編 集 後 記  
 
 
 
 

 

  ▽インディペンデント映画の名手、呉文光監督は1990年代初め、中国各地から北京へ夢を求めてやってきた青年たちの群像をドキュメンタリー映画『放浪する北京』に撮りました。

 10年以上たった現在、北京は今でも夢を追う若者たちを引きつけているのか。経済の繁栄やチャンスの誘惑、価値観の変化は「ペキン・ドリーム」にどのような変化をもたらしたのか。「漂一族」と呼ばれる都市の「さすらい者」たちの実際の生活はどうなのか。

 今月号はこれについて特集を組みました。わずかな兆しから物事の発展の方向を見る手法をとり、具体的な人物の物語を組み合わせて、新しい叙述構造で生き生きとした社会絵巻に仕上がっていると思います。

 ▽生気に満ちているのは若者の社会ばかりではありません。経済構造もさらなる調整を行い、新しいエネルギーが生まれ始めています。最近出された遼寧省の「五点一線」構造は、東北振興の鍵となる動きです。そこで、私自らが現場に赴き、友人である江原規由さんと共同で、特別レポートを完成させました。江原さんにはこの場を借りて感謝の意を表します。

 ▽社会と経済の活力は言葉自身にも影響を与えます。中国語の表現はますます増え、私たち中国人でさえ時代の変化に追いつけないことがあります。

 今月号の「中国語慣用句ワールド」で紹介した「三尺の氷は一日の寒さではならず」という表現を、20歳前後の若者たちは、私の世代とは異なり、プラスの意味でも使っているようです。言葉は本当に面白いもので、知らないうちに変化しています。中国語を学んでいる読者の方々が、このような変化にも注意を払っていただけたら幸いです。      (編集長 王衆一)

   
 
 
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