒竜江省の農業関係企業は2003年3月、博覧会参加のため日本を訪問した。日本の関係企業と農業の協力プロジェクトについて、商談活動を繰り広げたのである。

 商談における企業誘致の重点プロジェクトは、農産物の精密加工、緑色食品の開発と栽培業、養殖業の量産地建設、優良で特色のある農産物の貿易などだ。

 例えば、黒竜江省の海倫市は、1日当たり1000トン、1年当たり25万トンの大豆の高度加工プロジェクトをスタートしようとしている。このプロジェクトの投資総額は、4億7800万元(1元は約15円)。1年で1億2505万元の利潤が実現でき、投資回収期間は5・56年と予測される。

 今後、黒竜江省の発展目標は、栽培業の規模を拡大化、専業化、標準化した緑色食品の量産地を重点的に建設する。また、緑色食品の産業化経営を推進し、緑色食品のトップ企業を育成し、国外大手企業の資本参加を引き付けて、それを建設するというものだ。

 計画では、2005年までに緑色食品の加工量が233万トン、生産額が183億元に達し、2010年までに緑色食品の加工量が478万トン、生産額が354億元に達すると見込まれている。

 黒竜江省政府は、各界の皆様との協力を心より望んでいます!
 電話 中国86―451―2621047  
 E-mail wjczxs@0451.com
 担当 丁楠、鄭喜森