東京支局長 林崇珍=文・写真
 



   

 日本の学生と中国の留学生、中国の学生と日本の留学生が、それぞれ相手の国への理解を深め、「気持ちを自由に表現し合う」という両国学生の交流団体「freebird」が活発に活動しています。

 去年の8月には、中国の復旦大学、日本の青山学院大学、立命館大学など中日両国から30人の大学生が上海に集まって、10日間の合宿をしながら交流しました。お互いに自国の文化を紹介し合ったり、靖国神社参拝や教科書問題など、ともに関心のある歴史問題をめぐって熱心に話し合ったりしました。

 「freebird」を立ち上げたのは、青山学院大学の浅見清夏さん(22歳)らです。浅見さんは2005年2月から1年半、上海に留学したのですが、「日中両国の学生が互いに交流することは想像以上に難しい」と感じたといいます。

 浅見さんらの呼びかけで、「freebird」の上海支部ができ、日本人留学生と日本語を学んでいる中国人大学生が交流し始めました。次いで日本の関東支部、関西支部もでき、中国に興味のある日本人大学生と中国人留学生が交流を始めました。

 
 
上海の合宿に参加した中日の大学生たち(浅見さん提供)

 現在、日本の大学には中国人留学生(台湾からも含む)が約9万人いて、中国には1万8000人の日本人留学生がいます。「こうした学生の草の根交流を通して、日中の学生が『本当の友人』になれたら……」と浅見さんは言っています。

 「freebird」のように、インターネットなど新しいコミュニケーションの手段を使った中日交流が、最近、目立って増えてきました。去年四月から日本国際交流基金の中に新設された日中交流センターのホームページに、中国語や日本語で読むことも書きこむこともできるシステムが導入されました。これにより、現在、日本の招待で日本各地に留学している中国人高校生の日記が、誰でも読めるようになりました。

 インターネットが、中日の若者たちの思いをつないで、新しい交流の輪が広がりつつあります。

 「freebird」のホームページ http://freebird05.com/

 日中交流センターのホームページ <http://www.chinacenter.jp/index.php>

 

 
 

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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