▽愛知万博は9月に幕を閉じ、次の開催都市・上海へ引き継がれます。今月号の特集はこれに合わせ、上海市と愛知万博を取材しました。上海市は万博をビジネスチャンスと考えているだけでなく、都市理念を転換させる機会だととらえています。上海万博事務協調局の周漢民・副局長の未来都市構想から会場予定地の住民移転まで、上海万博のテーマ「都市――生活をさらに美しく」はすでに実際の行動に移されています。
愛知万博の取材では、万博開催の経験を持つ日本が、文化・文明を表現することに多大な努力を払い、細かい部分に配慮していることに敬服しました。これが、上海にもバトンタッチされるよう希望します。
▽中日関係にはまだ少なからぬ問題が存在していますが、民間からの関係改善を望む声は止みません。東京で開催されている中日友好の写真展はまさに中国側の誠意を示しています。中国社会科学院が最近行った「対日意識」のサンプリング調査によると、4割以上の人が両国関係は好転していくと考えています。日中コミュニケーションシンポジウムでは、両国のメディア研究者が世論の改善について真剣に考え、努力していることが見て取れました。また、若いニューフェースが数多く出席し、未来は希望に満ちていると感じさせてくれました。
▽上記シンポジウムに出席した若者の1人である田中奈美さんが、「ニッポン人的『北漂族』」を寄稿してくれました。国際意識を持つ日本の若い女性が中国で悪戦苦闘し、さまざまな経験を積みながら、両国の若者世代の相互理解に新しい可能性を生み出していることがわかります。(編集長 王衆一)
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