4〜6月にかけて、北京と上海の繁華街でそれぞれ、2日ずつ計3回にわたり、野球の普及イベント「シティ・デモンストレーション」が行われた。実質的なプロ野球リーグである中国野球リーグ(CBL、3年目)を盛り上げ、野球のすそ野拡大を狙って企画されたもの。
同イベントでは、北京の崇文門と上海の徐家匯の一角にネットを張り、無料のスピードガン・コンテストや的当てゲームが行われた。中国での野球の知名度は低いため、珍しそうにイベントを眺める通行人も少なくなかった。しかし好奇心旺盛な挑戦者が次々とボールを握り、野球を初体験。思い思いのフォームでネットに向かってボールを投げた。特に5月の北京でのイベントは、メーデーの連休と重なり、小学生から70歳を超えるお年寄りまでが列を作った。
球速80キロなどの基準をクリアした参加者には、上海金鷹(イーグルス)と友好提携を結んでいる大阪近鉄バッファローズ提供のTシャツが記念品として贈られた。
(写真・坪井信人)
最新の中国語辞典 『東方中国語辞典』が出版
日本の(株)東方書店が中国の大手出版社、北京・商務印書館との共同編集により、10年以上の歳月をかけて製作した『東方中国語辞典』が、今年4月から発売されている。
「中国人の頭の中を辞書にする!」というコンセプトで作られたこの辞典は、言葉だけでなく、文化的な背景も十分に把握できる内容となって
「る。東方書店発行の情報誌『東方』に16年間連載された「類義語のニュアンス」を生かした類義語のコラムや「WTO」「神舟5号」などの新語も多数、収録されている。東方書店が長年にわたる中国との交流を生かし、中国の激しい時代の変化を敏感に取り入れながら編纂した最新の中国語辞典だといえる。
「本書は中国を理解するための、言語面からの基本的な情報の提供をめざすものである」と、編者は語っている。(東京支局長・張哲)
中国人ピアニスト・郎朗に「国宝の音の使者」称号
中華搶救(緊急救助)流出海外文物専項基金は5月2日、北京の保利芸術博物館で、在米の若手中国人ピアニスト・郎朗に「国宝の音の使者」称号を授与した。郎朗が愛国的かつ熱心に公益事業に携わったことに対し、表彰したもの。また、郎朗の音楽とその活動により、中国から流失した国宝を取り戻し、人類の文化遺産を保護するという中国人の願いを世界に伝える、という意味もあった。
今年わずか22歳の郎朗は、ピアノの演奏で国内外、とりわけ国際的に高い評価を受けている。今年はまた、「国連児童基金会大使」の称号も贈られている。
また、基金関係者は表彰式の席上、「今年の中国建国55周年の際に、『海外中華文物の写真全国巡回展』を開催する」と発表した。日本の大阪市立東洋陶磁美術館、スイスの極東考古博物館、アメリカのネルソン・アトキンス美術館など多くの博物館がその展覧会に協力し、中国の文物の写真や資料を無償で提供すると表明している。
清華大学美術学院 作品展が東京で開催
「中国清華大学美術学院作品展」がこのほど、東京・文京区の(財)日中友好会館で開かれた。開幕式には、駐日中国大使館公使の程永華氏、日中友好会館会長の林義郎氏らをはじめ、両国の美術関係者200人以上が来賓として出席した。
清華大学美術学院は、1956年に創立した中央工芸美術学院がその前身。99年に清華大学に組み込まれ、中国屈指の工芸美術学院となった。今回の展覧会では、中国画、油絵、版画、漆絵、彫刻、陶器など多種の芸術作品が100点以上、展示された。中国社会の発展と改革のプロセスを生き生きと再現し、日本の人々に対して、中国美術界の現状と発展の動きをじっさいに紹介するものとなった。写真は、祝大年氏の工筆画『李村の棗』。(東京支局長・張哲)
仏語、日本語の翻訳レベル 評価メカニズム作りに一歩
人事部(部は省庁に当たる)及び中国外文出版発行 幕ニ局(外文局)は共同で、「全国翻訳専門資格(レベル)試験フランス語、日本語専門家委員会」の設立大会を開催した。人事部専門技術者管理司の劉宝英司長と、外文局常務副局長で同試験の準備事務指導グループリーダーの郭暁勇氏らが出席した。
同委員会の設立は、2003年の「英語翻訳専門資格(レベル)試験専門家委員会」成立に続く、中国の翻訳者の専門資格分野における重要な一歩である。委員会の専門家は、中国のフランス語、日本語翻訳界のベテランから壮年、若手までの幅広い人材で結成された。彼らは、試験制度の策定、改善を行い、社会化、科学化、標準化された翻訳人材の評価メカニズムを作りあげる重責を担う。
