北京恭王府(1776年建造)の初めての大修復が、10月から始まった。2008年までには、中国初の王府博物館となる。
恭王府は清代(1644〜1911年)の乾隆帝時代の大学士・和坤と咸豊帝時代の恭親王・奕 の邸宅で、多くの文化遺跡が残っている。「恭王府には、清朝の歴史の半分がある」と言われるほどだ。恭王府管理センターによると、国家財政は、4億元を投入して総面積3万1000平方メートル以上ある恭王府の復元を行っており、修復後の王府は、往時の盛んな様子が再現される予定。
ある記載によると、1912年、恭王府にあった書画以外の設備や器具、約2000点が日本に流失した。これまでに、行方がつかめているのはわずか約740点。そこで、管理センターは、全世界から恭王府の史料と文物を集めている。(写真・恭王府提供)(新華ネット)
公演業、外資への開放を拡大
中国は9月1日から、新たに改正された『営利性公演管理条例』に基づき、国内と海外の合弁・合作経営による公演運営機関の設立を許可した。これにより、海外の出資者も運営機関や公演場所の管理に参与できることとなった。しかし、中外合弁経営の場合、中国側の出資比率は51%を下回ってはならず、中国側が経営の主導権を握らなくてはならない。(『人民日報』)
故宮周辺に「緩衝区」を建設
国連教育科学文化機関(ユネスコ)が定めた、世界文化遺産の周辺には「緩衝区」を建設しなければならないという規定に基づき、北京市は故宮の周辺、約1377ヘクタールの範囲を「緩衝区」とした。
この区域内の建物の高度は9メートルを超えてはならず、風格が故宮と調和が取れないものは、改築するか取り壊す。特に、故宮周辺の胡同(横町)や四合院に対しては、市政府が厳重に保護し、元の風貌を保持しながら生活施設を修繕して、住むのに適した場所とする。(『北京青年報』)
江西省、貧困学生を援助
江西省の各大学は、貧困家庭の新入生に対して、まず一律に入学手続きを行い、その後状況に応じて、それぞれに経済的援助を与える措置を始めた。
各大学は、貧困学生が順調に入学できるよう、彼らの事情を考慮して、学費を一部免除あるいは全額免除する。その割合は、学生総数の3%以上。また、学費収入の中から10%以上の経費を捻出し、学生の労働に対する報酬や貧困学生の補助に使用したり、貧困学生に傾斜した奨学金制度を設立したりしている。 (新浪ネット)
中国企業連合会と中国企業家協会が選出した「2005年中国企業トップ500ランキング」がこのほど、天津経済技術開発区で発表された。同時に、中国企業フォーラムも開催された。
グローバル化の中でみた中国企業の成長をテーマとしたこのフォーラムでは、中国企業をいかに大きく、強く、息の長い企業とし、世界レベルに作り上げるかについて討議された。(写真・沈暁寧)
東南アジアに向かう高速道路が開通
中国から東南アジアに向かう初の高速道路「南寧−友誼関高速道路」(全長180キロ)が10月、正式に開通した。これにより、広西チワン族自治区の南寧からベトナムのハノイまでの運転時間は、これまでの8時間から4時間へと縮まった。
この高速道路はアジア開発銀行、ヨーロッパ投資銀行および国内銀行の貸付金を利用しており、投資総額は48億元に達する。中国と東南アジア地区を結ぶ、最も速くて便利な陸路となった。(新浪ネット)
人形劇団「むすび座」 中日合作劇を上演
日本の人形劇団「むすび座」はこのほど、中国木偶劇院の大劇場で『西遊記――悟空誕生の巻』を上演した。同劇は、中国の古典名著『西遊記』の一部を改編し、中日両国の芸術家が合作で舞台化したもの。「むすび座」の役者たちは上演の際、中国の子どもたちがより理解できるよう、全て中国語の解説を入れた。
今回の公演は、中国木偶劇院が1カ月間開催した「国際人形劇公演期間」の一環。他にも、イギリスやカナダなど各国からやってきた有名な人形劇団が、北京で公演を行った。 (写真・楊振生)
「山村御流」北京で生け花展を開催
華道の山村御流が9月19〜20日、北京の中国人民対外友好協会友誼館と中国現代美術館で、生け花展を開催した。宮崎蕗苳さんをはじめとする山村御流東京精華会の一行56人は、50作品余りを展示し、同時に熱心な観客に生け花の指導を行った。
今回の展示会は中国日本友好協会、中国人民対外友好協会、山村御流東京精華会が主催、日本駐中国大使館、人民日報社、資生堂が協賛した。
