メディアフォーカス MEDIA FOCUS
『瞭望東方週刊』
「新農村」に商機はあるか

 2005年の末、中国共産党中央経済活動会議は、「社会主義の新農村を建設する」という方針を打ち出した。

 この膨大なプロジェクトには、10年以上の時間と、約3兆元の投入が必要とされ、資金は、中央と地方の財政からのほか、民間の資本も利用される。

 農村の発展を促すために中国政府は、税収、貸付金、インフラ建設などに、一連の優遇政策を行い、民間の企業家たちは、その中に巨大なビジネスチャンスを見つけることになった。

 山東省の企業家、梁希森さんは、梁錐村に4200万元を投じて、新しく建てた住宅区に、村の136世帯の農家を移住させ、元の村で、次のようなことに取り組んでいる。村の農作物の茎を飼料にして牛を飼い、牛肉を市場に売り、牛糞からメタンガスを取り出して発電し、メタンガスの廃棄物を農作物の肥料として使い、それによって栽培した作物の茎で牛を飼育するという、循環型の「システム産業」だ。

 専門家は、産業資本と農村建設を結びつけるモデルには、深く研究する価値があり、梁さんの運用法は、普及させる価値と現実的な意義を持つと考えている。

 しかし中国の農村は、インフラ施設が比較的立ち遅れるなど、不利な要因を抱えているため、民間資本が新農村の建設に投入するまでには、まだ解決すべき問題は少なくない。


『南風窓』

サービス業発展の可能性

 1978年から90年代の初めにかけ中国では、飲食、運輸、郵便、金融などのサービス業が急速に発展した。その後サービス業は、穏やかな成長段階に入る。

 2004年、中国のサービス業の総生産額は6兆5018億元で、GDP(国内総生産)に占める割合は、1978年の23%から40.7%になり、18ポイントほど上昇した。

 サービス業のそのほとんどが、国による投資である。サービス業の固定資産投資の中で、国有経済による投資は約60%を占め、金融、電信、民用航空、鉄道などは、今まで通り国有である。

 サービス業を構成する主なものは、小売業と飲食業で、GDPにおける割合は、サービス業全体の60%から70%を占める。

 法律、医療、スポーツ、文化、情報などの現代的なサービス業もすばやい発展を遂げているが、応急システム、物流インフラ施設、コミュニティーサービスはまだ十分に整っておらず、国家の強力な政策指導と、資金の投入が必要である。

 2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博はともに、両都市の金融、物流、コンサルティング、仲介など、現代的サービス業の発展にとって絶好のチャンスである。専門家は、サービス業の体制的な障害を除き、現代的経営方法と情報技術で、サービス業の割合とレベルを高めることが、中国のサービス業を発展させる方向であると考えている。

 幸いなことに、中国の現在の資源分布や工業の配置、人口数、発展の情勢が、中国の鉄道の発展にとって、得がたいチャンスを与えている。


『中国新聞週刊』
「グリーン・カラー」とは?

 2年前、北京大学法学院で修士学位を取得した呂艶さんは、アメリカの会社アムウェイの、北京での取次販売を行っている。豊かな収入と自由な時間を持つ彼女は、有意義な生活を送るために、約百人のボランティアとともに、チョモランマの標高5120から8000メートルの所で、ひょう、吹雪、高山病などの危険を冒しながら、400袋以上のゴミを拾った。そして現在、中国社会で言われるところの「グリーン・カラー」階層の一員となった。

 「グリーン・カラー」階層とは、年齢30歳前後で、高学歴、高収入、自然を愛し、環境保護などの公益活動に熱心な人々のことである。

 「グリーン・カラー」の人たちは、よくグループを結成して、野外でスポーツをし、環境保護や慈善を主とした公益活動を行って、身体を鍛え、精神的な満足感を得ている。彼らの生活信条は、「事業は持っているが、生活は捨てない。お金はあるが、お金に左右されない。自然に接するが、社会からは離れない。自分の人生は楽しむが、不幸な人に思いやりと援助の心を持つ」である。

 現在、「グリーン・カラー」の生活ができる人はまだ少数だが、多くの若い人たちが、彼らの生き方を一種の時代の流行として目指している。

 「グリーン・カラー」の出現は、社会に新たな文化的色彩を添え、社会の道徳や制度・規則の移り変わりに、一定の影響を与えるだろう。  

 


 
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