関係部門の統計によると、2004年の「春運」(旧正月期間の交通運輸のこと)の間に、中国の鉄道は、延べ1億4000万人の旅客を輸送した。これは現有の鉄道運送能力を上回る数で、輸送能力強化が待たれている。
このほど、『鉄道網の中長期計画』が国務院常務委員会で採択された。これは、中国で新たに大規模な鉄道建設が行われることを表す。
同計画では、鉄道網の規模を拡大し、構造を改善し、質を高め、運送能力を早急に拡充し、設備レベルの鉄道網発展目標を迅速に高めることが定められた。
2020年までに、全国の鉄道営業距離は10万キロに延長される。また、省都間や大中都市間の快速運輸システム、環渤海、長江デルタ、珠江デルタの三つの地域都市間の快速運輸システムを立ち上げる。 (『北京青年報』)
日本の投資家が中国経済を楽観視し、中国の証券市場への投資需要が大幅に伸びている。 日本の三井住友アセットマネジメント、大和住銀投信投資顧問、岡三証券、東海東京証券などの証券系や投資ファンド系、それに、興銀第一ライフ・アセットマネジメントなどの生命保険系の会社はそれぞれ、中国の上場企業株に投資する専門ファンドを設立するか、または中国株を直接売買する委託サービスを提供することで、中国株の投資ブームを引き起こしている。
この背景には、2003年に日本の投資家が、中国株で予想外の収益を得た事情がある。株などの中国の証券業務に関連する収益も、日本の証券会社の主な安定収益となった。『日本経済新聞』によれば、日本に設立された43の中国株の投資ファンドは、資産が昨年一年で40〜70%増加した。 (『新華毎日電訊』)
2月25日以降、中国銀行(香港)、スタンダード・チャータード銀行、東亜銀行などの香港の銀行が、正式に人民元業務を開始した。市場の反応は良好で、人民元の預金は着実に伸びていて、3月3日までに、預金総額は15億元に迫った。
国務院の認可を得た香港の銀行は、香港で個人の人民元預金、送金、為替業務を行うことができる。また、人民元のクレジットカード業務も近く解禁される見込みである。(中新社)
日本政府はこのほど、青海大学に最高4740万円の文化無償援助を提供することとなり、中国教育部の章新勝副部長と駐中国日本大使館の阿南惟茂大使がそれぞれ、両国を代表して調印を行った。
同援助により日本側が提供する日本語教材は、主に青海大学西部科学技術日本語訓練センターの設置に役立てられ、教育環境を改善し、中国の西部地域の人材育成を進めるために使われる。また西部地域が、日本との間の教育、科学技術、経済の交流と協力をさらにスムーズに展開することを促進する。
国家改革・発展委員会地域経済司の関係者によれば、今後の経済発展の中で、北京、天津、河北の3地域は、定期的な協商制度を確立し、3地域の省・市長レベルの定期会議制度を作り、調停機構を共同で立ち上げ、省・市長の共同会議で決定される任務を実施する。
3地域は今後、地域発展の全体計画と重点プロジェクトの特別計画の作成事務を開始し、共同で計画を進める地域の都市体系やインフラ建設、産業配置、資源開発、生態環境の保護などの関連問題を計画手配する。
中国には現在、上海を中心とする長江デルタ経済圏、広州を中心とする珠江デルタ経済圏、北京と天津を中心とする北京、天津、河北経済圏という3つの経済圏が形成されている。政府関係者によると、この3つの経済圏の国内総生産(GDP)は、中国全体の国内総生産の40%、外資利用額と輸出総額はそれぞれ80%と70%を占めていて、経済発展の牽引力になっている。 (『北京青年報』)
日本の大手商社と物流企業は、中国の中西部への進出を開始し、全国規模の物流ネットワーク作りを進めている。
伊藤忠商事は今年2月、中国の鉄道部(部は省庁に当たる)直属の物流企業とともに合弁企業を立ち上げた。主に、鉄道とトラックを利用し、中国全土に自動車と部品のトータルサポート運輸網を作り上げる。