宮崎蕗苳さんは、中国と深い関わりを持つ。祖父の宮崎滔天氏はかつて、中国民主革命の偉大な先駆者・孫文を援助したことがある。宮崎家には今でも、孫文が書いた「明道」「推心置腹」(誠意を持って人にあたる)という書が大切に保存されている。
宮崎さんは今回の展示会について、「百年前、中国と日本の間で互いに信頼していた人々を追憶すると同時に、中国から日本に伝わり、今まで受け継がれてきた文化を展示することで、両国間の信頼と友情はずっと続いていくことでしょう」と話した。
ある観客は、「日本の生け花は、単純さの中に豊富なものを含んでいます。生け花の構造とラインは水墨画と似ている部分があり、中日の文化には互いに通じ合うところがたくさんあることは間違いないようです」と感想を述べた。
資生堂麗源化粧品有限公司の高野幸洋・総経理は、「中国の観客の熱心さに感動しました。資生堂は今後も、両国の交流にさらに貢献していきたいと思います」と述べた。
宮崎さんはまた、日中関係の発展において、文化交流は欠かせないと指摘し、生け花を媒体として、人民間の理解をさらに深め、両国の関係を発展させていきたいと表明した。(写真・于文)
中国衛生部と財政部、国家中医薬管理局が共同で行う「1万人の医者が農村衛生プロジェクトを支援する」活動が先ごろより、実施されている。計画は、今後3年以内に1万人の都市の医者を選び、中西部の貧困地区にある県の病院、町村の衛生院に派遣。医療サービスを行い、現地の医療関係者を養成するというもの。
該当エリアは、中西部地区の592カ所にわたる「国家貧困扶助開発活動重点県」の県・町の病院、チベット自治区にある4カ所の県の病院と、新疆ウイグル自治区の生産建設兵団(部隊)にある4カ所の農場病院。
このプロジェクトを実施するため、今年はすでに3000人近くの医療関係者が派遣された。中央財政が特別支出を計上しており、医者1人あたり2万4000元(1元は約14円)の基準で、派遣先病院の経済補助にあてられる。 (『光明日報』)
ネットユーザー数1億人を突破
中国インターネットインフォメーションセンターが行った『第16回中国インターネット発展状況統計報告』によると、今年6月30日までに、中国のネットユーザー数は1億人を突破し、中でもブロードバンド接続のユーザー数は急速に増加しており、初めてネットユーザー総数の半分を超えた。
オンラインショッピングの利用者は2000万人で、半年間の買い物額は総額100億元。このうち、オンライン上での支払いは全体の半分近くに増え、オンラインショッピング市場には大きな発展の余地がある。
また、ユーザーのリアルタイム通信への需要は多メディア化しており、文字によるチャット以外に双方向の映像通信やIP電話を求めている。ユーザーが不快に思っている問題は、「インターネットウイルス」が最も多く、続いて「ポップアップ広告」。インターネットの安全問題は日増しに深刻化している。(写真・馮進)(新浪ネット)
春夏の新聞流行語ベスト10を発表
2005年春夏期の国内主要新聞から選出した「流行語ベスト10」がこのほど、北京語言大学で発表された。流行語は、国内主要新聞15紙の今年1月1日から6月30日までの言語資料1億9000万件からコンピューターで拾い出し、「総合」「国際時事」「国内時事」「経済」「教育」などの9テーマに分類された。
総合類では、「和諧社会(調和の取れた社会)」「食品の安全」「千手観音(テレビ番組・春節夕べのパフォーマンスの1つ)」「(連宋)大陸行(台湾の連戦、宋楚瑜両氏の大陸部訪問)」などが選ばれた。
国際時事類では、「反ファシズム戦争勝利60周年」「世界経済フォーラム」「津波警報システム」などが選ばれた。
経済類では、「人民元切り上げ」「原油価格」「全国経済センサス」などが選ばれた。(『人民日報』)
警察のシャツの色を統一
国家公安部、財政部の先ごろの報告によると、今後3年以内に全国の警察制服のシャツの色がすべてライトブルーに統一される。
主な内容は、全国の警察(高級警官以外)は、統一したライトブルーのシャツ(長そで、半そでなど)に、濃紺のネクタイを着用する。高級警官が、ホワイトシャツ(長そで、半そでなど)を着用するのは変わらない――など。
少しでも無駄を少なくするために、各地の公安機関は、制服の着用年限の関連規定に基づいて、3年以内に徐々に制服を交換していく。
中国の警察制服は1949年の建国以来、8回交換されてきた。主な色は、グリーン、ホワイト、ブルー系だ。(『信息時報』)
山西省、環境保護を重視
