【王さんの一言】
首都北京の交通状況を良くすることが私の勤めであり、平凡な生活の中の最大の喜びでもあります。

 7歳年上の兄がいる。この兄に、幼い頃から礼儀の重要性と勉強の大切さを教えてもらった。もっとも印象に残っているのは、中学生の時、試験の成績が悪かったため、非常に厳しく叱られたことだ。そのときから一生懸命勉強するようになり、夢だった交通警察官になることができた。

 交通警察の仕事は非常に面白い。広く社会と接触できるし、さまざまな人と交流することもできる。初勤務の日、母親から「まじめにしっかり仕事をしなさい。決して法に背いたり規律を乱したりしてはいけません」と諭された。この言葉を今でも心に留めて仕事をしている。おかげで、これまでに数々の賞を獲得した。

 時間があれば釣りに行ったり、友人とバスケットボールをしたりする。4年間交際している恋人がいるが、再来年には結婚し、車で新婚旅行に出かけるのが夢だ。

 


   
[AM7:30]
毎日6時半に自宅を出る。通常は車で出勤。職場に着いたらまず、大きな鏡に向かって身なりを整える。
  [AM8:00]
朝の渋滞の激しい道路で、交通整理。このときの温度は零下10度。凍てつく寒さの中、交通整理に励む。

 
   
[AM10:00]
スピード違反のバスに道路わきに停まるよう指示。敬礼をして、礼儀正しく運転手から免許証を受け取り、罰則を与える。

  [PM1:00]
交通整理から戻り、職場の食堂で昼食を取った後、同 サと中国将棋を指す。将棋が大好きだという王さんの腕前はかなりのもの。
 
   
[PM4:30]
午後は第3警区の警察官たちに指示を与えた後、また交通整理に戻る。衝突事故が発生。急いで現場へ向かい、事故の処理をする。
  [PM7:30]
6時半に勤務終了。職場でシャワーを浴び一汗流した後、帰宅。両親と一緒に夕食を食べる。10時に就寝。
 

【職場拝見!】


20平方メートルの広さで、王さんと副警察長が事務仕事をしたり休憩したりする。ベッドが2台あり、仕事が忙しいときや当直のときは帰宅するのが面倒なので、ここに泊まる。第3警区の「顔」として、いつもきれいに整えている。

 

 
持ち物
チェック!
  身軽さが第一なので、勤務の際はバッグを持たず、必要なものは直接身に付けている。

 
 

警察官の手帳。北京市の交通警察官はみな持っていて、交通違反の罰則が記されている

 
  違反を犯した運転手に与える罰則書
 

  交通システム専用のPOS端末。処罰ポイントや罰金を記録する電子機器。記録後、職場に戻って交通管理局のコンピューターシステムに記録し報告する

 
 
交通警察官の装備。左からトランシーバー、反射ベスト、交通整理棒
 
 
 
 
【プロフィール】 1978年北京市生まれ。99年7月北京市第1人民警察学校卒業。99年から北京海淀支部公主墳隊第3警区で交通警察官となる。現在、第3警区(警察官20人、管轄地区面積5平方キロ、人口約7万人)の警察長。

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