政府によるSARS防止は可能 温家宝総理談話


 
国務院の温家宝総理は6日午後、中国疾病予防控制センターを視察し、医学専門家と座談会を行った。温総理は、中国などで流行している重症急性呼吸器症候群(SARS)について、感染状況を重視する政府の態度を示すとともに、中国政府によるSARS流行の防止は可能だと強調した。

 座談会では、衛生部の業務報告と専門家の発言の後、温総理が次の談話を発表した。

 各レベルの行政は、SARSの予防・治療が複雑かつ困難であることを十分に認識し、さまざまな状況に応じた措置を取る必要がある。流行地域ではこれまでの経験を踏まえて、流行の再発を防ぐとともに、SARSを速やかに根絶しなければならない。一方、安全地域でも警戒を強め、予防措置を制定・実行し、感染が見つかった場合は迅速かつ果断に対応するべきだ。疾患の予防・感染防止対策の強化に努め、突発事態に向けた緊急体制を整えてほしい。

 衛生部門は、SARS予防・治療の分野で世界保健機関(WHO)と連携している。政府は4月1日以降、感染状況をWHOへ毎日報告するほか、WHOの専門家とともに共同研究を進めている。衛生部門は、一般向けに感染情報を定期的に公開し、さまざまな形で予防・治療措置や予防知識などを紹介する。

 香港特別行政区や台湾でのSARS流行についても、政府は強い関心を寄せており、感染防止や疾患の予防などで、これらの地域と協力を進めていきたい。

 中国のほとんどの地域で現在、感染例は見つかっていない。また流行している地域でも適切な防止対策が取られている。中国の政府と国民は、世界各国からの観光、事業活動などでの訪問を心から歓迎する。政府として必要な措置を取って、訪問者の健康や安全を保障するつもりだ。

(「人民網日本語版」より)2003年4月7日