最近、中日両国の国民の間で相手に対する反発感が強まり、一部の行過ぎた行動にも至った。そのため、正常な文化・経済の交流活動は、一時中断を余儀なくされた。
このような重要なとき、中日両国間の対話は依然として滞りなく進められている。インドネシアの首都ジャカルタで開催されたアジア・アフリカ会議に出席した胡錦涛主席と小泉純一郎首相は4月23日、会談を行い、両国政府は高官の対話を継続し拡大していくことで、関係悪化を防ぐと決定した。また同時に、政府高官間の訪問や交流を画策した。国際世論はこれを好意的に評価している。
共同通信社の古畑康雄記者は、「日本と中国は、お互いに最も重要な貿易パートナーである。この依存関係をはっきり認識し、理性的な行動を取れば、互いの経済に悪い影響を与えることはできないだろう。最も重要なのは、国民同士が交流し友人関係を築くことだ。日中関係の問題点に言及するとき、中国人または日本人と全体的に見るのではなく、ある個人を具体的に見なければならない。そうすれば、もっとお互いを理解できる」と述べている。
『瞭望東方週刊』
在中日系企業の困惑と決断
2005年4月、中国の一部の都市で日本の右翼に抗議するデモが相次いで起きた。1972年の中日国交正常化以来、両国の関係が今日ほど緊張したことはない。日本の右翼勢力の歴史を歪曲する言動が、中日関係を後退させた主な原因である。
在中日系企業はこれに困惑している。彼らには安定した政治や経済環境が絶対に必要であるからだ。
日本国際貿易促進協会の北京事務所首席代表の安田真一氏は、日本の政治と経済は分離していて、日系企業の関心事は、中国国内の民意の変化であると指摘。いかに対外貿易を展開するのか、企業はそれぞれの戦略を持ち、各自の道を進まなければならないと述べた。
中国社会科学院日本研究所の張季風研究員は、「2004年末までの日本の対中直接投資総額は461億ドルで、外資の対中投資総量の約9%。中国の経済発展に日本や日系企業は必要なのだ」と語る。
三菱商事中国総代表補佐の小山雅久氏は、中国の政治や経済が安定すれば、日系企業も中国でさらに発展できると信じている。そうすれば、日中は共同でグローバルな市場を作り上げ、ともに勝利を得ることができると考えている。
『三聯生活週刊』 中国・EU関係30年
1975年5月、中国と欧州連合(EU)の前身・欧州共同体(EC)は正式に外交関係を結んだ。それから30年間、中国とEUは友好関係を維持している。
「中国とEUはこれまで、互いをライバルではなく、パートナーとみなしてきました」と、丁原洪・元駐EU大使は述べる。
双方の実効を重んじる合作は、理想的な成果を収めていて、1978年以来、EUと中国との貿易額は30倍以上に増えた。2004年、EUは経済や科学技術の分野で、中国に最大の協力・援助を行う地域となり、中国もEUの第2の貿易パートナーとなった。
欧州委員会は2002年から2006年まで、2億5000万ユーロを投入し、中国政府と各種の合作事業を進めている。
EU加盟国25カ国は、宇宙開発、海洋技術、陸地探測など数多くの分野で中国と合作し、中国の40余りの部や委員会も、EUと長期的な交流を続けている。
1985年に調印した双方の枠組み協定は、互いの要求を満たせないため、現在さらにレベルの高い協定を起草している。
双方の指導者たちは、戦略的な共同認識に基づいた合作は、さらに強固なものになるだろうと見ている。
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