編 集 後 記】(10月号)

 ▽九月二十八日から、第二回中国国宝展が東京と大阪で合わせて百十四日間開催されます。四年前に第一回中国国宝展が日本で開催された際も本誌では関連記事を掲載しました。今回は「北京東方之星総合企画有限責任公司」の李建華さんのご好意により、共同企画で今月号の特集を完成させました。このために特別取材チームを組み、西安で秦の始皇帝の兵馬俑坑を取材して特集に花を添えました。また、東京国立博物館の西岡康宏副館長のインタビューからは今回の国宝展の見所がわかります。十二月号にはこの国宝展の文物写真を使ったカレンダーを付録します。喜んでいただけると幸いです。

 ▽今年は中国の改革開放の総設計師であるオヒ小平の生誕百周年です。中国のマスコミはオヒ小平に関するたくさんの回顧文を発表しています。彼は多くの政治的な遺産と知恵を授けてくれました。中日関係においても創造的な貢献があります。今回、『人民日報』のベテラン記者・于青さんに「オヒ小平氏訪日の足跡をたどる」をご寄稿いただきました。

 ▽今年はまた、新中国成立五十五周年でもあります。解放戦争期、毛沢東ら共産党の指導者たちは河北省の西柏坡という小さな村から北京へ進軍しました。そこで西柏坡は革命の聖地となり多くの参観者が訪れます。胡錦涛ら第四代指導者たちもここを訪れ、当時毛沢東が掲げた「二つの保持」を改めて学習しました。国外の観光客は少ないので、西柏坡の物語を知らない読者も多いのではないでしょうか。そこで西柏坡にまつわる記念記事を掲載し、新中国の出発点を知っていただけることを願います。 (編集長 王衆一)