『八十年代 訪談録』
査建英・編集

生活・読書・新知三聯書店 
2006年5月出版  38元

 1980年代は、ちょうど中国の改革・開放の初期で、中国経済は迅速に発展し、社会も急速に変化した時期だった。この時、社会の思潮はとても活発で、中国現代の特殊な意義を持つ歴史の一時期だった。

 この本は、「80年代」をテーマに対話が進められ、詩人の北島、作家の阿城、劉索拉、画家の陳丹青、学者の陳平原、映画監督の田壮壮など、主に80年代に時代の流れを導いた影響力のある人たちが選ばれている。

 時間が経つ中で、彼らは簡単に80年代をロマンチックに回顧していない。かえって客観的に、当時のセンセーショナルな現象や事件、人物に対して、多くの深い解剖と分析、反省を行っている。  



『私人生活的変革:
一個中国村荘里的愛情、家庭与親密関係1949ー1999』 

閻雲翔・著

上海書店出版社 
2006年1月出版 30元

  この本が研究しているのは、今まで誰も触れることのなかったテーマの、中国農民の個人の感情と家庭生活の移り変わりだ。

 作者の閻雲翔は、1970年代に黒竜江省下岬村で7年農業をし、1989年ハーバード大学博士課程にあった時、再び下岬村に戻り調査を行った。その後12年にわたって7度も訪問し、日々豊かになっていく中国の農民の個人の生活と、道徳感を研究している。その主な内容は、農民の配偶者選びの変化、古い家屋での個人空間とプライバシー、大家族の民主化、老人の扶養と親孝行の欠落、妻の地位の向上など。

 研究を通して作者は、一つの発見をしている。それは、伝統的な倫理の束縛からしだいに抜け出しているにもかかわらず、農民が本当の独立や自主的な個性を勝ち取っていないどころか、かえって自己中心的な傾向になっているという点だ。彼は今後研究を続け、このような現象について、より完全な解説ができることを望んでいる。 

  

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1.『有一天ア、宝宝』  蔡康永・著 当代世界出版社 
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  宋遼金西夏的レイ類歴史』     
梅毅・著 中国海関出版社
3.『成長』      侯章良・著 中華工商聯合出版社
4.『歳月空間 上海老洋房』  『家居主張』編集部・編著  上海辞書出版社       
5.『中国自助遊』   『中国自助遊』編集部・編著 陝西師範大学出版社
6.『東宮・西宮−
   調査報告与未竟稿精品集』   
王小波 李銀河・著  陝西師範大学出版社
7.『三十年河東、三十年河西』   季羨林・著  当代中国出版社   
8.『当中医遇上西医−
   歴史与省思』  
区結成・著   生活・読書・新知三聯書店
9.『儒家文化的困境』   蕭功秦・著 広西師範大学出版社    
10.『蘇絲黄的世界』   蘇絲黄・著 文匯出版社

 

 
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