中国大陸部の経済発展により、台湾からの投資に新しい特徴が現れている。
まずは投資する地域。東部の沿海地域から中・西部に広がっており、中・西部の優遇政策や豊富な自然資源、比較的安価な労働力が投資を引き付ける新たな魅力となっている。
そして投資する産業。軽工業と紡績業から始まり、石油化学業、電子業を経て、現在はサービス業、金融業それに新興技術産業のバイオテクノロジーなどが増えている。しかしこの方面への投資は、依然として上海や北京などの大都市に集中している。(『中華工商時報』)
社区商業が中小小売業に 新たな発展をもたらす
中国経済の持続的な発展と、小売業領域に多数の外資系企業が進出していることにより、中国の小売業の形態が大きく変化しつつある。これまで商業の中心であった大型デパートが、スーパー、チェーン店、郊外区の量販店、各種の社区(コミュニティー)商業に取って代わられている。こうした状況は、中小小売企業に新たな発展のチャンスを与えている。
統計によると現在、中国の中小小売企業は、小売企業総数の99%以上を占めている。国内大型小売企業が市場シェアを伸ばして以来、中小小売企業の市場シェアはしだいに縮小していった。しかし、社区商業の発展が、こうした現状を変えるのに役立っている。社区内のコンビニエンスストアー、専門店は、中小小売業をより活気づけ、柔軟性を持たせるのに有利であり、そこから新たな中小小売業の発展が期待される。
中国商務部でもこのほど、関連政策を打ち出しており、中小小売企業の発展をもりたてている。(『中華工商時報』)
立命館大に孟子像を寄贈
中国国務院新聞弁公室から立命館大学(京都市)に寄贈された孟子像が7月22日、同大の図書館に安置された。
この孟子像の寄贈と、「立命館孔子学院」開設の記念式典が同日あわせて行われ、国務院新聞弁公室の蔡名照副主任が「中華民族は孟子の『和をもって貴しと為す』という思想を尊んできた。平和は国際往来における最高の境地だ。この孟子像の日本到来が、中日両国の文化交流を積極的におし進めることを期待している」とあいさつ。つづいて蔡副主任は、学校法人立命館の川本八郎理事長と長田豊臣総長に、孟子像のカタログと清代の乾隆年間に出版された『孟子』をそれぞれ贈った。
今回の孟子像の寄贈は、昨年12月に国務院新聞弁公室代表団が立命館大学を訪問したときに交わした約束がきっかけ(本誌7月号を参照)。この孟子の塑像は等身大で、孟子のふるさと・山東省産の漢白玉で製作された。
また、長田総長によれば「立命館孔子学院」は、今年10月より正式に運営される。同学院は、両国の協力で日本に設立した最初の「孔子学院」として、今後は一般向けの中国語教育や、中国投資をめざす日系企業への中国関係シンポジウムなど、幅広い分野で事業展開していくという。 (写真提供・竜麗華)
国有商業銀行に外資参入
中国建設銀行と米銀大手のバンク・オブ・アメリカはこのほど北京で、「バンク・オブ・アメリカが段階的には19.9%の株権を取得、建設銀行取締役会に出席権(1人)を持つ。また、約50人のスタッフを派遣して、建設銀行のために業務コンサルティングを行う」などの内容を発表した。
バンク・オブ・アメリカの今回の投資は合計30億ドルで、外国企業の中国企業に対する投資では過去最高の金額となる。この意味からいっても建設銀行は、4大国有独資銀行(中国銀行、中国工商銀行、中国建設銀行、中国農業銀行)のなかでも初めて、国外の戦略投資者と協議を成立させた銀行であり、中国の国有商業銀行の株式制改革に重要な一歩を踏みだしたといえる。(中国新聞社)
ロッテ、新しいキシリトールガムを発売
食品メーカーの楽天(中国)食品有限公司(ロッテ)が、中国市場で新製品「キシリトールガム+2」を発売した。今後、これまでの製品に取って代わる。
ここ数年、中国のチューインガム市場は、毎年10%の伸び率で成長しており、市場規模はすでに20億元を超えた。
ロッテが中国に進出する以前は、市場には嗜好品としてのチューインガムしかなかった。しかし、ロッテがキシリトールなど効能型ガムを市場に導入してから、新製品の発売が後を絶えず、市場の反応も非常に良い。
チベットの自然保護区 総面積の3割以上
