2004年下半期より、上海は「一人っ子政策」に関する新しい条例『上海市人口と計画生育条例』を実施している。ディンクス(子どもを作らない夫婦)の奨励をせず、第2子をもうける条件を緩和したのだ。
2003年、上海の人口自然増加率は、マイナス3.24%。高齢化も加速している。核家族が上海の主な家族形態となり、一戸あたりの人数は2.8人。こうした流れを食い止めるため、新条例では、従来あった「第2子をもうける場合の第1子との間隔規定」をとりやめた。また、ディンクスの男女が退職しても、従来どおり一回限りの奨励金を受けることはなくなった。なお、夫婦がともに一人っ子の場合と中年男女が再婚した場合に限り、第2子の出産が許されるという。(『中国青年報』)
家庭内暴力を医療ケアする
北京市豊台区の7カ所の病院は2004年10月から、「医療組織が家庭内暴力に干渉する」計画が実施された。専門の医者が診察を受けに来た家庭内暴力の被害者を見分け、特別な治療と心理ケアを行い、社会や司法機関と協力して、各方面から被害者を援助する。
医療関係者は、一番初めに被害者と接触し真実や確かな資料を手にして治療や援助を施す存在であるので、家庭内暴力をなくす上で彼らの役割は非常に大きいと期待される。 (新華社)
世界保健機構(WHO)の西太平洋地区会議で中国代表は、2008年北京オリンピックで初の「禁煙五輪」を成功させられるように努力していると発表した。
現在、中国のタバコ生産メーカーは184社から84社に減少し、今後、新しいタバコ工場も建設されない。また、タバコの葉の栽培は徴税の対象となっている。さらに、法律や法規を絶えず整え、タバコ産業を制御しながらもその発展を持続させていく構造を保証している。
WHOの専門家は、中国の煙草生産と消費量は世界の3分の1を占めており、タバコの制御は非常に大きな課題であると述べた。(『南方都市報』)
水を使いすぎたら7大業種は高額徴収を
中国の電力、鉄鋼、石油・石油化学、紡織、製紙、ビール、アルコールなど7つの業種は今年1月1日から、水の規定利用量に関する国家規準を実行している。
現在、中国の水資源利用はきわめて粗放で、効率が悪く、浪費が激しい。とくに工業用水は再利用率が低く、その排出量も急激に増加している。現有の水資源が汚染され、利用できる水資源量の減少を招いている。
この国家規準の実施後、国は水の超過利用分に対する高額徴収を行っている。この規準を守らない企業には、期限までに改正することを命じ、それを守らなければ用水量を削減するか、水を供給しない、用水許可を与えない、などの対策をとるという。(『北京青年報』)
新疆で天然林 保護の新しい措置
新疆ウイグル自治区は2005年から、毎年8万立方メートルの天然林の伐採を中止した。新疆には177万ヘクタールの天然林があり、それが新疆の80%以上の水源を保っている。しかし、山地の森林の「高齢化」が日増しに激しくなり、人工林や幼木の生長保護などを進めることが求められていた。天然林資源を全面的に保護・回復させるため、新疆は今後10年間、天山山脈とアルタイ山脈のふもと一帯で、500万ムー(1ムーは6.667アール)の森林を取りもどすことを決めた。(『人民日報』)
宋健会長が早大の名誉博士に
日本の早稲田大学が先ごろ、宋健・中日友好協会会長に名誉博士の学位を授与した。宋健氏は、中国を代表する科学者の一人。環境保護や人口抑制政策、科学立国戦略などの分野で、創造性に富んだ数々の業績を残した。また早稲田大学と中国との学術交流の発展に寄与したという。
宋健氏は、元全国人民代表大会(全人代)副委員長の廖承志、前中日友好協会会長・孫平化の両氏につづいて、同大学から名誉博士学位を授与された中国人では3人目となった。 (『人民日報』)
日本の民謡歌手RIKKI 北京音楽会を開催
日本の国際交流基金主催のRIKKI北京音楽会がこのほど、北京市東環広場の香儂舎で開かれた。RIKKIは奄美大島出身の民謡歌手。4歳でデビューし、15歳の若さで「第13回日本民謡大会」のグランプリを受賞した。伝統的な島唄とポップスをアレンジした多様な表現法によって、高い評価を受けている。当日、ゲスト出演したのは日本でデビューしたばかりの中国民族音楽グループ・CMO。男性3人のメンバーがRIKKIとともに『花』と『夜来香』を共演、友好交流の雰囲気が盛り上がった。150人のファンたちが会場をいっぱいに埋めた。(写真・小林さゆり)
日本の歌の愛好者たちが北京市民と「うたごえ交流」
東京・新宿にある歌声の店「ともしび」の専属歌手・小川邦美子さんを中心とする日本の歌の愛好者たち(一行18人)が先ごろ北京を訪問し、名所の景山公園などで市民とともに中日合作の「うたごえ交流」を楽しんだ。
