@ (前号に続き「右弓歩」の姿勢で、両手を斜め上前方に押し出した形から)上体を後ろにひき、重心を少しずつ左足に移し、右足のつま先を内側に向ける。同時に上体を左にまわし、左手は上方に弧を描きながら、腕が水平になるまで体の左側へ持っていき、手のひらを左に向ける。右手は下方に弧を描きながら左胸の前に置き、手のひらを自分の方へ向ける。左手を見る。
左足の付け根の力が抜け、「気」が足元に下がっていくとイメージ。上体を左にまわすのにともない、両腕は弧を描きながら左側へ向かう。
A 重心を少しずつ右足に移し、上体を右にまわす。左足を右足に引き寄せ、つま先を地につける。同時に右手は弧を描きながら右上に持ち上げる。このとき、内側に向けていた手のひらを外側に向け、最後に「鉤手」(手首を下に折りまげ、指先をそろえて物をつまむような形)にする。右手は肩の高さに。左手は下におろし、腹の前を通って弧を描きながら右肩の前まで持ち上げる。手のひらを自分のほうに向ける。左手を見る。
右足の付け根の力が抜け、「気」が足元に下がっていくとイメージ。上体を左から右にまわすのにともない、両腕は弧を描きながら右側へ向かう。
B 体をやや左にまわし、左足を左前に踏みだし、右足を伸ばして「左弓歩」の姿勢になる。重心を左足に移すのと同時に、左手は上体にしたがって左側に動かし、手のひらを外側にゆっくりと返して前に押し出す(指を目の高さに置き、肘をやや曲げる)。左手を見る。
左足の付け根の力が抜け、上体がまわるとイメージ。胸の「気」を沈め、左肩を緩める。左足は「気」によって腿、すね、足の順に動き、足の裏でゆっくりと地面を踏みしめる。右足も地につけて、腰をまわす。
【ポイント】 ▽上体をまっすぐに維持し、腰を緩める。
▽最後のポーズの際、右肘はやや曲がり、左肘と左膝は上下一直線上にある。両肩は沈む。
▽左手は上体を左にまわすのにともない、手のひらを外側に返しながら前に押し出す。すばやく返したり、最後に突然返したりしてはならない。
▽すべての動作において上半身と下半身の動きを一致させる。
▽「始まりの型」が南を向いていた場合、「ひとむち」の最後のポーズの左足のつま先は、甲の方角(東のやや北より、約15度)に向かう。
@ 重心を右足に移し、体を少しずつ右にまわし、左足のつま先を内側に向ける。左手は腹の前を通って弧を描きながら右肩の前まで持ち上げる(手のひらを自分のほうへ向ける)。同時に右手は手首をかえして手のひらを前に向ける。左手を見る。
右足の付け根の力が抜け、「気」が足元に下がっていくとイメージ。上体を右にまわすのにともない、左腕は弧を描きながら右側へ向かう。
A 上体をゆっくりと左にまわしながら、重心を左足に移す。左手は顔の前を通って左側へ動かす(手のひらも少しずつ左に向ける)。右手は右下へおろす。 左足の付け根の力が抜け、「気」が足元に下がっていくとイメージ。左ひざを曲げ、上体を右から左にまわすのにともない、両腕を動かす。
B 右足を左足に近づける(両足の距離は10〜20センチ)。右下へおろした右手は、そのまま弧を描きながら左肩の前まで持ち上げる(手のひらを自分のほうへ向ける)。右手を見る。 左足を踏みしめて左足の付け根を引き締めるようイメージ。上体の動きにしたがって右足を動かし、左足の横に置く。
C 上体を再び右にまわしながら、重心を右足に移す。左足を左横に一歩開く。左手は腹の前を通って弧を描きながら右肩の前まで持ち上げる(手のひらを自分のほうへ向ける)。右手は顔の前を通って右側へ動かす(手のひらも少しずつ右に向ける)。左手を見る。 体を正し、背筋を軸にして上体をまわすようにイメージ。上体を右にまわすのにともない、両腕を動かす。続いて、右手を下に押さえ、左足と一本の糸でつながれているようにイメージする。左足を横に開き、全身が下に向かって緩み、沈むように感じる。動作の最中、意念は両手にあり、勁点(力点)は両上腕部にある。