最新の資料によると、チベット自治区にはすでに38ヵ所の自然保護区が設立されており、このうち、チョモランマ自然保護区やヤルツァンボ大峡谷自然保護区などの国家級自然保護区は7ヵ所。保護区の総面積は40万8000平方キロに及び、自治区面積の34%を占め、その比率は全国トップ。
同自治区には独特の自然生態と地理環境が広がる。その高山湿地は世界でも唯一無二のものだ。しかし生態環境は非常にもろく、いったん破壊されると回復するのが難しい。そこで自然保護区の設立が非常に必要とされている。
現在、各保護区の野生動植物の種類や数は明らかに増え、主要都市の砂埃も減少した。「環境の質が世界的に最も良い地区」との称号を維持している。(『人民日報』)
北京オリンピックのボランティア事業が先ごろ、本格的にスタートした。式典では、国際オリンピック委員会のロゲ会長と、北京オリンピック組織委員会の劉淇主席が、同事業のシンボルマークとなる「中国の心」の除幕をした。
ボランティアの正式募集は、2006年8月から2007年4月まで。募集が予定されるボランティアは10万人。うち、北京五輪に直接かかわるサービスのボランティアが約7万人、パラリンピックのボランティアが3万人で、北京在住の大学生を中心とする。2008年に満18歳となる若者で、公益事業に熱心であり、一定の外国語能力とスポーツの常識を持ち、募集される仕事内容と希望が一致する人は、誰でも申し込むことができる。(『北京晨報』)
北京オリンピック組織委員会は先日、2008年のオリンピック開催期間はすべてのスタジアムに大型駐車場を設けないことを決定した。オリンピック専用の交通ライン、地下鉄や軽軌(都市鉄道)とスタジアムを結ぶ専用の交通ライン、タクシー乗り場の設置などにより、数百万という観衆に交通の便を提供する。
オリンピック運営の原則によると、選手やスタッフなどの競技関係者、ボランティア、観衆は、無料でスタジアムまでの公共交通ラインを利用できる。北京もこの原則のもと、交通システムの全体的な計画を進める。
現在、北京の自動車台数は240万台余り。08年には300万台を超えると予想されることから、自家用車を制限し、公共交通を発展させて、オリンピック期間の交通渋滞を緩和させる。(北京ネット)
五輪記念CDを製作
北京オリンピック組織委員会から五輪記念CD製作の権限を与えられた北京新聞広播は7月13日、「聞こう、北京の声、2008秒」を正式に発表し、番組の中で放送した。
このCDは「北京の朝の調べ」「鴿哨(ハトの尾につける笛) 校庭」「黄昏 古の調べ のどかさ」など8つの部分からなり、再生時間は2008秒、100時間以上の収録素材の精髄である。CDから流れてくるのは、胡同(横町)の三輪車の鈴の音や小吃(軽食)街の呼び声、京劇愛好家の歌う声など、すべて北京の声を代表するものばかり。音で北京の歴史や変遷、発展を表現している。(『北京晩報』)
黄土高原に 「生態農地」を建設
データによれば、中国の黄土高原地区には現在、「生態農地」が470万ムー(1ムーは約6.667アール)建設されており、当該地区の農民7000万人近くが利益を受けている。
生態農地は、いずれも黄土高原の水土流失が深刻な場所において建設されている。ダムを築き、泥や水を蓄積して、高生産の農地を造る。水土流失を抑えるだけでなく、食糧生産と生態環境建設の矛盾をなくす効果もあるという。
黄土高原は、中国生態環境のもっとも脆弱な地区である。64万平方キロの土地のうち、45.4万平方キロが水土流失の問題に直面している。
専門家によれば、現有の生態農地は、400億トン近くの黄河への土砂流入を阻止できる。これは、毎年平均15億キロの食糧増産につながり、地元の農民に累計930億元の収入をもたらすことができるという。(『新華毎日電訊』)
貴州省に少数民族の博物館がオープン
「貴州堂安トン族生態博物館」が6日6日、同省内にオープンした。これにより同省のミャオ族、プイ族、漢族、トン族の4つの民族の暮らしや民俗習慣をそれぞれ紹介する博物館群が、正式に完成したことになる。そのうち、貴州六枝特区の「梭カツミャオ族生態博物館」は、中国初の生態博物館であり、1995年に中国とノルウェーが共同建設したものだ。
生態博物館は、いくつかの自然村により構成される。居住者たちは、共通のことばや服飾、文化などを持っている。自然村には囲いがなく、人や物、草木などがいずれも収蔵品である。村人たちの生活用品、生産道具、服飾、装飾品などが、一種の陳列品となっている。