景山公園には毎週日曜、市民の合唱愛好者たちが数百人規模で集まり、中国の民謡や革命歌、またロシアや日本の歌などを練習している。この日、小川さんたちのグループが到着すると、北京の愛好者たちは『北国の春』を大合唱してこれを迎えた。
小川さんが日本語と中国語による『草原情歌』を独唱したのをはじめ、中国側が『茉莉花』や『トロイカ』を、また中日合作で『北国の春』を合唱するなど、公園内には大きな歌声が響きわたった。中国で市民愛好者とともに合唱したのは初めてという小川さんは、「中国の人たちはエネルギッシュ。歌うことが元気につながるんですね。たとえ言葉が違っても、『歌は国境を超える』ということを改めて実感しました」とうれしそうに語っていた。(写真・小林さゆり)
日本の援助で医療条件を改善
日本政府はこのほど、医療条件を改善するために湖北省仙桃市と新疆ウイグル自治区裕民県にそれぞれ9万7990ドル、8万8470ドルの援助金を贈った。
これは日本政府が中国人民のために行うプロジェクトの一環で、仙桃市の援助金は、沙湖住血吸虫病の予防治療所の建設や多くの入院治療患者を受け入れるために使われる。また、裕民県の援助金は、人民医院が巡回医療器具や日常の医療設備を購入し、当地の医療レベルを上げるために使われる。
北京の東苑公寓に住む日本人200人が10月24日、郊外の十三陵日川果樹園で楽しい1日を過ごした。
東苑公寓の居住者は家族連れの日本人駐在員が多い。今回も多くの家族が参加し、普段こんなに多くの友達と遊びに行くことが少ない子どもたちは、非常に楽しんでいた。
多くの参加者は、外国にいるとグループ活動に参加する機会が少ないので、今後もこのようなイベントで様々な人と交流したいと語った。(写真・孫立成)
故宮博物院が3館を再開
修復工事を終えた故宮博物院は2004年9月より、「珍宝館(新館)」「鐘表館」「石鼓館」を再開した。
1958年以来、珍宝館は4回修復されている。このほど一般公開された新館は、面積約220平方メートル、440件以上の文物が陳列されている。そのうち221件の文物は、初めて公開されたもの。北京郊外の定陵で出土した明代・孝端皇后の鳳冠、ハトの卵ほどの大きさの真珠、巨大な象牙などが展示されている。
10年以上も閉鎖されていた石鼓館は、各界からの要望が高まって改めて開放された。はかりの分銅のような形の石造りの太鼓10個が、ホール中央のガラスケースに置かれている。保和殿から奉先殿へと移転した鐘表館には、西洋の小型時計20個あまりと、清宮製造所が製造した「紅木人物風扇鐘(風見時計)」が加わった。これらの文物は、国内でも初めて展示するものだ。(『新京報』)
中日戯劇友誼賞の発表
北京で第2回中日戯劇友誼賞が発表され、上海越劇院の越劇役者・趙志剛と上海話劇芸術センターの劇作家・喩栄軍が表彰された。
中日戯劇友誼賞は2003年に創設され、組織委員会は両国の演劇家によって構成されている。対象は1年以内に創作された新しい劇で、越劇(浙江省の地方劇の一つ)の役者1人とプロデューサー1人に贈られる。
今回の受賞者と中日演劇界の関係者たちは、北京市延慶県の「中日戯劇友誼林」で両国の友好を象徴する杉や松などの常緑樹を植えた。(『北京青年報』)
中国の競争力は世界ランクの46位
世界経済フォーラムはこのほど「2004-2005年度 世界競争力レポート」を発表した。競争力の第1位はフィンランド、2位はアメリカで、中国は46位にランクされた。
世界経済フォーラムは、おもにマクロ経済環境、技術革新、公共機構の質という3項目の規準に基づき、経済体の競争力を評定・判断した。中国・台湾省とシンガポールは、依然アジアのなかでも競争力のある2つの経済体である。台湾は技術分野でアメリカに次いで第2位、シンガポールはマクロ経済環境においては長年、世界一である。経済が回復してきた日本は今回、ベストテンにランクインした。中国のランクに大きな変化はないが、マクロ経済環境は安定している。公共機構の質にいっそうの向上が求められている。 (『中国青年報』)
中国とインドが投資の場として人気
最新の外国直接投資(FDI)調査によると、世界の企業のトップたちは、中国とインドがもっとも魅力的な投資の場であると考えている。
これは、国際的に著名なコンサルティング会社・A.T.カーニーが世界の大企業1000社のトップたちを対象に行った年度調査によるもの。企業のトップたちの一致した見解は次の通り。中国は今後3年間、最適な投資の場である。中国経済の過熱は投資を決定する主な原因となっているが、中国市場の絶え間ない収益上昇は、様々なリスクを覆い隠している。
(『経済日報』)
愛知万博の中国館 日本企業がパートナーに
中国国際貿易促進委員会と日本の全日空(株)がこのほど北京で協議し、2005年愛知万博(万国博覧会)の中国館は全日空が共同パートナーになることで合意、調印式を行った。全日空は、愛知万博で中国館に協力する初の外国企業となった。
