[上海 生き生きガイドG]  
2010年の上海万博は今から――ようこそ中国へ  

水郷の朱家角で涼しい夏を
  上海西郊外の青浦区にある朱家角は、ほぼ完全な形で保存されている江南水郷の古鎮だ。三国時代にはすでに村落が形成され、明代の万暦年間には数千軒の人家や商店が集まる賑やかな街となった。古式ゆかしい明・清時代の建築が今も残り、ゆったりと静かな時間が流れる。

朱家角へのアクセス:上海観光集散センター(上海体育館内)
                                 から専用バスが出ている(7時〜15時、30分に1本)

おすすめコース:銀杏樹広場―漁夫之家―先民陶玉館―平安橋― 大清郵便局―王昶記念館―稲米郷情館                          ―泰安橋―圓津禅院― 北大街―放生橋―井亭街―西井街―課植園


北大街

    江南地域で最もよく保存されている明・清時代の古い通りで、「一線街」とも呼ばれる。通り沿いには茶店や酒場、雑貨店、米屋や肉屋などあらゆる店が揃っていて、「長街三里 店舗千家」(短い通りにたくさんの店があふれる)と言われている。

 名前に「大」の字が付くが、道幅はわずか3、4メートル。狭いところは2メートルほどしかなく、通りの両側に住む人々は窓越しにおしゃべりしたり、物を手渡したりできる。

 通りの中ほどに立って天を仰ぐと、一筋の青い空しか見えないことが「一線街」と呼ばれる所以。


課植園

 「馬家花園」とも呼ばれる。1912年ごろに江南の名園や邸宅を巡った馬文卿が、銀30万両をかけ、15年の歳月を費やして造った庭園だ。中国の伝統的な建築芸術と当時の西洋の建築文化を融合させた独特のスタイルで、全国でも珍しい。

 園名の「課植」は、「課読之余 不忘耕植」(勉学の合間に、野良仕事を忘れない)からきており、中国庶民の半農半学という穏やかな暮らしを反映している。

 

放生橋

 

 朱家角で必見なのは橋。特に最も有名な放生橋は見逃せない。上海で最も大きく最も長いアーチ型の石橋で、全長72メートル。「朱家角十景」の「井帯長虹」とはこの橋のことだ。

 放生橋は慈門寺の僧が寄付を募って明代に建造した。橋の下は慈門寺の僧が放生(生き物を逃がして功徳を積むこと)を行う場所のため、魚を取ることを禁止している。そこで「放生橋」と名づけられた。


 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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