セロリとシイタケの炒め
芹菜炒香グー
写真・文 馮 進
 


  【材料】
(3人分)

セロリ…………………………200g
シイタケ(もどしたもの)…100g
鶏がらスープ…………………
20cc
片栗粉、塩、食用油…………各少々

 



編集長室の劉本平さん

 編集長室の劉本平さんは快活な人で、客好きである。同僚たちは親しみを込めて、彼女の名前を「本平」と呼んでいる。料理を作るのもとても上手で、テキパキと鮮やかなまでに片付けてしまう。

 今回、劉さんが薦めてくれたセロリとシイタケの炒め「芹菜炒香グー」は、一般的な家庭料理だ。「芹菜」は、またの名を「旱芹」という。明代の薬物書『本草綱目』では「ジン」と称され、それによると「(ジンを)よく摂取すると、熱を下げる……。また、みじん切りにしたのち、粥とともに煮たり、スープで煮たりして服用すれば、腎臓を丈夫にし、利尿作用をうながし、肝臓によく、熱を下げることができる」と記されている。

 シイタケは担子菌類キシメジ科のキノコで、中国では「肉蕈」とも呼ぶ。福建省、浙江省の一帯で産出されるが、今ではそのほとんどが人工栽培種となっている。豊かな栄養素と各種のビタミンが含まれている。よく食用することで、体の免疫力が高まるという。

 セロリとシイタケは、野菜市場やスーパーなどで買うことができる。中国ではとても安くて、セロリ500グラムは1元(約13円)ほどだ。浙江省慶元県で生産されるシイタケは少々高いが、500グラム20元ほどである。

きれいに洗ったセロリの葉を取る
水でもどしたシイタケを細切りにする
セロリを3センチ幅に切る
片栗粉を水で溶く
材料を中華鍋に入れ、サッと炒める
 
 

 劉さんによれば、「手早く簡単に作れる料理です。きれいに洗ったセロリと、もどしたシイタケを切って中華鍋に入れ、数分間炒めればできあがり。一品のコストはせいぜい5、6元かしら。ホテ ルやレストランでこの料理を頼んだら、少なくとも20元はかかるでしょうね」という。劉さんは作り方を紹介しながら、忙しそうに手を動かしている。鍋やお碗やおたまが、彼女の手の中で順序よくそれぞれの機能を発揮している。

 中華鍋で材料を炒めるジャーッという音が聞こえ、おいしそうな料理のにおいが漂ってきた。しばらくすると「芹菜炒香グー」ができてきた。

 「これは、ふつうの家庭料理じゃありませんよ。肝臓によく、熱や血圧を下げる効能もある。高血圧や高コレステロール、神経衰弱の傾向があれば、食用すると良いようですよ」と、劉さんはニコニコしながらそう解説してくれた。

【作り方】
 @セロリは葉を取り、3センチほどの長さに切る。水でもどしたシイタケは細切りにする。

 A中華鍋に油を入れて煙が出るまで熱したら、セロリを入れてサッと炒める。

 B続いてシイタケを加えて炒め、塩を加えてさらに炒める。

 C鶏がらスープ20CCを加えて、手際よく混ぜる。

 D仕上げに水溶き片栗粉と植物油を少々加え、サッと混ぜたらできあがり。