伝統的な博物館に比べ、生態博物館は文化遺産をその場で保護し、文化遺産を残しながらも発展させるのに有利である。 (新華ネット貴州チャンネル)
「女文字」の伝承者を新たに発見
武漢大学の研究者はこのほど、湖南省で、女性専用の文字である「女書」を書くことができる女性――義漢淑さん(71歳)を発見した。これは「女書」の保護や研究に重要な意味を持つ。
「女書」はこれまでに発見された唯一の性別によって使う人が限られた文字で、形式は甲骨文字に似ている。常用文字はたったの800個。昔から、湖南省の江永県一帯に伝えられてきた。女性だけが伝承を会得でき、婦女に関係する家庭生活や社会交流などを記載する。
昨年、「女書」を伝える最後の女性だと言われていた人が亡くなってしまい、「女書」の存続が危ぶまれていた。(中国新聞社)
日本の上方落語を受け継ぐ6代目笑福亭松喬さんの一門がこのほど、北京語言大学など北京市内の3つの大学や日本公使邸などで、日本語による落語会を行った。
井出敬二公使邸で行われた落語会には、中国のマスコミ関係者ら約30人が招待された。一番弟子の笑福亭三喬さんの上方落語「つる」に続いて、師匠の松喬さんが、相撲に題をとった「花いかだ」を熱演。歯切れのいい関西弁で、東京落語に比べるとアクションの大きい上方落語の妙技を披露し、会場を爆笑の渦に巻きこんだ。落語を初めて聞いたという、ある若い中国人記者は「古典落語は難しそうでしたが、聞いてみると面白かった。こういう楽しい日本文化を、中国にももっと紹介したい」と語っていた。
大学での落語会には、日本語を学ぶ中国人学生ら合わせて500人が集まり、盛況だった。中国で落語会を開いたのは初めてという松喬さんは「関西弁が通じるかと不安でしたが、蓋を開けると、日本以上にウケていた。笑いは万国共通の交流手段。機会があれば、中国のどこへでも行って笑いを振りまきますよ!」と語っていた。 (写真・小林さゆり)
新しい方法で失地農民の生活を保障
日増しに加速する都市化や工業化を前にし、浙江省は土地を収用された農民に長期的な社会保障を提供するため、一連の措置を取った。例えば、収用土地の10〜15%で第2次、第3次産業を開発し、その利潤を農民の補助に利用したり、土地を収用された農民に1世帯当たり2〜3戸のマンションを与え、土地収益を不動産収益に転換させたりする。
同省はこれまでずっと、一回限りの補償金によって農民の補助を行ってきた。しかしこの方法では、土地を失った農民に長期的な生活保障を行うことはできない。そこで新しい方法を実施し、状況を改善した。現在は、110万人の土地を失った農民が各種の社会保障を受け、41万人が基本生活補償金をもらい始めている。 (捜狐ネット)
湖南衛星テレビ局が主催する「超級女声」(スーパー女性歌唱コンテスト)は、今年最も人気な娯楽番組だ。
同番組は、これまでの歌唱コンテストとは異なり、「草の根文化」の魅力を映し出す。女性であり歌うことが好きだったら誰でも応募可能。大衆審査と6回の予選を勝ち抜き、全国大会でトップ3に入ると、レコード会社と契約できるチャンスが得られる。
2004年に始まって以来、参加を希望する女性はますます増えている。コンテストの地区会場は5カ所(成都、長沙、鄭州、広州、杭州)あるが、成都会場だけでも4万人の応募があった。出場者が最も少なかった広州会場でも、1万人近かった。
出場者の80%は中高生だが、中年女性の参加も少なくない。80歳の老婦人も参加した。参加の主な理由は、個人の魅力を十分に表現できることだろう。(『三聯生活週刊』)
SARS抑制の薬品を発見
中国と欧州連合(EU)が共同で研究を行う「中国・EUのSARS診断と抗ウイルスプロジェクト」チームは、これまでに使用されている薬品の中に新型肺炎(SARS)の抑制に直接有効であるものがあることを発見したと発表した。その薬品名は「シナンセリン」。1970年代に臨床試験を経て、統合失調症治療に使用されている。
研究チームは、EUと中国のそれぞれ4つの研究機関が協力して組織したもので、過去1年間にSARSの抑制に有効的な化合物を15種類発見している。なかでも「シナンセリン」は薬品証書を唯一取得していて、直接臨床に用いることができる。(新華社)
