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白菜の葉を切り落とす、芯の部分をひし形に切る |
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栗に包丁で切れ込みを入れる |
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ゆでた栗の皮を、渋皮までむく |
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ネギとショウガと千切りにする |
栗と白菜の炒め「栗子焼白菜」は、本誌編集長室の張琴さんが作る家庭料理だ。料理の名前は材料の「板栗」(扁平で大きな栗)と白菜からつけられており、簡単でとてもわかりやすい。
栗と白菜は北方の人たちが最もよく目にし、よく口にする食べ物である。板栗は北京北部の山地で取れる。収穫の季節になると、北京の街ではいたるところから甘栗を焼く香ばしいにおいが漂ってくる。
その昔、白菜は北京っ子たちの冬野菜の代表だった。冬がやってくると、どこの家でも白菜を買うために行列をつくり、100〜200斤(1斤は約500グラム)の白菜をたくわえて、冬野菜を用意したものである。ここ数年は、野菜のハウス栽培技術が発展し、厳寒期でもさまざまな野菜が市場に出まわるようになった。保存のために白菜を山のように積んでいた風景は、もうあまり見られなくなった。
「栗子焼白菜」の作り方は、簡単でスピーディーだ。数分もすれば温かな料理を食卓に運ぶことができるだろう。よく味わってみると、栗の甘みと白菜のシャキシャキとした食感で食が進む。また乾燥した冬にこの料理をよく食べれば、滋養と強壮の効能があるという。
「食之潤肌膚 利五臓 且能降気 清音声 唯性滑泄」(食すると肌が潤い、内臓に効き、気をおさえ、声が澄み、排泄が滑らかになる)。これは、明代の薬学者・李時珍の著書『本草綱目』の中で、「白菜」の効能をしるした部分だ。また同書によると「栗」は、足腰の弱い人に対して次のように述べている。「取風干生栗 毎晨喫十多粒 再喫豚腎煮粥必漸轉健」(干し栗、生栗を毎朝、十数個とり、また豚腎臓の煮込み粥を食べると、必ず徐々に健やかになる)。
ともに滋養に効くという栗と白菜の炒めを食べると、その効能がさらに増し、体が丈夫になるようである。
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総編集室の張琴さん
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【作り方】
@白菜の緑の葉を切り落とし、白い葉をひし形に切る。
A栗は皮に包丁で切り込みを入れてよくゆでる。ゆで上がったら、渋皮までむく。
B中華鍋に油を熱し、白菜を入れて強火ですばやく炒めたら(2、3分)、千切りにしたネギとショウガ、塩、トウガラシ、お好みで化学調味料を入れ、最後に栗を加えて弱火でサッと炒めたら、「栗子焼白菜」のできあがり。
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