10月6日、国際交流基金の招待を受けて、中国天津市視覚障害者日本語訓練学校の卒業生4人が、日本点字図書館(東京都新宿区高田馬場)を訪ねました。
日本点字図書館は、日本全国の視覚障害者を対象に、点字・録音図書や雑誌の製作と貸し出し、盲人用具の開発と販売などの事業を行っています。
見学のために日本点字図書館を訪れた4人ですが、点字図書を借りることができると聞き、流暢な日本語を使って、さっそく同図書館の貸し出しサービスに登録しました。このサービスは、電話やEメールなどで貸し出しの申し込みをすれば、借りたい点字図書が、郵送無料で送られてきます。
今回、彼らを伴って来日したのは、同学校の理事長である青木陽子さん(44歳)で、ご自身も視覚障害者です。アメリカ留学中に、「中国は、21世紀の世界で重要な国になる」と感じ、「その変化していく中国に直接触れたい」と、中国語を習い始め、1993年、中国初の全盲留学生として天津外国語学院に入学しました。
そして、「日本の戦争責任を感じ、中国の視覚障害者の若者を育てたい」との思いから、1995年に中国唯一の視覚障害者のための日本語教育施設を創設。開校以来10年の間に、200人以上の視覚障害者が日本語を学び、そのうち8名が日本への留学も果たしました。そして2001年には、中国政府から、教育文化に貢献した外国人に贈る「友誼賞」が授与されました。
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