中国聯想集団有限公司(レノボ)は5月1日、12億5000万米ドルで米IBMのパソコン事業買収を完成させた。海爾集団有限公司(ハイアール)も米家電大手メイタグの買収に名乗りをあげた。中国企業による海外での合併・買収(M&A)は次第に一つの趨勢となっている。
この原因の1つは、大まかな生産モデルのもと、生産能力が過剰だからだ。多くの中国企業の利潤は、簡単な技術の導入と安い労働力、そして巨大な市場の需要によって決まる。これにより、企業は急速に利益を手に入れるが、同質の製品が重複するという競争も招く。中国市場には、もうこのような発展の余地はない。
もう1つの原因は、企業の技術蓄積が足りず、産業をレベルアップさせられないことにある。そこで、相手先の成熟した販売ルートを手に入れ、技術の研究・開発と世界的なブランドを創り出すために、海外でのM&Aを選択するのだ。
しかし、世界的に国を越えたM&Aの70%は失敗に終わっている。中国の一部の経済学者は、監督管理システムを築き、相応のM&A規則を制定して、業界の構造的なリスクを減少させるべきであると考えている。
『新民週刊』 グローバルな「血ピン」
「血ピン」の中国語の発音は「ショッピング」に似ているので、中国人は、金に糸目を付けない買い物のことを、こう形容する。世界観光機関の発表によると、2004年、中国の海外旅行者は2900万人に達し、中国人旅客が1回の旅行で消費する額は世界第2位となった。その消費のほとんどは買い物で、そのうち50%以上が、衣服や化粧品、装飾品などのぜいたく品である。
中国の海外旅行が急速に発展した原因は、国内の貧富の差の増大にある。中国の富裕層はたったの5%だが、その数は6500万人に及び、彼らは海外で自分の買い物を楽しむと同時に、親戚や友人に土産を買わなければならない。これにより、彼らの消費には一定程度の非理性的な要因が加わり、消費過熱の現象を反映する。
海外旅行のチャンスが増えるにつれ、中国人の旅行の重点は買い物から観光へと徐々に移行するだろう。中国税関総署は、7月1日から、海外での買い物で5000元の限度額を超えた部分の個人的な品物は、10〜50%の関税を徴税すると規定した。このことも中国旅客の買い物熱を冷ますだろう。よって、グローバルな「血ピン」は一時の現象に過ぎない。
『瞭望東方週刊』 北方の「浦東」はどこだ
上海の浦東地区が急速に発展し始めた1990年代の初め、天津の浜海新区は誕生したばかりだった。天津の人々は浜海新区が環渤海地域の経済崛起の牽引役となるよう切に望んだ。
2004年、浦東の生産総額は1790億元だったが、浜海新区はその70%以上、浦東の実質利用外資額は23億7800万米ドルだったが、浜海新区もその70%に達した。1年後の05年、浦東の1〜4月の工業総生産額は1139億4900万元。浜海新区は1147億2200万元で、初めて浦東を超えた。
浦東が金融業とハイエンドサービスを経済の大黒柱としているのとは異なり、浜海新区の発展目標は港の優位性をよりどころに、先進的な製造業と物流業を発展させ、放射状に広がる産業の中心地を形成することだ。この目標に向かって、天津市政府だけでなく民間も、浜海新区が環渤海地域の経済の発動機となるよう希望している。
浜海新区の急速な発展に直面し、国家も同地が環渤海地域の経済を振興させる重要な役割を果たしていると是認した。天津の浜海新区は、ようやく国家発展の戦略配置の一環となったのである。
|