SARSの発生元、中国以外の可能性も

 中国南部の広東省で重症急性呼吸器症候群(SARS)の現地調査を行っている世界保健機関(WHO)調査チームの専門家は5日、SARSは中国国内が発生元ではない可能性があると述べた。

 専門家によると、ウィルスは何らかの動物の体内から発生した疑いがあり、中国国内が発生元ではない可能性があるという。また、広東省で行ったSARS調査に対し中国側は正しいデータや資料、ウィルスのサンプルへの分析を全面的に提供。患者に対する治療も非常に有効で、いくつかの事前の仮設を実証できたという。

 調査チームはこれに先立って、広東省でのSARS発生はすでに抑えられたと発表、「病原体はなお不明だが、広東省で新たな症例は減少している」と指摘した。

 これに関連して中国の科学者は4日、「調査チームはすでに原因の重点を確定した。今後、研究が加速し、原因が特定されるだろう」と見通しを述べた。

(「人民網日本語版」より)2003/4/7