2004年3月8日、全国人民代表大会(全人代)常務委員会の王兆国副委員長は第10期全人代第2回会議で全代表に対し『中華人民共和国憲法改正案(草案)』について説明した。今回の改正は13カ所におよぶが、憲法に「国家は個人経済、私営経済などの非公有制経済の合法的権利と利益を保護する。国家は非公有制経済の発展を奨励し、支持して指導するとともに、それに対し法に基づく監督と管理を実行する」との条項が盛り込まれることに格別の関心が集まっている。
2004年3月9日午前10時、第10期全国政治協商会議(政協)第2回会議は人民大会堂で一部の政協委員が出席して記者会見を行い、「非公有制経済の大々的な発展と積極的な指導」に関して内外記者の質問に答えた。
席上、北京市の非公有制経済発展の現状と環境について、孫安民副市長は「非公有制経済が地方経済に果たす貢献は非常に大きい。北京市については、率直に言えば、非公有制経済は現在、首都の経済にとって重要な一部となっており、自営業者や私営企業家も首都の経済建設で重要な力となっている」と強調するとともに、データを示しながら説明した。
孫副市長はまず「非公有制経済はすでに北京経済の成長の主力となった」と強調。2002年の国内総生産(GDP)は1996年と比較すると、80.9%の増となっている。うち国有経済は47.6%伸びたが、集団経済は40.6%の下落。一方、非公有制経済は3倍増となった。公有制経済のGDPへの成長貢献度は23.7%だが、非公有制経済は同76.3%。
そして孫副市長は「市場の活性化、市場の繁栄、住民の満足度を見れば、商業とサービス業の90%が自営業者、私営企業だ」と強調。商業・サービス業の従事者では、自営・私営が71%、市場全体では58%を占める。非公有制経済も就業や再就職で大きな役割を果たしている。2002年時点で、公有制経済の従事者は679万2000人、非公有制経済では417万6000万人である。非公有制経済は税収増の面でも大きな役割を果たし、2002年の税収では市全体の65.6%を占めた。孫副市長は「非公有制経済は経済成長、市場の繁栄、就業問題の解決、税収増などデータで表示できる領域以外にも、思想の解放、観念の転換、市場経済メカニズム育成の推進、政府の職能転換の促進などソフト面で果たした役割も過少評価できない。非公有制経済は社会に急速に認められつつある」と強調した。
「チャイナネット」より 2004年3月10日
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