北京の孔子廟と国子監はこのほど、建国以来最大規模の修築工事を始めた。これは北京人文オリンピック文物保護計画の一環。
孔子廟は安定門内国子監街に位置し、元・明・清朝の3代において孔子を祀る場所であった。現在は首都博物館になっている。国子監は前記3代の国家最高学府で、孔子廟の東隣に位置する。これら2つは国家クラスの重点文物保護単位である。
孔子廟建築群と国子監は屋根の雨漏れ、木構造の老朽化、装飾画の破損などの問題が発生しており、新築された建築物と、もとからある歴史的な建築物が調和していない。今回の修築工事では、もとの風貌に戻し、さらに排水、暖房、電気、消防、避雷設備などを整える。(『北京青年報』)(写真・劉世昭)
鄭州市、8番目の古都に
河南省の鄭州市は2004年11月、中国古都学会に認可され、8番目の古都となった。
鄭州市は、中華民族発祥地の中心地にあり、その歴史は旧石器時代に遡ることができる。学界で商代(紀元前1600〜同1046年)早期の都があったと認められているばかりでなく、西山古城、禹居陽城、鄭韓故城などの大きな古都群もある。長い歴史文化と豊富な文物資源に恵まれたこの地が、8大古都に仲間入りしたのは当然のことと言える。
中国古都学会が認可している古都は、西安、北京、南京、洛陽、開封、杭州、安陽、鄭州の8都市。(『大河報』)
周口店、1期工事が完工
周口店北京原人遺跡の1期補強保護工事が2004年11月に終了し、危険箇所が補強された。
周口店は世界文化遺産リストに登録されており、1927年に発掘が始まった。2003年11月、中国科学院の地質病害調査により、中心地の化石地点の21カ所が危険な状態で、その中の13カ所が非常に危険であると明らかになり、今回の大規模な工事を開始した。化石地点は修復後、マグニチュード8の地震や強風豪雨、低温に耐えられるようになった。
2期工事は2005年初めに始まり、遺跡の保護工事は2007年まで続けられる。(中国新聞ネット)(写真・劉世昭)
王伝峰氏の絵画展 北京で開催
中国人民対外友好協会創立50周年を記念し、2004年11月16日〜20日、「魚水情―王伝峰と100人の合作絵画展」「魚水情―王伝峰絵画展」がそれぞれ中国国家博物館と中国美術館で開催された。
出展された作品は142点、内訳は王伝峰氏の作品が42点、彼と100人の中国現代著名画家の「魚」をテーマにした合作作品が100点。
王伝峰氏は日本在住の中国人芸術家。中国絵画の伝統を継承しつつ、日本絵画の特徴と融合させ、独特な花鳥画などを創作している。「魚の世界」の一連の作品が代表的。2002年、日本総務省から日中国交正常化30周年記念切手の創作を依頼され、『源遠流長』を描いた。中日両国に広く影響を与えている。
中国の「文化交流貢献賞」を贈る
中国政府は昨年10月25日、東京で、松山バレエ団の理事長・清水正夫氏と松山樹子氏夫妻、著名な舞踊家・花柳千代氏にそれぞれ「文化交流貢献賞」を授与した。
文化交流貢献賞は、対外文化交流分野での政府最高の賞である。おもに中国と外国の文化交流事業発展のために大きな貢献をした、外国の友好人士や組織に対して贈られる。
松山バレエ団は、これまでに訪中が100回を超える。とくに同バレエ団が創作したバレエ『白毛女』は、中日友好文化交流における一つの美談となっている。花柳千代氏は、中国の題材を日本舞踊で表現することに力を注いだ。花柳氏が創作した『河西回廊』『大敦煌』などの舞踊は、中国西部の歴史文化の反映に成功している。(『人民日報』)
寧夏で先史時代の女性裸像の岩画を発見
岩に描かれた絵画「岩画」の専門家がこのほど、寧夏回族自治区の ・qで、先史時代の女性裸像の岩画を発見した。
寧夏博物館の元館長・周興華氏によれば、これは旧石器時代晩期における典型的な石彫女性裸像を写したもの。それは、原始社会の発展過程を調査し、造形芸術や意識形態を研究する上での貴重な資料であるという。
石彫女性裸像は、世界で最初にヨーロッパで発見されたが、中国ではこれが初の発見となった。(新華社)
