世界的な指揮者・小澤征爾氏は18日夜、上海東方芸術センターに姿を現した。そのうっとりするような名指揮のもと、ウィーン国立歌劇場による初めての上海市民たちへの古典オペラ公演―コンサート版「フィガロの結婚」が上演され、多くの観衆がそれに魅了された。
公演が大成功した背景には、並々ならぬコンサートの計画準備活動があった。今年72歳になる小澤氏は、東京から専用機で上海に訪れ、公演前の数日間は疲労で体調がすぐれなかった。しかし、音楽への情熱と中国の音楽ファンに対する特別な思いから、この偉大な音楽家は最後には公演をみごとに成功させた。
小澤氏は健康上の理由から、このウィーン国立歌劇場の音楽総監督を続けられない見通しで、今回の公演は、上海の音楽ファンにとって、最初で最後のチャンスとなるかもしれない。
公演後、多くの観客は「実にすばらしかった!こんな公演は生涯で忘れられないものだ」と満足しきっていた。
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