将来的には、中国の子どもが遊ぶインターネットゲームに、これまでのように、金髪で青い目をしたヒーローばかりではなく、孫悟空や諸葛孔明、ナージャなどの中国人になじみの深いヒーローが登場する。
最近中国では、「未成年の道徳指導」というテーマが社会で大いに議論された。世論の大勢は、メディアに氾濫する暴力や性の描写が、青少年の犯罪率を引き上げていると認識している。特に、海外から入ってくるインターネットゲームと性描写のあるマンガの悪影響が最もひどいとされる。
これについて国家新聞出版総署は、「民族インターネット業務出版プロジェクト」という新たな対策を打ち出し、未成年に健全で様々な民族的特色のある作品を提供する。
同プロジェクト計画では、国内のゲームソフト開発メーカーと協力して、5年以内に、100の独自知的所有権を有し、民族的特色を持つインターネットゲームソフトを開発する。そのうち、『西遊記』『三国演義』『封神演義』などの古典の名著を改編した30以上のインターネットゲームソフトは、今年中に市場に投入する予定。その他、北京、上海、天津などに、「未成年出版物基地」を設置し、「アニメーション研究開発・制作基地」を建設し、中国色豊かなアニメ・マンガ作品を自主制作し、国内外の市場競争に乗り出す。
統計データによると、現在、中国のインターネットゲームソフトの大多数は、海外からの輸入品である。(新華社)
『魯迅全集』改訂作業完了
『魯迅全集』改訂作業委員会は先ごろ、同全集の改訂作業について全巻の決定稿の審査を終え、内容や構成がほぼ確定したことを明らかにした。2005年に刊行予定の新版『魯迅全集』では、この20年あまりの新たな研究成果や資料が取り入れられ、より質の高い全集に仕上がっている。
多くの日本人にも慕われている魯迅は、中国新文化運動の旗手の一人と呼ばれる。これまでに4回出版された『魯迅全集』のうち、1981年版は収集が最も完全で、注釈が最も詳しいとされている。同全集の改訂作業編集委員会委員で、人民文学出版社社長の劉玉山氏によれば、今回の改訂作業は2001年6月に正式スタート、多くの専門家や学者が3年の歳月をかけ、「1981年版をもとに不足部分を補い、誤りを正す」という方針に基づいて、綿密な作業を進めてきた。
この新版『魯迅全集』は作品集10巻、書簡4巻、日記3巻、索引1巻で構成され、トータルで約700万字の大著になるという。(新華社)
陝西省法門寺の仏舎利、10日限定で香港に安置
香港仏教界の要望により、中国政府の認可を得て、陝西省扶風県の法門寺に安置されている仏舎利の指の部分が、今年5月末から6月始めにかけて香港に安置され、香港各界から大きな反響を呼んだ。
香港仏教連合会会長の覚光法師は、わずか10日間で、仏舎利を拝みに来た信徒は、のべ100万人近くに達したと語った。同時に、法門寺の地下宮から出土した20点の国宝級文物も、香港に届けられ、「法門寺珍蔵の唐代仏教文物展」で一般公開された。 (『新快報』)
初のエイズ孤児専用の孤児院、年末にも着工
中華全国工商業連合会の黄孟復主席は、「中華赤いリボン基金会」の設立式典で、中国は現在、初のエイズ孤児専門の孤児院「中華赤いリボンの家」の設立準備を進めていることを明らかにした。「中華赤いリボンの家」の建設地は、かつてエイズ患者の多さで有名になった河南省上蔡県に決定し、今年中に着工する。落成後には、満6〜9歳の孤児を集中的に受け入れる。
「中華赤いリボン基金会」は、中華全国工商業連合会と20余の民間企業が共同で立ち上げた。社会、特に多くの民営企業の経営者に呼びかけ、エイズ予防運動を進める非政府組織である。
衛生部のデータによると、現在の中国大陸のエイズウイルス感染者は約84万人で、患者は約8万人である。(新華社)
日本華人教授会議の1周年シンポ、日本の経済界有力者も出席
日本華人教授会議創立1周年記念シンポジウム「日中共同知の構築に向けて」がこのほど、東京で開催された。駐日中国大使の武大偉氏をはじめ、日本経団連会長の奥田碩氏、電通会長の成田豊氏ら日本の経済界の有力者、中国の国家発展・改革委員会の楊偉民氏、国務院発展研究センターの趙晋平氏などの専門家が出席し、特別講演や討論会を行った。
日本華人教授会議は、日本の学界に身を置く中国人が自発的に作った社会団体で、在日中国人間の団結を深め、社会的地位を向上させ、所属会員と日本の学界の交流を促進することなどに力を注いでいる。(東京支局長 張哲)
スポーツ番組調査でサッカーが1番人気に