民間伝統スポーツ 大学の選択科目に
清華大学は初めて「花ケン(蹴羽根)」「空竹(竹コマまわし)」という2つの中国の民間伝統スポーツを導入し、2004〜2005年度の履修単位と関係する選択科目とした。
「花ケン」と「空竹」は、場所や性別にかかわらず、学校内で簡単に普及できる。しかしこれまで、体育の授業では民間の伝統スポーツを軽視してきた。大学に導入することで授業内容を豊かにし、学生たちに民族文化の良さを教える。(『北京青年報』)(写真・于文)
五輪自転車館が起工
投資総額3億6000万元にのぼる「北京オリンピック自転車館(競技場)」が昨年10月31日、正式に起工した。2007月6月に完工する予定。
北京オリンピック自転車館は、北京市西郊外の石景山区に位置し、建築総面積は3万2920平方メートル、競技コースは1周250メートル、観客席は6000、うち臨時席が3000。競技場全体は、選手がかぶるヘルメットの形を模していて、自転車競技のスピード感や躍動感を象徴している。競技場が完成すれば、中国唯一の全天候型・室内木造コースの自転車競技場となる。
2008年オリンピックでは、ここで世界のサイクリストに12枚の金メダルが贈られる。 (『北京青年報』)
これまで台湾企業の投資は上海市、浙江省寧波市、福建省福州市など沿海都市に集中していた。しかし最近は、その勢いが内陸部の華中地域に移行している。
珠江デルタ、長江デルタの交差点である江西省南昌市を例に挙げると、台湾投資はすでに、製造、IT、高付加価値の農産物加工、観光開発などの領域に広がっている。(『経済日報』)
中国人民銀行は昨年10月29日より、金融機関の預金・貸付基準金利を引き上げ、人民元預金金利の下方変動を認めた。人民元貸付金利の変動幅を拡大し、その上限をもうけない(都市信用社は除く)。
この調整後、金融機関は、1年の預金基準金利を現行の1.98%から2.25%へと、0.27ポイント引き上げた。1年の貸付基準金利は、現行の5.31%から5.58%へと、0.27ポイント引き上げた。その他の預金・貸付金利も相応に調整された。
これは、中国人民銀行の1996年以来初めての金利引き上げとなった。(『中国青年報』)(写真・劉世昭)
北京天文館の新館がオープン
北京天文館は1957年に創建された中国最大の天文館だ。2001年に新館プロジェクトがスタートし、3年の歳月と3億元以上の建築費を投じて、このほど無事完工した。
新館の建築面積は2万平方メートル。3000平方メートルの展覧大ホールがある。プラネタリウムには世界最先端のデジタル技術を、また科学普及劇場にも世界最先端の体感型アトラクション設備を導入している。このほか、参観者たちは太陽真空望遠鏡をつかって、太陽の黒点や白斑、太陽面爆発(フレア)などの細かな変化を見たり、肉眼で太陽風を見たりすることができる。口径400ミリの反射天体望遠鏡では、月や惑星、すい星、恒星、星雲、星団などを観測することができる。
新しい天文館の規模と設備は「世界一流の天文館」との呼び声も高い。(『北京青年報』)(写真・于文)
緑地保護の支援が流行に
北京では現在、市民による緑地の保護が流行している。2000戸以上の家庭が緑地の保護を支援している。
緑地1平方メートルあたり、毎年6元5角の保護費を寄付することになっている。落葉高木を育てるなら1本につき毎年30元の保護費を、また常緑高木なら1本につき毎年50元をそれぞれ納める。開設されたインターネットのホームページで、緑地保護を支援する人には「公園栄誉管理員」の称号が与えられ、1年間有効の公園遊覧チケットなどが贈られるという措置がとられた。これは市民の緑地保護の積極性をうながすものだ。
北京では昨年11月までに、500万平方メートルの緑地が市民の支援で手入れされている。それは北京の緑化を進めるための新しい原動力となっている。(『北京青年報』)(写真・于文)
癌ワクチンの開発に成功