これは、日産とトヨタが相次いで、武漢周辺に自動車の製造工場を設立する決定をしたことに続き、日系の自動車企業が生産拠点を沿海部から内陸部に広げていることの表れである。日本運通もまた、3月に武漢に事務所を設立する。
三井倉庫は自動車部品、山九などの企業は電子部品と化学製品の輸送と、日系の物流会社は製品を特化することで競争を避け、重慶や武漢周辺に物流基地の建設を加速させている。
上海、広州、天津、大連などの沿海部の物流圏を加えれば、日系企業の物流網は全国規模になりつつあり、自動車、家電、情報機器などの企業向けに物流サービスを提供している。
日系物流企業の中国への投資は、これから急成長期を迎えるだろう。(『粤港信息日報』)
北京玉淵潭公園では現在、公園内の2000株の桜の情報ファイル作成を進めている。同公園には、1972年、中日国交正常化交渉のために訪中した田中角栄元首相が、中国人民に贈った大山桜が植えられている。
情報ファイルには、桜を詳しく調べた上で、産地、樹齢、植樹場所、生育記録、施肥記録、予想外の災害記録など、16項目の情報を掲載する。
中国では希少種に属する桜を科学的に管理するため、同公園では、2000株の桜の総合調査を行い、木にかけるプレートを作成し、写真を撮り、情報ファイルを作成する。これにより、一株一株が、自分の「戸籍」を持つことになる。
株数が多いため、すべての基本ファイルの完成までには、約一年の時間が必要である。
(『北京日報』)
中国初の視覚障害者用パソコンがこのほど、黒竜江省で発売された。
同パソコンには6つの突起がある点字キーボードが装備され、触覚と直感でキーの位置を知ることができる。また、プリインストールされている音声ソフトにより、画面上の情報、マウスの位置、クリックしたアイコンやホームページ上の内容などを音声で知ることができる。
2日程度の練習で、文字入力、インターネット接続、メールの送受信と閲覧などの基本操作を習得できる。このパソコンにより、
視覚障害者はインターネットを介して外部の世界を知ることができ、何よりも、新しいライフスタイルや就労のチャンスを手に入れることが可能になる。
(新華社)
上海在住者のうち約40万人が昨年、質屋を利用したが、その多くは「金持ち層」だった。
質屋は上海人にとって、融資を受け、財テクを行う上での新たな窓口となっている。質屋の審査は比較的簡単で、信用調査や担保は必要なく、価値ある物品を質入れするだけで、現金を手にできる。そのため、民営企業の経営者や起業家に人気がある。
上海市の関連部門の統計によると、2001年に質入れされた物品はアクセサリー、家電、高級カメラが80%を占めたが、2003年には不動産、自動車、株が半分以上となった。 (『新聞晨報』)
中国の美容業界で働く人は現在、1200万人に達し、毎年100万人のペースで増え続けている。全国の美容院の総店舗数は159万8000店を超え、年営業総額は1848億4400万元である。
また美容産業のチェーン化が、美容用品メーカー、美容院、物流、マスコミ、広告、展覧会などの関連業の発展を促している。美容は、マイホーム、マイカー、旅行に続き、中国の都市住民が4番目に重視する消費対象となっている。(『中国美容時尚報』)
WTO(世界貿易機関)加盟後の中国との通商・経済関係を拡大するため、日本経済団体連合会(日本経団連)は今年3月初旬、日本経団連中国委員会企画部対中国通商問題ワーキンググループ座長の篠原厳氏〔NEC顧問、NEC(中国)有限公司会長〕を団長とする19人からなる日中通商対話ミッションを組織し、北京と上海を訪問した。
同ミッションは訪中期間中、中国商務部などの関連する部・委員会(それぞれ日本の省庁に当たる)と、「日中経済の現状」「いかに日中ビジネスを順調に推進するか」「いかに日中経済関係をさらに拡大させるか」「日系企業の中国関連の施策」などについて、細かい意見交換を行った。