上海テレビ祭と中国中央テレビ-索福瑞メディア研究有限公司(CVSC-SOFRES MEDIA)はこのほど共同で北京、上海、広州3都市におけるテレビ視聴者のスポーツ番組調査を行った。それによると現在、もっとも人気のあるスポーツ選手は、NBAで活躍している姚明、スペインのレアル・マドリードのベッカム、ロナウドの3人。好きなスポーツ番組は、上位からサッカー、卓球、バドミントン、バスケット、水泳の順。1番人気のあるサッカーチームは、スペインのレアル・マドリードだった。
また、中国の「お家芸」ともいえるバドミントンは、観戦だけでなく「自分でも楽しむ」という視聴者が多かった。「よく親しむスポーツは?」の問いに対しては、上位から散歩、バドミントン、サイクリング、水泳、ジョギングという答えが並んだ。
日本名宝展を北京で開催
北京の中国国家博物館(旧中国歴史博物館)でこのほど、「日本名宝展」が開催された。構成は、「日本の考古」「仏教美術」「正倉院宝物の世界」「貴族と武家の暮らし」「近世の彩り」からなる。展示された作品は考古資料17点、彫刻12点、絵画20点、工芸品46点、書跡4点。
国宝6点、重要文化財25点を含む本格的な日本の古美術展覧会で、このような規模の名宝展が中国で開かれたのは初めて。多様性に富んだ、すぐれた日本美術を目の当たりにして、多くの中国人参観者が感嘆の声をあげていた。「古代中国から吸収し、独自のものを開花させた日本文化への理解がいっそう深まった。こうした意義ある文化交流を、もっと開催してほしい」とある参観者は語っていた。
西周の遺跡、周公の家族陵墓か?
陝西省考古研究所、北京大学などが結成した周公廟発掘考古学チームは今年3月以降、陝西省岐山県にある周公廟遺跡で、大規模な考古学調査を行ってきた。その結果、19の大型墳墓を発見し、そこからは、4の参道がある9の墳墓と13の副葬坑が見つかっている。遺跡の外側では、約700片の甲骨が発見され、420あまりの甲骨文字が確認されたほか、初めて「周公」という文字のある甲骨も4片見つかった。その他、1500メートルの土の城壁と、6つの土を固めた建物の基礎も発見されている。
専門家は初期調査の結果として、周公廟遺跡は、これまでに発見された西周(前1066年〜前771年)の最高クラスの陵墓群である可能性が高いと断定している。専門家の中には、周の建国元勲である周公(名は姫旦)の家族の陵墓だと主張する人もいる。遺跡の調査を進めた北京大学の鄒衡教授は次のように述べた。
「西周の考古学調査には、すでに70年以上の歴史があるが、今回発見された遺跡は、一カ所で西周の城壁、甲骨文字、陵墓群などが同時に出土した唯一の大型集落である」 (『南方日報』)
女子十二楽坊が予備軍を募集
ポップス調にアレンジした中国伝統楽器の演奏により人気を集める女子十二楽坊は、日本に続き、6月に香港で最新アルバム『輝煌〜Shining
Energy〜』をリリースした。香港でのアルバム発売は、EMI百代唱片公司が行う。プロデューサーの王暁京氏は、「今後、EMIの企業力と経験を借りて、欧米市場への進出を目指したい」という。
また、王氏は今年9〜10月ごろ、15歳以下の女子を募集して「女子小十二楽坊」を立ち上げる予定。「小十二楽坊」では、少年児童むけの音楽を作りながら、「女子十二楽坊」の予備軍としてメンバーを育成する。さらに今年下半期には、日本で民族音楽学校を設立し、人材を発掘して育てるという計画も明らかにした。 (『新聞晨報』)
第13回中日韓3カ国青少年スポーツ交流大会が8月23〜29日、中国吉林省の省都・長春市で開かれる。大会には陸上、バスケットボール、バレーボール、卓球、ラグビーなどの11競技が設けられ、中日韓3カ国から選手・コーチ合わせて約1000人が参加する予定。
1993年にスタートした同大会は、3カ国が持ち回りで主催、今年は中国がホスト国となっている。選手はいずれも18歳以下の中学生。多くの人材がこの大会により鍛えられ、輩出された。世界の頂点に立った卓球選手の王楠、王励勤、それにバドミントン選手のケィ智超らも、ここから世界へ旅立っている。(『吉林日報』)
中国広告協会、電通などが、
中日マーケティング交流セミナー開催
中国広告協会、電通、北京広告協会、上海市広告協会の共催による「中日マーケティング交流セミナー・ブランド及びコミュニケーションに関する国際フォーラム2004」がこのほど、北京と上海で開催された。同セミナーの開催は、2002年に続き2回目。
これは電通の「日中マーケティング研究交流プロジェクト」の一環として、中国広告界の発展に貢献し、中日間の企業交流を促進し、相互理解を深めることを趣旨として開催された。
キャノン、電通、中国の蒙牛グループ、アメリカのインターナショナル・スポーツ・エンターテインメントなど、マーケティングやブランド戦略の経験豊富な企業の経営者や担当者が講師となり、様々な事例をもとに強いブランド構築やコミュニケーションの先進的な見地を披露した。また、ワークショップを通して、中国産業界のマーケティング担当者が、国外のノウハウをもとに、ケーススタディーを行う機会も設けられた。