上海で肝臓癌ワクチンの研究開発に成功し、アメリカ特許局から発明の特許を得た。中国で初めて、アメリカやオーストラリアなど数カ国の特許権を得た腫瘍ワクチンとなる。
国外での臨床実験によると、同ワクチンは人体の免疫システムに腫瘍細胞を識別させ、殺傷する。腫瘍の転移と再発を防ぎ、肝臓癌の治療に効果的。また、化学薬物治療や放射療法の副作用も克服した。(新華社)
北京日本人会 就職セミナーを開催
北京日本人会留学生委員会はこのほど、日本人留学生向けの就職情報講座を北京で開催した。丸紅株式会社(北京事務所)、株式会社日本航空、三菱電機(中国)有限会社などの日系会社の代表を招き、留学生とともにパネルディスカッションをした。このセミナーは毎年行われているが、就職に対する意識や危機感を高め、留学経験を就職にプラスに活用してもらうことが目的。150人ほどの留学生が出席し、セミナー後は社会人を交えた懇親会も行われた。(写真・孫立成)
雲南に世界最大の少数民族遺伝子バンク
世界最大の少数民族遺伝子バンクがこのほど、雲南省に創設された。遺伝子バンクには、雲南省に原住する25の少数民族1250人の男性から採取された遺伝子のDNAサンプルが収められている。
雲南省は、中国の少数民族がもっとも多く集まるところで、イ族、ペー族、ダイ族など25の少数民族が居住している。遺伝子バンクは、国際的な「人類遺伝子計画」の基準によって創設された。採取されたDNAサンプルは、相対純度や隔離レベルが比較的高い。ここは現在、世界で採取された少数民族のDNAサンプルのなかで最も種類が多く、サンプル量も最大の遺伝子データバンクとなっている。 (『北京晨報』)
2004年10月に開催された「国際高齢者協会第16回大会」で、今世紀半ば、中国の高齢者人口は4億人を超え、高齢化のスピードは世界最高であると発表された。
中国は高齢者人口が世界でもっとも多い国であり、当面の60歳以上の人口はすでに1億3千万を超えた。向こう50年に、中国が直面する人口高齢化の情勢はさらに厳しいものとなる。(『経済日報』)(写真・馮進)
中国で初の高速鉄道・滬漢蓉線(上海―武漢―成都)の建設が2004年末に始まった。
同鉄道は中国の東部・中部・西部を貫き、旅客輸送を主とする。ルートは上海―南京―合肥―武漢―重慶―成都、設計時速は200キロ。
成都から上海まで、普通列車で40時間22分、急行列車で約35時間だが、高速鉄道だと10〜15時間。2020年頃に竣工する予定。(中国新聞ネット)
東京大学が北京に連絡事務所準備室を開設
中国の研究者・学生との交流を促進し、日本の大学、企業、政府の「産学官」との連携を促すため、東京大学が全学単位では初めての海外拠点を準備することになった。先ごろ、北京市内に「東京大学北京連絡事務所準備室」の看板が掲げられ、佐々木毅・東大総長が出席して開設式が行われた。準備室主任は、東大国際企画室特任教授で、在日中国人学者のキン飛氏。事務所は今年4月、正式に発足する。
日本の国立大学の独立行政法人化を背景に、伝統的な学術機構が改革されつつあることを示している。大学の経営意識が高まり、中国から優秀な留学生を集めること、また中国進出日系企業と中国側との橋渡し役を務めることなどが、その狙いと見られる。写真は、準備室を開設した佐々木総長(右)とキン飛氏
世界遺産の写真・映像展を北京で開く
カメラマン・周剣生氏の初の「世界遺産」写真・映像展覧会がこのほど、北京の清華大学美術学院展覧ホールで開かれた。周剣生氏の作品を通して、世界各地の輝かしい文化遺産と自然遺産を紹介するとともに、世界遺産の保護意識を高めようとするもの。
周剣生氏は著名な在日中国人カメラマン。1994年から8年の歳月をかけて77の国と地域をめぐり、世界遺産の写真を数多く撮ってきた。今回の展覧には、70点以上の写真作品と一部の映像作品が出品された。中国、日本、イタリア、オーストラリアなど十数カ国の世界遺産が紹介された。(写真・劉世昭)
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