意義深いのは、同ミッションが、報道を管轄する中国国務院新聞弁公室を訪問したことである。これは、マスコミ報道に強い関心を寄せている表れである。
2004年春、『新華字典』の第10版が発売された。70万字を収録する同字典は、1953年に商務印書館から出版されて以降50年間で、200回以上増刷され、発行部数は累計で4億冊を超えた。これは、世界の辞書類で最大の発行部数である。
『新華字典』は、中国初の現代中国語の規範字典であり、数代にわたる国家指導者、言語学者、出版者などの努力の結晶である。1953年の出版以来、知識や文化、標準中国語(マンダリン)の普及に大きな影響を与え、現代中国人の良き師、良き友になっている。(『北京晩報』)
神奈川県大和市日中友好協会の中国語教室には長い歴史がある。最近では中国ブームにより、受講生の年齢層が、13歳の中学生から84歳のお年寄りまで大きく広がっている。 同教室では、受講生の便宜を図るため、平日夜と週末昼間にクラスを開設している。中国語だけではなく、中国の風情や習俗、歴史、文化などの普及にも力を入れ、受講生の中国語学習意欲を高めるだけでなく、実用性も高くなっている。
同協会会長で、元衆議院議員の冨沢篤紘氏は、同教室で2年間、中国語を学習し、いまではネイティブの講師に中国語で質問できるまでになった。少なくない受講生が、「中国旅行の際、中国語で直接中国人と交流することができ、楽しかった」と話す。 (東京支局・張哲)
北京市、天津市、江蘇省南京市の政治協商会議(政協)の招きで、香道直心流の松崎雨香家元を代表とする訪中団が2月29日から3月7日、それぞれ北京、天津、南京を訪問し、「北京・東京友好都市締結25周年記念香席」「天津建都600周年記念香席」「南京梅祭り香席」を開催した。これは、香道の歴史の中で、規格がもっとも高く、規模がもっとも大きい海外訪問団で、十数人の師範も訪中した。
北京市政協の程世峨主席、黄承祥副主席、張和平副主席、天津市政協の盧金発常務副主席、南京市の許慧玲副市長、同市政協の張伯興副主席、徐紀根副主席、呂慶継副主席、元主席の張曄氏らがそれぞれ、訪中団と会見し、香席にも参加した。
国際スペシャルオリンピックス委員会はこのほど北京で、中国政府と2007年に上海でスペシャルオリンピックスを開催することについて正式に調印した。同大会が中国で開催されるのは初めて。
スペシャルオリンピックスは、知的発達障害を持つ児童や成人に、年間を通じてスポーツプログラムや競技会に参加できる環境を与えるスポーツ組織であり、大会である。
(東方ネット)
甲骨文字のルーツをめぐり、これまで学界では、様々な議論がされてきたが、その一つは、漢字が彩陶にほどこされた図案や記号から進化したという説だった。
中国彩陶研究家で甘粛省彩陶研究会の蒋書慶副会長はこのほど、甘粛省臨夏で彩陶を記録、整理していた際、7つの記号が描かれた5000年前の彩陶壺を発見した。鑑定の結果、これらは、すべて甲骨文字から探し出すことができ、しかも、甲骨文字の中にある「 」の7つの異なる書法も発見された。
専門家は、この発見は甲骨文字が彩陶の記号から進化したものだという説を裏付けるものであると考えている。(『北京青年報』)
指揮者として世界的に有名な小澤征爾氏が2月24〜26日、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を率いて北京と上海で公演し、大成功を収めた。
瀋陽で生まれ、幼年を北京で過ごした同氏は、中国に強い思い入れがある。今回の訪中は8回目だった。この機会に小澤氏は、北京市建国門新開路胡同(横町)69号にある、幼年時代に6年過ごした旧居を訪れ、古い隣人とも再会した。同地には同氏の母親の遺骨の一部も葬られている。
また、中国音楽学院では、大学生が演奏するベートーベン『交響曲第4番』第1楽章を指揮した。(『北京青年報』)