青少年体質健康 プロジェクトが始動
中国衛生部はこのほど、中国2億3000万の青少年におよぶ体系的な「体質健康関与プロジェクト」が、第1陣の小中学校100校でスタートしたと明らかにした。青少年の体質・健康のレベルアップと、都市部の小中学生の肥満率低下を目的とする同プロジェクトは、中国衛生部、教育部、国家体育総局などが共同で進めている。
北京、天津、上海など6都市で行われた体質調査によると、中国の7〜18歳の青少年における肥満率は、男子11.6%、女子6.24%に上っている。
今回のプロジェクトの目標は、肥満や体重過多の生徒90%以上が、高カロリーの飲食を1週間2回以下に抑え、同80%の生徒が少なくとも毎日1時間の運動をする――などとなっている。(中新社)
中国中央テレビ、出産過程を録画中継
中国中央テレビはこのほど、番組「中国人口」で、2人の産婦の出産過程を20分間録画中継し、大きな反響を呼んだ。子どもを持つ視聴者からは、「母親の出産の苦しみや子どもへの愛情を子どもに理解させることができる」と、放送を称える声が多かった。しかし社会倫理学者は、このような番組は出産に対する恐怖を与えかねないとの懸念を述べた。
同番組のプロデューサーは中継について、出産への恐怖心や間違った認識をなくし、視聴者に出産や子育てに対する知識、特に科学的な自然分娩の知識を提供するために企画したと述べた。国家人口と計画生育委員会の資料によると、82%の産婦が入院に不安を感じ、98%の産婦が出産に恐怖感を持っている。(『新聞晨報』)
中国初の民間財団、浙江省温州市で発足
資金力のある民間企業が共同で立ち上げた中国初の民間財団・中瑞財団持株有限公司が6月、私営経済の動きが活発な浙江省温州市で発足した。これは、中国で初めて国家工商総局から認可された「財団」を会社名に冠する持株株式会社で、地域制限もない。主な株主は、温州市にある各分野の有力民間企業9社である。
専門家によると、投資総額と活発さのどちらをとっても、浙江省は中国大陸最大の民間資本投資の源だという。不完全な統計ながら、1997〜2002年の間に、浙江省から少なくとも7000億元の民間資本が中国各地の様々な産業に投資された。また、別の統計によると、これまで、温州市からほかの地方に投資された民間資本は1000億元を超えた。(『中華工商時報』)
棚橋篁峰氏が中外文学交流会でゲスト講演
第3回中国21世紀文学サミットフォーラム及び中外文学交流会、第1回長城文学賞授賞式がこのほど、北京で開催された。本誌で「中国茶文化の素顔」を連載するアジア文化国際交流会会長で中国西北大学名誉教授の棚橋篁峰氏がゲスト出演し、「日中文化交流での文学の意義」と題する講演を行った。
棚橋氏は1980年以降、これまで148回訪中している。その間、中国各地の風土に触れ、特に漢詩と中国茶への造詣が深い。(写真・張春侠)
中国科学院が研究部門を調整
科学技術分野の国の最高諮問機関である中国科学院の第12回アカデミー会員大会でこのほど、中国科学院がこれまでの5学部から6学部に改編された。これは時代の変化に対応するための改編である。中国科学院主席団の承認と、全アカデミー会員の投票に基づき、技術科学部が「情報技術科学部」と「技術科学部」に分割された。また、生物学部も「生命科学と医学学部」に改名された。これにより、中国科学院の研究部門は、数学物理学部、化学部、生命科学と医学学部、地学部、情報技術科学部、技術科学部の6つとなった。
また同大会では、2人のノーベル賞受賞者を含む外国籍アカデミー会員6人が、投票により選出された。外国籍会員が選出されたのは6回目で、合計45人になった。 (『南方都市報』)
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外灘3号 |
上海を代表する観光スポット「外灘(バンド)」が新しい顔を見せ始めた。現在再開発が進行中だが、いち早く姿を現したのが「外灘3号」。1階には「アルマーニ」、2階にはセレクトショップと、フランス以外では初の海外進出となる「エヴィアン・スパ」。フランス、コンチネンタル、中華のレストランも揃う。2階のセレクトショップからも、各階レストランからも東方明珠塔など浦東の近未来的な夜景が楽しめる。
外灘3号だけでなく、秋には「外灘18号」にフランスの三ツ星レストランもオープン予定。今年から来年にかけて、オールドシャンハイの外観を保ちながら外灘は次々に生まれ変わっていく。
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