メディアフォーカス MEDIA FOCUS

『中国新聞週刊』

新市民育てる『新公民読本』

  北京大学出版社は、小学生から成人まで学習に使うことができる『新公民読本』のシリーズを出版した。このシリーズの小学巻・第1課は、子供に「自分を認識」させ、いい市民とは、民主の精神を持ち、よく自己を調節し、よく勉強をし、実践力のある人だと教える。これは、かつての中国の徳育とまったく異なるものである。

  現代的な市民教育は、すでに百年近くの歴史を持ち、世界各国で幅広く採用されている。中国はこれまで、自国なりの教育思想と方法で、国民に行動上の規範を行ってきた。以前の伝統社会の道徳教育は、義務を履行、順守、服従する「庶民」を作った。しかし、現代社会では、人々が主体意識、参加意識、権利意識や監督意識を持ち、公共生活に積極的に参加し、勇敢に自由を追求し、自分の権利を守り拡大する勇気を持った市民になることが求められている。

  著名な学者、楊東平氏は、「『新公民読本』は、現代社会が必要とする市民を育てるためのものであり、この本の出版は、中国社会の現代化と政治文明の建設のプロセスにおいて、重要視するべき出来事だ」と語る。

  2006年の9月からは、江蘇、山東、湖南、黒竜江省など数十の学校で、このシリーズが教材として使われる。


『新民週刊』
2005年魅力ある中国外交

  2005年、中国外交でもっとも注目されたのは、それまでの外交の理念を乗り越え、「調和のとれた世界」という理論を打ち出したことである。

  2005年9月、胡錦涛主席は、国連成立60周年の首脳会議で、「寛容な精神を堅持し、調和のとれた世界をともに築こう」という主張を唱えた。その後この理論は、APEC、20国財務部長会議などの場で何度も提唱された。「調和のとれた世界を築く」という主張は、他の国から中国外交理論の主軸となっていると考えられている。

  新しい理念を打ち出したほかにも、2005年の中国は、文化外交も目立っていた。フランスとの間には文化年、アメリカでは大規模な文化交流活動などを行い、いくつかの国と地域に孔子学院を設立するなど、国際的に「中国ブーム」が起こった。中国の文化外交は、中国外交の全体的な枠組みに、よい雰囲気を醸し出し、さらに他国との相互関係を促すために、大切な役割を果たした。

  2005年、中国の指導者の積極的な外交活動により、いくつかの重要な国際関係においての進展も見せた。中ロ関係の改善、中米関係の強化、中欧関係の安定などのほかに、中国と発展途上国及び周辺各国との関係も深まっている。2005年、中国外交は、特有の魅力により、実り多い成果をあげた。


『瞭望東方週刊』
静かに進む浦東改革

  2005年6月、国務院は、政府機能の転換、金融の新機軸の打ち出し、経済と社会のバランスのとれた発展などを推し進める内容が含まれる、上海浦東新区の総合改革方案を批准した。この方案は、上海浦東により広い発展の空間をもたらし、中国経済発展の中で、戦略の可能性を秘めている。

  しかし、浦東新区政府は、この方案に控え目な態度を取り、外部にも宣伝を行っておらず、メディアにも多く語らないが、その一方で、改革方案に基づいて、迅速に動き出している。

  区長である張学兵氏は、「浦東は15年の発展を経て、すでに総合改革試験を行う環境と条件が整っている。浦東のさらなる改革発展のカギは、新機軸を打ち出すことだ」と語る。

  今までバンドに置かれた金融機構は、陸家嘴へ移されており、将来的にはバンドがニューヨーク5番街のような高級消費地区になり、陸家嘴は、ロンドン金融街のように、国内外の金融機構が集まる場所になるだろう。
 
  また浦東新区は、ハイテク分野のトップクラスの人材に対して、個人所得税の面でより多くの特恵を与え、外資を誘致し、病院と学校を開設するなどの措置を講じている。



 
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