(社)日中友好協会の村岡久平理事長を代表とする日中友好7団体がこのほど訪中し、黒竜江省のハルビン市とチチハル市を訪問、中国を侵略した旧日本軍の遺棄化学兵器の被害者を慰問した。
7団体は遺棄化学兵器の状況を調査した結果、いまも同兵器の被害に苦しむ中国人を援助するため、第一段階として100万円を投資して中国友好平和発展基金内に「日本遺棄化学兵器の被害者援助基金」を設立した。
村岡理事長は同基金の設立に際し、日本各界の2003年8月4日に起きた遺棄化学兵器による中毒事件への関心を喚起し、日本政府による遺棄化学兵器の適切な処理を加速させる環境作りをさらに推し進め、日中両国の人々の友好を促進したいと述べた。
7団体は(社)日中友好協会、日本国際貿易促進協会、(財)日中友好会館、(財)日中経済協会、日中文化交流協会、(社)日中協会、日中友好議員連盟である。長期にわたり、両国の友好
テレビドラマ事業に力を注ぎ、国交正常化の推進、平和友好条約の締結、両国関係の健全な発展のために大きな貢献をしてきた。
徐静蕾の監督処女作だ。彼女の脚本・監督・出演による『我和ーヨーヨ』は、それまでの伝統観念を打ち破るような新しい父娘の物語である。母と2人暮らしの少女・小魚は、独立心が強く、かたくなな性格だった。母が交通事故で亡くなった後、何年も会わずにいた父・老魚が、彼女のところへやってきた。見慣れない男性との新しい生活が始まったのだ。そのどこかニヒルで反逆的、彼女への無償の愛は、小魚の心の中のもっとも柔軟で、もっとも敏感な部分を刺激したようだった。彼らは互いに頼りあうが、やがて別れなければならなかった。
はじめは慣れない日々を過ごすが、やがてそれが恋心にも似た愛情になり、何年か共同生活を送るうちに、2人は愛と人生の無常を感じるようになる。ラストで父は亡くなる。父の墓前で、小魚は胸に小さな赤ちゃんを抱いている。彼女は本当の意味で成長したのであった……。
出演者はじつに豪華な顔ぶれだ。特別出演の名優・姜文と監督の張元が、父親の友人と警察をそれぞれ演じている。また監督の葉大鷹が出演し、本作品の最大の輝きとなっている。彼はかつて映画『紅桜桃』(レッドチェリー)と『紅色恋人』(追憶の上海)のメガホンを取ったことがある。今回の『我和ーヨーヨ』では重要な父親役に扮して、長所も欠点も典型的である「パパ」をきわめてリアルに演じた。初出演のぎこちなさがまったくなかった。
徐静蕾は、女性特有の細かな表現手法と独特な角度で一風変わった父娘の物語を作り出し、観客は彼女の新しい一面を見た。彼女が表した人間関係と感情は、従来の見慣れたヒューマンドラマとは大きく異なる。こうした複雑な人間関係は、他でもなく徐静蕾が追求し、主演の葉大鷹が表現したものだ。本作品は中国第26回大衆映画百花賞の最優秀主演女優賞、第23回金鶏賞最優秀助演女優賞、監督処女作品賞をそれぞれ受賞した。
監督・徐静蕾
連続テレビドラマ『結婚十年』(全20回)は、ある若い夫婦の結婚10年間の悲喜こもごもを描いている。
1年目、彼らは結婚した。2年目、彼らには子どもができた。3年目、子育てを助けるために、東北地方と江南地方から2人の母がやってきた。4年目、彼らはリストラで職を失った。5年目、生活のためにアルバイトをし、商いをした。6年目、どうにかこうにかお金がたまった。7年目、夫に愛人ができた。8年目、その新たな問題に直面して、彼らにはまだ経験と冷静さが足りず、別居することに。9年目に破産した。10年目、アパートが取り壊されることになった。その愛情や成長のプロセスを刻んだアパートの中で、彼らは再会した。いつのまにか結婚10年の時を過ごした彼らは、そのとき初めて冷静になり、率直で思いやりのある心で互いに向き合った。かつて10年を暮らしてきた家に向き合い、外の世界と未来に向き合ったのである。
