十七 右下勢独立 右足一本立ち
@(前号に続き、左足だけで立ち、左手は左腰の脇、右手は目の高さに置いた形から)右足を左足の前へ下ろし、左足はつま先を軸に左へまわしながら、体も左へまわす。同時に、左手を左後方に腕が水平になるまで引き上げ、「鉤手」(手首を下に折り曲げ、指先をそろえて物をつまむような形)にする。右手は、左側に弧を描きながら左肩の前まで持っていき、手のひらを左側に向けて立てる。左手を見る。
A右足をわずかに上げて左足の内側に引きつけたあと、つま先を地につけて地面に沿って右側に伸ばし、足の裏すべてを地につける(右足はまっすぐに伸びる)。同時に、右手は左の肋骨の脇に下ろす。
B右足のつま先を外側に開き、重心を右足に移しながら膝を曲げ、上体を起こす。左足はつま先を内側にまわし、自然に伸ばす。同時に、右手は引き続き前方上に突き出し、左手は「鉤手」のまま体の後ろでよじり、指先を上に向ける。
十八 左右穿梭 はたおりの姿勢
@左足を左前方に下ろし、かかとを地につけてつま先を外側に開きながら上体を左にまわす。同時に、左手は内側に弧を描きながら手のひらを下に向ける。左手を見る。
A引き続き上体を左にまわし、右足を左足の内側に引き寄せる。同時に、右手のひらを上に返し、両手は左の肋骨の前で球を抱えているような感じに。左手を見る。
C引き続き上体を右にまわし、重心を前に移す。右足は足の裏すべてを地につけて膝を曲げ、左足が伸びて「右弓歩」となる。同時に、右手を右の額の前まで持ち上げる(手のひらは斜め上に向ける)。左手は前方に押し出し、鼻の高さに置く(手のひらは前に向ける)。左手を見る。
「気」が右の足もとに下がっていくとイメージ。左足の付け根の力を緩め、左足の太もも、すね、そして右足を動かし「右弓歩」となる。右手を持ち上げ、左手を前に押し出すとき、その勁(力)は左足から右腕と左手のひらに伝わる。
D重心をやや後ろに移し、右足のつま先をやや外側に開いて、上体を右にまわす。同時に、右手を顔の前まで下ろす。右手を見る。
EAと同様で左右逆。
FBと同様で左右逆。
GCと同様で左右逆。
【ポイント】 ▽決めのポーズは中軸線より約30度右(左)斜め。
▽手を前に押し出したあと、上体が前に傾かないようにする。
▽手を額の前に上げるとき、つられて肩まで上がらないようにする。
▽片手を持ち上げ、片手を前に押し出す動きは、「弓歩」となって腰を緩める動きと調和させる。