メディアフォーカス MEDIA FOCUS

『瞭望東方週刊』
インテリが豊かになる道

 現在、中国では、ますます多くのインテリが、自分の知識を知的財産権や製品に転化し、知識で生計を立てる職業集団を形成している。王選氏は漢字レーザーCTP(ダイレクト製版)システムの発明者として、北大方正持ち株有限会社の首席科学技術顧問だったし、「交雑水稲の父」といわれる袁隆平氏の名前の使用権は、商業の世界では、580万元の価値がある。(本誌注:王選氏は2月13日死去した)

 中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した後は、さらに多くのインテリが、多国籍企業に雇われたり、経営・販売組織に入ったり、雇われ社長や経済分析家となったりしているが、それは企業に高収益をもたらすと同時に、彼らもまた満足できるサラリーを得ている。

 学校では、少なからぬ教師が、放課後の時間に各種の養成クラスを開設したり、企業の顧問を兼職したりしている。また、文化面での大衆の消費が増大するのにつれて、メディア、デザイン、芸術などのクリエーティブな産業も、創造性に富んだ多くのインテリを吸収した。

 2005年11月の『フォーブス』の中国の長者番付では、新しい世代の富豪の中で、さらに多くの人がかなり高い学歴を持っていることが明らかになった。これによって知識と富裕との間に、良性の正比例関係があることがわかった。


『南風窓』

 鉄道改革の難しさ

 中国大陸には、現在、7万5000余キロの鉄道があり、世界の鉄道の総延長の約6%を占めているが、積載輸送量はなんと24%を占めている。もし、2020年に全国の鉄道営業キロ数を10万キロにする目標を実現しようと思うなら、毎年平均、1千億元以上の投資が必要だ。

 しかし、現在、中国の鉄道建設投資は、毎年600億元前後を保っているだけで、巨額の資金不足は、中国鉄道の発展にとって最大の難問となっている。

 2005年、山東省の鉄道は、真っ先に社会資本に対し全面開放した。しかし、鉄道産業は、計画経済の時代に生まれた病を罹っているので、投資者たちを逡巡させている。その病気は、取引の規則がなく、手続きが不透明で、利益集団の矛盾や衝突があることなどである。

 だからこそ中国の鉄道の体制改革は必ず行わなければならないのだ。しかし、中国の鉄道産業はすでに、多くの利益集団を形成してしまっている。この利益集団が改革の実行者になるからには、自らが改革の対象にならなければならない。だから、改革で試されるのは、改革者の知恵ばかりではなく、自らを切る勇気である。

 2005年、中国鉄道部は44の鉄道分局を廃止し、鉄道の経営管理体制を改革する第一歩を踏み出した。しかし、中国鉄道の体制改革は、依然、多くの問題を抱えている。


『新週刊』
 どうして祝祭日を祝うのか

 中国の伝統的な祝祭日は、その多くが農業生産と密接に関連している。中国が工業の時代になってからは、祝祭日は、人々の生産や生活に奉仕するというもともとの機能が次第に弱まり、大部分の祝祭日は、封建的な迷信の産物と見なされ、なくなってしまった。今は、春節、元宵節、清明節、端午節、中秋節などいくつかの祝祭日だけが、人々によく知られているにすぎない。

 社会、経済、文化の発展につれて、中国人の伝統的な祝祭日に対する見方に変化が生まれた。春節を例にとれば、お年寄りにとっての春節の意義は「春を迎え福を祈る」だが、中年の人にとっては「一家団欒」であり、若い人たちは「ゆっくり休む」ことをさらに重視している。

 祝祭日は文化の一部である。だから、中国の社会、とりわけ文化界の中では、多くの人が中国の伝統ある文化を保護することを目的に、伝統的な祝祭日をきちんと過ごそうという呼びかけが出ている。

 有名な民俗専門家の高有鵬さんは、祝祭日は中国人が互いに親密になり、中国文化と民族意識を体験する機会を提供するものだと考えている。

 うれしいことには、この1、2年、中国の伝統的な祝祭日は広く重視されるようになり、一部の祝祭日の過ごし方が次第に復活してきた。とくに、春節は、米英仏など欧米の国々でも、その国の華人が多く住んでいる都市で、にぎやかに祝われるようになってきた。   

 


 
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