中国の主な石炭産地である山西省では、石炭の採掘によって相当な経済効果を得たものの、深刻な環境汚染と生態系破壊をも招いている。そこでこれを解決するため、一部の地域では、石炭やその他の鉱物資源の採掘、コークスやレンガの製造企業に、相応の緑化任務を負わせている。
県の緑化指導チームは林業局と共同で企画し、各企業や炭鉱に緑化任務を配分。企業や炭鉱は労働者を集めたり専門チームに頼んだりして植樹を行う。必要経費は自社で賄う。
(『新華毎日電訊』)
中日平和友好大会が北京で開催
世界反ファシズム戦争勝利60周年を記念して、中国人民対外友好協会、中国日本友好協会、日本中国友好協会の共催による「中日平和友好交流大会」が8月25日、北京で開かれ、中華全国総工会、日本平和委員会など17団体の300人余りが参加した。
大会では、中日双方の専門家や学者が、歴史を正視する、世界とアジアの平和を守る、中日友好関係の発展を改善するなどと講演。日本中国友好協会の伊藤敬一会長による両国の平和友好を呼びかけるあいさつや、全日本教職員組合による歴史を歪曲した教科書の非難などに、出席者の多くが共鳴した。 (写真・沈暁寧)
日本政府が農村に無償援助
日本政府は8月、中国に対して「利民・人的安全」という無償援助プロジェクトを行った。今回の援助の対象は、江西、湖南、甘粛省の農村にある一部の医療機関や小学校。
日本政府の援助資金は合わせて25万米ドル近く。援助対象地域のインフラや周辺環境を改善するために利用される。この援助によって、農民2万人が良好な基礎医療サービスを享受でき、800以上の農村の子どもたちが、安全で広い教室で教育を受けることができるようになると予想される。
国際ブックフェアを開催
第12回北京国際ブックフェアが9月、中国国際展覧センターで開かれた。1099の展示ブースが設置され、48の国や地域の出版社や団体が、版権貿易、中外合作出版などの事業で、一連の交流を行った。
米国のペンギン出版社、日本の東方書店、中国国際出版集団などが参加した「出版の刷新」をテーマとする国際出版フォーラムでは、デジタル出版の技術の発展に努め、合作と交流を強化するという意見が出された。東方書店の山田真史社長は、同社は50年来、一貫して日中の合作出版と文化交流活動に携わっており、1953年から『人民中国』の代理発行を行っていて、今後も、両国の交流に貢献し続けるつもりであると述べた。(写真・于文)
5億8000万年前の化石を発見
中国科学院南京地質古生物研究所はこのほど、貴州省瓮安県で5億8000万年前の「貴州小春虫」(ベルナニマルキュラ)の化石を発見した。米科学誌『サイエンス』がこの重要な発見を発表した。
「貴州小春虫」は最も古い左右対称動物で、ハエや魚、あるいは人と同じように左右対称構造でありながら円形ではない。この発見により、左右対称動物の化石の記録史は、カンブリア紀より4000万年さかのぼることになった。
『サイエンス』は、「貴州小春虫」は、地球上における動物の崛起の偉大な序幕を開いたと伝えた。(『人民日報』)
2005年8月31日、第1回の鴻臚井碑、中日学術シンポジウムが大連で開催され、中日両国の学者による、鴻臚井碑の最新の研究成果が話し合われた。「鴻臚井碑」は、中国東北地区で初めて見つかった碑であり、唐王朝が渤海を冊封したことを示す唯一のものである。これは、唐王朝中央政権と渤海地方の民族政権の関係を証明している。旅順を占領した日本軍は、1908年に、鴻臚井碑、および碑亭を日本の宮中に献上し、現在は、東京都千代田区の皇居に収蔵されている。
2004年、中国の関係研究者と中華社会文化発展基金会がともに、学術研究および、中日友好を促進する目的として、鴻臚井碑研究会を創立した。研究会では一連の調査研究活動を行い、鴻臚井碑についての最新の研究データが得られた。
『覇王別姫』〜ある愛の伝説 9月に日本で公演
上海東方青春舞踊団による『覇王別姫』(〜ある愛の伝説)が、9月、愛知世界博覧会場、東京、福岡で、盛況のうちに13公演が行われた。『覇王別姫』の「鴻門宴」「四面楚歌」など、項羽と劉邦の覇権を争う物語は日本でもよく知られている。ダンサーたちのすばらしい演技は、拍手が鳴り止まないほど、日本の観客を魅了した。駐日本中国大使・王毅氏も、11日に東京都渋谷区のBunkamuraで公演を観覧した。この舞劇は、2010年の上海世界博覧会でも上演されることになっているという。
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