中国の都市化が急速に進むにつれて、多くの「農民工」(農村からの出稼ぎ労働者)が都市で就業している。その多くの子どもたちが、出稼ぎに行った両親と離れなければならず、「留守児童」となっている。初歩的な統計によると現在、中国の留守児童は、児童全体の8.05%を占め、農村における留守児童の割合は、留守児童全体の86.5%を占めるという。
こうした状況が、ますます社会の注目を集めている。とりわけ留守児童の教育、心の成長にマイナス影響をもたらす可能性が指摘されている。四川、浙江などの省では、政府と教育機構がさまざまな措置をとり、留守児童と出稼ぎ労働者の両親との連絡を強化する、「代理家長(親)」を指定する――などの方法で、周囲の人々の留守児童への支援を促進していくという。(『中国婦女報』)
第2京津城際軌道(北京―天津都市鉄道)の建設が7月、全面的に起工した。計画では2007年末に完工、2008年7月に運営が開始される。総工費は120億元(1元は約14円)、全長115キロ。現在、運行されている京津鉄道とは異なり、この新しい鉄道は「高標準鉄道運営専用線」(高速鉄道)に属する。可能運行時速は200キロ。
現在、北京駅から天津駅までの特急列車の所要時間は70分だが、この京津都市鉄道が建設されれば、時間はおよそ40分に短縮される。(『経済日報』)
吟詠の中日交流会を北京で開催
中華詩詞学会と日本の吟道賀城流の交流会が6月30日、人民大会堂で行われた。交流会では、中日双方が代わる代わる自分たちの吟詠を披露。会場は盛大な拍手と感嘆のため息に包まれた。
吟道賀城流は今年、創立50周年を迎える。その記念活動の一つとして今回の交流会が実現し、松井鶴城・会長を団長とする総勢79人が訪中した。雅な和服に身を包み、扇を手にして詩吟に合わせて舞う姿は、中国側の視線を釘付けにした。
顧問の棚橋篁峰氏は、「日本ではどのように吟詠を楽しんでいるかを、中国の人々に知ってもらいたかった。お互いを理解しようと努めること、それが今の日中関係に大切なのです」とこの交流会の目的について語った。 (写真・原絢子)
中日の女性芸術家展 北京で開催
「中日現代女芸術家特選展」が6月25日から6日間、中国人民対外友好協会の友誼館で開催された。画展は「平和」をテーマとして、油絵、版画、彫刻などを展示。日本の多摩美術大学教授の馬越陽子氏、中国の中央美術学院助教授の劉麗萍氏、在日中国人画家の李・氏など中日双方の有名な女性芸術家の作品が揃った。展示終了後、出品した11人の芸術家は中国人民対外友好協会に作品を贈呈した。
この画展は中国人民対外友好協会、中国友好和平発展基金会、財団法人日中友好会館、聚友日中友好交流促進協会が共同で主催。日本では6月15日に日中友好会館で開催された。
日本政府が「人材育成」などに無償贈与
中国の易小準商務部部長補佐と、日本の阿南惟茂駐中国日本大使が6月6日、両国政府を代表して、日本政府の無償贈与「人材育成奨学計画」および「第2次黄河中流域保全林造成計画(第4期)」実施のための書簡の交換を行った。
「人材育成奨学計画」は、中央政府機関などの若手行政官の人材育成を目的としている。2002年からスタートし、中国はこれまで3期にわたり、合わせて127人の公務員を日本留学に派遣。今回は第4期の留学生派遣(109人)となり、これには6億7600万円を限度とする額の無償供与が、留学経費としてあてられる。
また、「第2次黄河中流域保全林造成計画(第4期)」には、3億6900万円を限度とする額の無償供与があてられる。(新浪ネット)
「セカチュー」中国でも出版
片山恭一著の大ベストセラー小説『世界の中心で、愛をさけぶ』の中国語版が、青島出版社から出版され、中国の図書市場で大反響を巻き起こしている。とりわけ若者に愛読されており、その優美な文章と感動的な「純愛ストーリー」が人気の理由だ。
これと同時に、片山恭一作品についてのシンポジウムが北京で開催された。中国語版翻訳者の林少華氏など、多くの社会学者、作家、日本文学研究者が出席して、片山氏の恋愛小説やそれが反映する社会の情について意見を交わした。
他にも『きみの知らないところで世界は動く』『満月の夜、モビイ・ディックが』『空のレンズ』の3作品が相次いで翻訳出版されている。(中国新聞ネット)
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