公務員を38年間経験した曾蔭権氏(60歳)は、赤紫の蝶ネクタイを結び、意欲に満ち溢れている。選挙委員714人の支持を勝ち取り、中央政府の委任書を受けて、6月24日、北京で宣誓を行い、正式に香港特別行政区長官に就任した。
薬品メーカーでセールスマンをしていた曾氏は、23歳で香港イギリス政府に勤める。1995年には同政府で初めての中国人財政司長となった。香港復帰後も特別行政区政府で引き続き財政権を握り、1997年のアジア金融危機の際は、彼の果敢さと知恵によって香港経済は被害を免れた。2003年にSARSに見舞われた際も、市民を率いて衛生防疫の仕事に取り組み、人々から称賛された。
曾氏は現在、「一国二制度」堅持の原則のもと、人民を第一に考え、香港の自由、平等、法治及び廉潔を守っている。また、市民に安定した生活を提供し、香港が祖国の発展により貢献できるよう、経済を発展させ、管理能力を高めている。
前長官の董建華氏は、「曾氏は香港と国家に対して純真な気持ちを抱いている。その能力や経験、および香港市民からの支持は、彼が香港を前進させる最適任者であることを示している」と述べた。
『三聯生活週刊』 自動車社会
中国のマイカー消費は、1998年に加速期に入り、2002年に山場を迎えた。国家統計局の統計によると、2005年の中国のマイカー保有台数は1000万台。国際基準では、100世帯あたり20台の自動車を保有していれば、「自動車社会」に入る。
現在、中国家庭の20%――7400万世帯にマイカーの購入能力がある。特に北京、上海、成都、広州といった自動車保有台数がベスト4の都市は、すでに「自動車社会」に参入している。
しかし、「自動車社会」は中国にさまざまな問題をもたらした。2005年、自動車の排気ガスによる汚染は、大都市の大気汚染の79%を占めている。2010年には、自動車による石油消費が国内需要総量の43%を占めると予想される。また現在、全国で400万台分の駐車場が不足している。
これに対して中国政府は、北京の路線バスやタクシーの大部分に天然ガスを使用したり、2008年には北京で水素・燃料電池の路線バスを利用する計画を立てている。立体駐車場の建設にも力を注いでいる。
また、米国や日本など先進国の経験を参考にして、交通法や道路建設、サービス施設などの関連事業も発展させている。
『南風窓』 中国、NGOの啓発
改革開放後、社会経済の迅速な発展に伴い、中国には新しい社会問題が発生している。例えば、レイオフ後の再就職、発展の不均衡、文化遺産の保護、社会調和の促進などである。
政府はこれらの複雑な問題にすべて気を配ることができず、また、これにより膨張した行政機構は、社会の負担をさらに増やした。市場にはこれらの問題を解決する力があるが、営利的でないのでおろそかにしている。
こうしたとき、一部の熱心な市民、とりわけインテリたちは、公益事業に関心を持ち、営利を目的としない民間団体(NGO)を組織した。彼らは政府の手がまだ及んでいない分野で、「社会の仕事は社会が行う」を試みている。
政府の役割はマクロ的な管理へと転換し、海外のNGO組織が多くの援助をしてくれるので、中国のNGOは快速に発展できる空間と条件に恵まれている。
現在、全国で登録されているNGO団体は23万余り。これらの団体は、環境保護や医療、教育など多くの分野でますます大きな役割を果たしており、社会に広く認められている。
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