『梁山伯祝英台伝説真実性を追う』
渡辺明次・著

   周恩来総理が「中国のロミオとジュリエット」と呼び、中国では誰もがよく知っている、梁山伯と祝英台のラブストーリー。
 
   本書の作者・渡辺明次氏は、この物語に強い興味を抱き、退職後、中国に4年間留学し、梁山伯と祝英台の物語が残されている、約10の省や市を訪ねた。そしてより深い研究を経て、この物語は決して伝説ではなく、実際にあった話だという見方を示している。(P42参照)
 
   この本は、渡辺明次氏が留学していたときに書いた卒業論文で、北京外国語大学優秀論文賞を受賞している。    日本僑報社出版  2006年6月 1900円(本体価格)



『国境を越える歴史認識―日中対話の試み』

劉傑 三谷博 楊大慶・編

  三谷博、劉傑、楊大慶など、多くの日本人学者と、海外に住む中国の若手歴史学者による、両国の歴史認識の差異と形成された原因を研究した共同書。時代は、19世紀末から現代までの約100年間にわたっている。
 
  2001年に日本笹川日中友好基金が出資して成立した「日中若手歴史研究者会議」は、歴史問題を背景にした中日両国の社会変化を詳しく研究している。
 
  本書は、両国の学者による、5年間の交流と研究の成果で、今の中日及び東アジアに表面化している歴史認識の差異を理解、認識する上で、積極的な働きをする一冊だろう。本書は、中日両国で同時に出版された。    東京大学出版会/中国社会科学文献出版社  2006年5月  2800円(本体価格)/29元


『人民中国』おすすめのベストテン

1.『与老虎做隣居−
  北京動物園里的108個故事』
劉志剛 
許艶梅・著
同心出版社 
2.『熬至滴水成珠』     池莉・著 作家出版社
3.『心砕的声音−戦後伊拉克采訪実録』   黄敬文・著 敦煌文芸出版社
4.『新週刊:中国愛情潜規則』   新週刊・編著  文匯出版社    
5.『ニー在為誰工作』   陳凱元・著  機械工業出版社
6.『加減:博エキ与設局中国功夫』   呉稼祥・著  朝華出版社 
7.『礼儀金説』    金正昆・著  陝西師範大学出版社
8.『鞏俐画伝』     何明敏・著   汕頭大学出版社
9.『小豆豆与我』      (日)黒柳朝・著 南海出版公司 
10.『暗算』   麦家・著  世界知識出版社 

 

 
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