万博は、世界各国の最先端をいく科学技術を一堂に集めて展示するほか、各国のお国ぶりを紹介する展示や催し物で国際交流を深めようとする世界最大の博覧会だ。今年3月から9月まで、愛知県で開かれる万博において、中国館は外国館のなかでも1、2をあらそう規模をほこる。中国国際貿易促進委員会によれば、企業力、商品保障、ブランドイメージ、営業拡販など4項目の規準により、全日空が初の外国パートナーに選ばれたということだ。 (中国新聞ネット)
松下、最大の生産基地を杭州に建設
松下電器は2004年10月18日、浙江省杭州市の工業開発区で19億元を投資した生産基地の建設をスタートした。改革開放以来、杭州にとって最大の外資導入プロジェクトであり、松下にとっても最大の中国投資プロジェクトとなる。
生産基地は2005年10月に完成する予定で、杭州における松下の生産工場はここを中心にして形成される。製品は中国市場の需要に応えるだけでなく、日本やその他の国際市場にも輸出する。(『経済日報』)
リニア・モーターカー 大連で発表
2004年10月22日、中国の知的財産であるリニア・モーターカーのモデルカー「中華01号」が発表された。
リニア・モーターカーは環境保護、安全、快速の面で、科学技術界や経済界で国際的に注目されている。「中華01号」の技術検証車は、長さ10.3メートル、幅3.12メートル、高さ2.86メートルの32人乗り。都市交通のために設計された低速のリニア・モーターカーなので、最高時速は110キロ以下に制限されている。ドイツや日本のリニア・モーターカーと比較すると、省エネで安全、建設コスト及び運行コストが低く運送力が高いなど、優れた点も多い。
(新華ネット)
莫高窟北区の発掘に大きな進展
中国敦煌研究院は2004年10月22日、未開放の敦煌莫高窟北区の整理作業を開始した。
長年注目されているのは、壁画と彫像がある南区だけで、北区の崖面にある荒涼とした洞穴を訪れる人は少ない。1988年からの6回の発掘作業により、北区の洞窟の数、役割、性質、発見された文物が基本的に把握された。
発見された248の洞窟は、僧が座禅を組み生活をしていたものと推測される。南区にある487の壁画窟とあわせると合計735になり、史料に記載されている総数にほぼ近い。現在、仏教の経典や文書、ペルシャの銀貨、銅器、泥の彫刻、木に彫られた活字、草製品など7万点以上の文物が発見されており、これらは考古学の研究を大きく前進させた。さらに、莫高窟では初めて、石窟の中に25人の僧が埋葬されているのも発見されている。
洪水、暴雨、地震などの影響で、北区の洞窟および崖面は損傷が激しいため、2005年から保護作業が強化される。(『蘭州晨報』)
中国最古の『コーラン』 写本が確認される
先ごろ、中国国家文物局と国家宗教局が組織した専門家の鑑定により、青海省循化県の「循化街子清真大寺」にある『コーラン』写本が、これまでに中国で発見された同写本のなかでは最古のものと確認された。
従来は、北京の「東四清真寺」に現存する、1318年の写本が最古のものだと考えられていた。しかし今回の鑑定により、循化街子清真大寺にある写本の製作年代は「8世紀から13世紀」と確認。これにより、それが中国最古の『コーラン』写本となった。この『コーラン』はサラール族のルーツを研究するだけでなく、歴史学的にもきわめて重要な価値がある。また、イスラム教研究にも大きな意義があるという。(『人民日報』)
河北省で漢代の大型古墓群を発見
昨年、河北省菘州のある工場の建設現場で、漢代の大型古墓群が発見された。中国の文物部門は昨年8月より発掘を開始、10月までに古墓107、出土文物322件が確認された。文物のうち23件は、国家級の貴重な文物であると鑑定された。
なかでも「彩絵陶魂瓶」は、国内に1つしかない貴重品だと言われている。後漢時代のもので、瓶の高さ1.3メートル。7層からなり、4つのパーツで組み合わされている。造形は生き生きとして、色彩は鮮やか、製造技術もきわめて優れている。長年にわたる考古学の発掘文物のなかでも、重大な発見とされている。関係部門がいまなお調査発掘を進めている。(新華ネット)
青蔵鉄道沿線に野生動物の通り道を
青蔵(青海・チベット)鉄道は2002年6月の起工以来、6年計画の建設を順調に進めている。その沿線にいる野生動物の生存環境を保護するためにこのほど、野生動物用の通り道と歩行者用道路、牧畜用道路などを建設する措置がとられた。いずれも、これまでの生活が鉄道の影響を受けないようにするものだ。現在すでに、25本の野生動物用通り道が完成。青蔵鉄道全線の環境保全プロジェクトへの投資計画は12億元(1元は約13円)に達するという。(『北京晨報』)
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