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『打金枝』 皇帝、皇女を懲らしめる

                                                                             写真・文 魯忠民

 戯曲『打金枝(金枝は皇女を指し、皇女を殴るの意)』は、中国の古典小説『隋唐演義』の第99回を題材にしたものである。中でも晋劇(山西省の地方劇)が最もよく知られている。

 唐朝(618〜907年)の功臣郭子儀の第6子郭曖は、昇平皇女を妻に娶り、代宗の娘婿となった。昇平皇女は自分の家柄を鼻にかけ、何かにつけて宮廷の決まりごとや君臣の大礼を持ち出し、夫をがんじがらめにした。郭子儀の80歳のお祝いに、子供たちとそのつれあいは揃って駆けつけたが、皇女だけは来なかった。郭曖は兄や兄嫁たちから、妻に頭が上がらないとからかわれた。腹を立てた郭曖は、家に帰ると皇女をどなりつけ、引っぱたいた。皇女はうっぷんを晴らすために宮殿に帰ると両親に泣きつき、郭曖を厳重に処罰するよう訴えた。代宗と皇后は、長寿祝いに参上しなかったのがいけないと娘を咎めたが、皇女は過ちを認めようとはせず、ひたすらだだをこねた。

 そこで代宗は本気を装って、彼女の溜飲をさげるために郭曖を斬首すると言い出した。皇女はびっくりして何も言えなくなってしまった。郭子儀は処罰を請いに、息子を縄で縛って宮殿まで引きずってきた。代宗は郭曖の罪を許しただけでなく、官位を昇進させた。さらに、舅に謝罪して長寿のお祝いを申し上げるよう皇女に申しつけ、夫婦の間での宮廷の決まりごとや君臣の礼を取りやめるよう命じ、仲良くせよと戒めた。


 

 
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