プロデューサーは、北京電影学院を卒業した高希希。テレビドラマ『花非花』(花は花にあらず)のプロデューサーとして初めて知られるようになった。この専門教育を受けた若いプロデューサーは本作品を「会心の作」とは見ていないが、しかし多少の自信も持っている。
「製作の目的は、この10年間の感情が生涯においてもっとも美しく、忘れがたいものとして人々に記憶してもらいたいから。それも、我々中華民族のすばらしい伝統的な感情であるだろう。生活にプレッシャーを感じ、無感覚になってしまった人たちが感動してくれたらと願っているし、テレビドラマは視聴者に感動を与えられたら十分だ。そのほかは、メディアや評論界が評価してくれるだろう」と、高希希は語っている。
プロデューサー・高希希
出演・陳建斌、徐帆
盧倩姑は、小さいころから母娘2人、頼りあって生きてきた。強情な性格だった。高校生になってから2度の恋愛をしたが、恋人の1人は自殺し、もう1人は労働改造(強制労働)をさせられた。39歳までに彼女は2度結婚し、夫の1人は病気で急死、もう1人は交通事故で亡くなった。
ある偶然の島巡りで、その文才が触発された。自分の不幸な恋愛を、小説に書き進めたのだ。実現しない愛が彼女にもたらした憂鬱を、それによって晴らそうとしたのである。小説発表後、それは意外にも、評論家や読者の高い評価を得た。盧倩姑は一躍有名になった。彼女のペンネーム・青姑(チングー)は、ある先輩文学者に「青狐」(チンフー)と読み間違えられた。そこで彼女はあえて「青狐」というペンネームにした。その後、青狐は発奮して佳作を次々と発表、文学に表したさまざまな苦痛と快楽を、彼女自身が享受したのである。
本書は、中国の著名な作家・王蒙が3年の歳月をかけて、完成させた力作である。青狐という人物を通して、女性や欲望、愛情、権力などに対する作者独自の解読を行っている。
「歴史は偉大だが、人は往々にして平凡である。そのため人は無尽の悲喜を生み出すのである」。そう王蒙は述べている。(人民文学出版社)
最近、北京の周辺地域が、若者たちのバックパック旅行の「一番人気」となっている。週末になると、同僚や友人と約束して、リュックサックを背負い、カメラを持って、都会の喧騒から大自然のなかへと自分を解き放つのだ。それほど多くの時間とお金を使わなくとも、心身をゆったりさせることができるのである。
本書は、北京の10の郊外区・県を、いくつかの旅行エリアに分けている。市の中心地から外へと広がる環状・放射状の国道と高速道路にしたがって、100のルートを組み合わせている。それにより、読者に北京周辺の多くの観光スポットを紹介している。よく知られている名勝旧跡のほか、バックパッカーたちが楽しめる、まだあまり知られていないスポットもある。旅行好きには、非常に参考になる本だ。(人民交通出版社)
「僕たちは生きることが未来だと考えているが、実際に持っているのは思い出だけだ」。本書は「マージャン」「キャンパス」「映画」「CDを買う」などの10の記憶の断片で、各章が構成されている。中国80年代の若者の生活を再現したものである。
80年代、改革・開放が徐々に進み、中国はあるエキサイティングな時期に入った。社会の急速な変化によって、当時の若者の生活は、現在のそれとは非常に異なる。当時を思い返すとき、一部の独特なことばが、当時を示すもっともよい記録となっている。本書のなかで、作者は「糧票」「生活委員」など時代を示す多くのことばの解釈を通して、読者をその特殊な時期へといざなってくれる。
ゆったりとした文章、趣のあることばで、豊かな味わいがある。それは「キャンパスにおける民間の国語」「一代人の遺伝子の暗証番号」などと称されている。
いずれにしても、読者は当時の若者たちの理想と衝動を会得することができるだろう。 (海南出版公司)
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