今年下半期には、フランス語、日本語のモデル試験が一部都市で相次いで行われる。 (写真・張春侠)
2004年北京国際ソィ通(アニメ・漫画)芸術博覧会が今年7月末、北京で開催される。中国国内では最大規模となるアニメ・漫画産業の博覧会だ。組織委員会によれば、中国のアニメ・漫画産業は、産業化経営を通じて製品開発をおし進め、すでに一つの文化産業網を形づくった。それは大きな社会的効果と利益をあげている。
たとえば、アニメの『ナーダの伝記』はVCDが30万枚以上、書籍は50万冊以上が売り出されている。それにより、中国のアニメ・漫画産業がかつてないスピードで発展していることがわかる。現在の総収益は、すでに映画産業のそれを超えているという。
日中緑化交流基金のパンダ保護協力
プロジェクトがスタート
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「日中緑化交流基金」科学研究協力プロジェクトの開始式が5月15日、中国・成都パンダ繁殖・育成研究基地(パンダ生態公園)で行われた。同基金により650万円が寄付され、基地内10ヘクタールにわたるパンダ食用竹の植樹のために使われる。また、4年目に入った協力プロジェクト推進のためにも使われる。
もともとこの計画は、成都パンダ繁殖・育成研究基地と、日本の慶応大学による「中国環境研究学会」の6年がかりの協力プロジェクト。植樹テストなどを通して中日双方が同基地で栽培した植物から6〜7種のパンダ食用竹および共生可能な低木を選び、最終的にパンダの放し飼い実験区に科学的根拠として提供する予定だ。これ以前に、中国環境研究学会は、同基地において4ヘクタールのパンダ食用竹などを植林している。
中国人口が3億人 近く増える
中国国家人口・計画生育委員会の張維慶主任は、このほど「2043年に、中国の人口は15億5700万人に達し、総人口は3億人近く増えるだろう」との見解を明らかにした。また、中国の人口構造は、日増しに矛盾が現れる。その1、出生男女の人口差が広がり、0〜9歳までの男女比では男性が1277万人多くなる。その2、高齢化が加速する。65歳以上の高齢者人口は、2020年には全国総人口の11.8%に達し、今世紀中期には総人口の25%に達する、など。
さらに、中国の農村人口の高齢化が都市と町より進み、老人の健康と保障問題が厳しい局面を迎えている。張維慶主任は、「中国の人口と資源、環境の矛盾は、依然として厳しい局面にある。膨大な人口は、今後数十年の資源と環境に、きわめて大きなプレッシャーと影響をもたらすだろう」と語っている。(『新京報』)
年内に出稼ぎ労働者のハードルを取り除く
中国労働・社会保障部の鄭斯林部長は、このほど開いた中国就業フォーラムの席上、「中国は今年、農民にハードルのあった出稼ぎ規定制度を整理し、農民出稼ぎ労働者の権益保護を推進する。農民の就業問題が解決すれば、農民の収入増に直接関わり、都市・農村経済のつりあいがとれ、その発展に関係するだろう」と表明した。
現在、中国の農村労働力は約5億1000万人。そのうち、出稼ぎ就業者は約9300万人といわれている。農村にはさらに余剰労働力が1億5000万人いる。中国は積極的に、農村余剰労働力を都市就業に招き入れる計画だ。これにより、都市と農村に統一的な労働力市場を建設し、農村の余剰労働力を都市へ移動させる制度環境を整え、就業サービスを提供していく。(『深セン商報』)
中学からエイズ教育始めよ
最近、中国国務院は『エイズ予防・治療活動を強化することに関する通知』を出した。これにより、教育部門はエイズの予防・治療や無償献血の知識を、普通中学、中等職業学校、大学の教学計画に組み入れなければならない。また、エイズの予防・治療と無償献血に関する公共広告は、各メディアで定期的に放送・掲載されることになった。
中国衛生部長の呉儀副総理は、中国のエイズの流行状態はかなりひどいと表明した。伝染病の学問的な調査によると、中国のエイズウィルスの感染者は現在、84万人近くいて、そのうち、エイズを発症している患者は約8万例あるという。エイズの伝染と流行は、中国経済と社会に重大な危害をもたらし
トいる。(新華社)
固定電話と携帯の数が世界1に
データによれば、中国の固定電話と携帯電話の普及率はそれぞれ20.5%と20.8%、ユーザー数はそれぞれ2億8000万と2億9000万になり、いずれも世界第1位となった。また、2003年末、中国情報技術(IT)産業は、国内総生産(GDP)の6%を占め、インターネットのユーザーは7590万人に達し、世界第2位となった。(『北京晨報』)
