温家宝総理、SARS対策での6つの重点


 国務院は4月13日午後北京で、全国規模のSARS(重症急性呼吸器症候群)対策会議を開催した。会議では、SARSの予防・治療作業の現状報告と中国の経済や社会に及ぼす影響について分析が行われ、一層の対策強化について協議した。

 温家宝総理はスピーチの中で、一部の地域ではSARS感染が適切に抑制されているが、対策は依然として厳しい情況にあると強調。「SARSの予防、治療、抑制は、多くの人々の健康と生命の安全のみならず、改革・発展の安定、ひいては国家の利益と中国の国際的イメージに直接関係する」と述べ、国を挙げて、SARSに対する闘争を続け、事態打開を図るべきだと語った。

 温総理はまた、現在特に力を注ぐべき作業として、次の6点を挙げた。

 1.思い切った措置を取り、SARS蔓延を抑える。院内感染を厳しく抑制し、SARS患者および疑い例などについて医療管理を強化すると同時に、医療関係者の安全を重視する。

 2.現状に基づいて地域別対策を堅持し、全面的な予防強化に努める。早い時期に患者が見つかった地区では、効果があった予防・治療法を総括し、対策を強化する。新たに患者が見つかった地区では監督と抑制を強化し、患者の隔離、感染防止のための作業を進める。まだ感染例がない地区では、引き続き警戒を強め、効果的な予防対策の研究・制定に努める。

 3.組織力を駆使して対策に当たり、速やかに原因を明らかにする。

 4.治療を強化し、治療効果を高める。各地で専門の医療機関を指定し、受け入れ能力を強化する。

 5.全国区規模の公共衛生問題に関する対策メカニズムを速やか確立する。

 6.対策面では国際的、地域間、特に世界保健機関(WHO)や香港・澳門(マカオ)特別行政区政府との協力・交流を強化する。台湾地区についても、さまざまな形式による協力が不可欠。 (「人民網日本語版」より)2003/4/15