十六大以降の商品市場の7つの特徴 買手市場の形成など

 

国家統計局は先般、『十六大(中国共産党第16回全国代表大会)から十七大(同17回全国代表大会)までの経済・社会の発展の回顧に関するレポートその5――国内市場は引き続き好調・活発な構図を維持』を発表した。このレポートでは、十六大から、国内の商品市場は持続的かつ急速な発展の趨勢を維持し、引き続き好調かつ活発な構図を維持している、という見方が示された。また、国内市場は生産・販売者主導の売り手市場から消費者主導の買い手市場へと転換したという。

レポートでは、十六大以降の商品市場には次の7つの特徴があると述べている。

1、商品の供給は日増しに豊富になり、供給構造も合理的になりつつある。

経済の急速な発展に伴い、市場へ供給されている商品の種類・量が増え、品質にも著しい向上が見られる。ここ数年、市場のニーズに基づく生産・経営が多くの成果を得ており、市場への有効供給が絶えず増加し、買い手市場が確立しつつある。市場における商品需給構造も合理化しつつあり、いくつかの商品が市場で長期にわたって供給不足であるという現象はすでになくなっている。

2、市場規模が絶えず拡大し、都市部と農村部市場の開拓において、著しい成果が収められた。

消費財市場全般が安定していて、比較的速い成長の勢いを維持しており、社会消費財小売総額の実質伸び率は年平均11.5%となっている。農村部消費財市場の発展は明らかに加速しており、都市部と農村部の消費の増幅の開きは縮小し続けている。農村部市場の社会消費財小売総額の増加への寄与度は、2002年の21.3%から2006年の30.2%まで高まった。

3、消費のホットスポットが絶えず現われている。

ここ数年、生活の質の向上の象徴である自動車、住宅、通信などを主とする消費のホットスポットが基本的に形成され、消費構造のグレードアップ化は明らかに加速している。いくつかの新型ハイテク製品、消費比率の低いバージョンアップ消費財が次第に市場で人気を博している。

4、市場へのコントロール能力が向上し、市場運営の質が一層健全化された。

2002年以来、国内市場は新型肺炎(サーズ)、鳥インフルエンザ、狂牛病(BSE)、口蹄疫の影響を受け、食糧、油料などの重要商品の大幅な価格変動もあった。政府の時に適いかつ効率的なマクロ調整により、社会・経済にそれほど長期間あるいは大きな損害をもたらすことはなかった。2003~2006年の4年間、社会消費財小売総額の年間伸び率の差は4.6ポイントにとどまり、月間伸び率の差も1ポイント内で推移している。住民の消費心理が次第に成熟し、消費行為は一層理性的となり、商品の消費量も着実に増加している。都市部と農村部住民の1人当たりの消費財小売り額は年平均11.6%増となっている。

5、各流通関連業種が発展し、大・中企業が市場でリーダーを取っている。

業種の構造から見ると、卸売と小売業の小売額は年平均12%増。宿泊・飲食業の小売額は年平均16.9%増。卸売と小売業はすでに商品販売市場の主体となっている。いくつかの大規模で市場競争力の強い中堅企業は、都市部と農村部、とりわけ都市部住民の消費において第一の選択肢となり、競争中、消費財市場を先導している。

6、飲食消費市場のシェアが絶えず拡大し、消費財市場の一大ホットスポットとなっている。

飲食業小売額が持続的増加の構図を呈しており、オフ・シーズンも落ち込むことなく、ピーク期の販売はさらに盛り上がるという局面が形成されている。宿泊・飲食業小売額の社会消費財小売総額に占める比率は2002年の11.5%から2006年の13.5%まで上昇した。

7、流通体制改革が絶えず深化し、新しい業態が出現している。

この数年、専売店、専門店、スーパー・マーケット、コンビニ、百貨店、ディスカウント店など、さまざまな業態が大きな発展を見せ、いずれも安定した発展ぶりを保っている。農村部の現代流通ネットワークが絶えず充実化されると同時に、全面的発展の段階に入っている。全国では、すでに農村チェーン店累計12万店が開設され、1.4億人の農民がそのメリットを受けている。商品取引市場は日用消費財と生産財の重要な集散地および価格情報の発信地となっている。2006年末、全国の取引額1億元以上の商品取引市場は2002年に比べて618カ所増加し、取引額10億元以上の市場は同比486カ所増加した。

 「チャイナネット」2007年10月10日