中国初の世界遺産総会、6月28日から蘇州で開催
ユネスコの世界遺産委員会第28回総会が6月28日から7月7日、江蘇省蘇州市で開かれる。100以上の国と地域から600人を超える代表が出席する見込み。
これは中国が1985年に『世界遺産条約』を締結して以降、初めて請け負う総会で、蘇州市で行われる初の国際会議である。
中国では現在、蘇州の園林(庭園)、万里の長城、故宮など29の遺産が世界遺産リストに記載されていて、その数は世界第3位に位置する。世界遺産大国として、総会を開催することは、世界に中国の豊かな文化や生態資源を紹介するだけでなく、中国の世界遺産保護の成果を提示でき、さらに国民に対して世界遺産を保護する意識を育て、文化建設を進めることを促すなど、プラスの意義がある。(『中国教育報』)
23の少数民族に残る「茶を食べる」習慣
中国の西南地区は、世界的な茶の樹の原産地で、茶を利用した歴史は、少なくともいまから3000年前まで遡ることができる。このほど開かれた「第3回法門寺国際茶文化シンポジウム」では、中国の専門家が3年がかりで行った西南地区の喫茶の習俗と歴史、現状に対する大規模な調査の結果が明らかにされた。これによると、雲南、四川、重慶、貴州、広西などの茶葉の原産地やその周辺の山間地帯に住むミャオ、トン、ヤオ、ダイ、ムーラオ、トウチャなどの23の民族が、今日も、「茶を食べる」という昔の習慣を保持し続けていることがわかった。(『新華毎日電訊』)
港湾の新しい形態をつくる
中国交通部の関係者によると、「中国は初歩的に港湾の新しい形態をつくった」という。
それによると、港湾の新しい形態とは、・上海を中央に、江蘇省・浙江省を両翼とする「上海国際航運センター」の建設を基礎として、上海・寧波両港を主とする長江デルタと、東南沿海地域の港湾群の形成、・「香港国際航運センター」の発展を基礎として、香港・広州・深ロレの3港を主体とする華南地域の港湾群の形成、・北東アジアの重要な「国際航運センター」の建設を基礎として、大連、天津、青島3港をそれぞれ主体とする環渤海地域の港湾群の形成である。(『物流雑誌』)
東北経済共同体が活動をスタート
中国の東北4都市の市長サミットが4月29日、長春で行われ、席上、長春、大連、ハルビン、瀋陽が共同で、「東北の旧工業基地振興の全面推進を、4都市が協力することについての意見」を制定し、調印した。これにより、4都市が手を携えてつくる「東北経済共同体」が正式にスタートすることとなった。
今後、4都市は、ともにソフト面での環境を建設していく。東北振興に有利なシステム環境をつくり、開放的な市場を共同建設し、東北の物流幹線ルートを設ける。東北産業の発展を力を合わせて推進し、中国の重要な最新型施設の工業ベルト地帯の建設を実現させる、また、全国でも重要な緑色食品(無公害食品)の加工基地を共同で建設し、「緑色東北」ブランドをつくることなどを目標としている。 (『華商晨報』)
牡丹は、中国人が昔から愛してきた花であり、現在検討されている中国国花の候補の一つである。山東省カ沢市は、中国で有名な「牡丹の里」であり、中国で最大の牡丹の栽培、繁殖、科学研究、観賞、輸出の基地である。今年のメーデーのゴールデンウィーク期間中に、このカ沢に中国牡丹博物館が完成し、一般公開された。
これは現在、世界で一つしかない牡丹に関する総合的な博物館で、牡丹についての文字資料、写真、実物、書画、民俗、文物などを多角的に集めて陳列し、中国の悠久の牡丹文化を展示している。(『経済日報』)
助手席に座る場合は、シートベルト着用。タクシーが客を乗せる場合は、道路の端まで寄ってから。違反した場合は、罰金50元――。
昨年10月に公布された『道路交通安全法』が5月1日、施行された。自動車事故を起こし逃亡した場合は運転免許証を没収され、終身運転を禁止されると明記されているが、上海でも施行早々に免許証を没収される違反者が現れた。
歩行者優先を原則としており、今後、無謀な運転に息をのむことも少なくなりそうだ。しかし、郷に行っては郷に従えとばかりに、横断歩道以外での歩行をしていた人は要注意。こちらにも50元の罰金が課されることになる。
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