【常さんの一言】喜んで店を後にするお客さんや迎えに来てくれる夫を見るとなんて幸せな毎日なんだろうと思います。

  自分のことを、夢があり空想することが大好きな、ありふれた女性だという。ファッション雑誌を愛読し(毎月平均して200元程度費やす)、ショッピングが好きで、流行の安い洋服を見つけるのが得意だ。
 
  勤め先の「北京四聯美髪センター」は、「中華老字号」と呼ばれる老舗の国営企業。前身は1950年代初頭、上海の4つの理髪店が集まってできた「四聯理髪館」で、56年に北京へ移ってきて現在の名前に変わった。常さんは職業訓練学校を卒業して以来、ずっとここで働いている。
 
  2年前に馴染み客から紹介された男性と付き合いはじめた。一緒にショッピングをしたり、アニメを見たりと、彼の存在が常さんの生活に彩りを添えた。そして最近、婚姻手続きを行い、結婚証を受領した。仕事が忙しいため、結婚式はまだ挙げていない。
 
  今の生活を心から愛し、この平凡な仕事がとても好きだという。「足るを知る者は常に楽しい」が人生の信条だ。


   
[AM18:20]
自転車で出勤。職場までは40分かかる。

  [AM10:30]
馴染み客が到来。お客さんの要望に親身になって応える。

 
   
[PM3:30]
お客さんの頭を洗う。お湯の温度や力加減などに注意しながら丁寧に洗う。
  [PM4:00]
お客さんがいないときは、新聞や雑誌を読んで一休み。

 
   
[PM6:00]
受け持ったお客さんをフロントに導いてお会計。カット、トリートメントで合わせて85元。
  [PM8:00]
夫が美容院まで迎えに来てくれる。8時半に退社。
 

【職場拝見!】


常さんが働く海淀支店は、総面積が140平方メートル、男性客用と女性客用のエリアに分かれている。女性客用のエリアは60平方メートル余りで、合わせて10人の客を収容できる。

 

持ち物チェック!

従姉が誕生日に贈ってくれた人気キャラクターのバッグ(約800元)。
 
結婚式の招待状。デザイン会社が見本として作ってくれたもの
 
 
「技術等級証書」。2年前に中級美容師の資格を取った。数年後には高級美容師の試験を受ける予定
 
ミルクキャンディー。血糖値が低いのでいつもアメを携帯している
 
アクセサリー。仕事中はつけることができないので、バッグの中にしまっておき、退社してからつける

 


【プロフィール】両親が下放していたことにより、1970年代末、内蒙古自治区フフホト市に生まれる。12歳のときに両親と一緒に北京へ戻る。19歳で北京市東城区職業教育センター訓練学校の美容美髪コース(2年間)を終了。その後、市内の美容院で働く。夫は建設会社に勤めている。

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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