新書情報

  ベストセラー作家の真の姿を描く
『母親 楊沫』
老鬼・著  松岡亮・訳
 


 1956年、若い女流作家の楊沫はベストセラー小説『青春の歌』を世に出した。この長編小説は、青春の活気に満ち溢れた、独立しつつもセンチメンタルな1930年代の新しい女性像――林道静を描き出したため、広く人気を博した。

 『青春の歌』は世代を越えて広く読者を魅了し、人々はよく、物語の主人公・林道静を楊沫自身と同一視した。しかし楊沫の息子である老鬼は『母親 楊沫』の中で、母親は林道静ではないと告げている。

 老鬼の印象の中の母親は、子どもへの関心が薄く、感情も冷淡だった。しかし、感情がほとばしる『青春の歌』を書いた。また、この世を去る少し前、ある無実の罪に問われた農民に代わって、訴えるために奔走した・・・・・・。老鬼は母親の仕事第一、他人第一という態度に対する極端で偏狭な理解が、彼女の人間性を歪曲したのではないかと考える。

 本書は特別な人物と特別な家庭の悲しみを記録し、一つの時代、一つの歴史の悲劇への深い反省を示している。


『人民中国』おすすめのベストテン(小説以外のジャンル)


@『学哲学用哲学』 李瑞環・著 
   中国人民大学出版社

B『胡耀邦伝(第一巻)』 
   張黎群など・著 人民出版社

D『毛沢東伝』 
   フィリップ・ショート・著 中国青年出版社

F『那些生命中温暖而美好的事情』 
   落落・著 黒竜江美術出版社

H『査令十字街84号』 
   ヘレン・ハンフ・著 訳林出版社

 

A『劉心武掲秘紅楼夢』 
  劉心武・著 東方出版社

C『湯加麗人体芸術撮影』
   石松・著 人民美術出版社

E『随想録』 
   巴金・著 作家出版社

G『和仏陀賞花去』 
   釈見介・著 中国長安出版社

I『紅牆大事』 
   張樹徳・著 中央文献出版社

















  

 
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