北京で開かれている全国人民代表大会は6日二日目に入った。中央政府の金人慶財政部部長と馬凱・国家発展改革委員会主任がそれぞれ、「2004年度国家経済と社会発展の草案」とその「予算草案」に関する報告を行った。この後、この二つの活動報告は代表の審議に付され、大会閉幕の14日に表決されることになる。この二つの報告のどんな内容が人々に注目されているのでしょうか。
「国家経済と社会発展草案」とその「予算草案」を総合的に分析すれば、今年の主な活動と財政予算が、5日温家宝総理が政府活動報告の中で示している方針と直接に一体となっていることがよく分かる。
すなわち、温家宝総理が報告で提出した今年の中国経済と社会発展の構想をいかに措置を講じてそれを実施するか、また、資金面でどのように支えるかについて、具体的に示している。
「国家経済と社会発展計画草案」の中で、一つの内容が特に注目されている。これは、今年に、中国は国民の消費価格の上昇率を3%ぐらいに定めたことである。政府が提出したこのマクロコントロール目標と中国経済の勢いとの関係について、中国国家行政管理学院の財政経済専門家の許正中教授は、物価指数の適度な増加が中国経済の発展に積極的な影響をもたらすことを指摘した。
その際、許正中教授は、「去年、物価指数が1.2%上がっており,今年も引き続き3%上がる見込みだ。これは確かに過去の数年に積極的な財政政策と安定した通貨政策を実施した成果である。物価の適度の上昇は、国家の速やかな発展と構造的な調整の実行に非常に有利な条件を提供した」と述べた。
農村の発展と農民収入の増加は、政府の今年の活動の重点である。6日発表された二つの報告には、農民の増収について具体的な計画を出し、一年間に農民の平均純収入を去年より5%増加させ、伸び率は去年の計画した1%を高めた。そのため、報告ではまた多項目の具体的な措置を提出した。
今年の「経済と社会発展草案」の中で、経済体制の改革を推し進めることがさらに重要な位置に付けられている。これについて、許正中教授は、この方面の改革で、いくつかの点が特に注目されるべきだとしている。
許正中教授は、「この報告は、投資の体制改革の面で、政府が投資するプロジェクトに対して、科学的かつ民主的な監督システムを完備させ、審査許可の手続きを簡単にするほか、積極的に代替建設制度、つまり、企業や個人に政府のかわりに投資してもらうことを促進すると同時に、投資にかかわる責任を追求する制度の確立などを明確にしている。これは大きな進展と言えるだろう」とその内容を評価している。
この報告はさらに、今年、国家がコントロールしていた国民生活と緊密にかかわるいくつかの商品、例えば、航空券、電気、水道、薬などの価格に対して、重大な改革を行うとしている。
中国の毎年の国防予算はよく注目されるが、今年の予算草案では、2004年度の国防支出が去年より11.3%増えることになり、その増加幅が去年より2パーセント高くなるとしている。これに対して、中国国家行政管理学院の許正中教授は、「去年の7月1日から軍人の給料が増やされたことが、今年の国防予算額を1パーセント余り増加させた。また、政府は去年、軍人の退役制度を改革して、自ら就職先を捜すことを促している。そうしたら、これらの退役者への社会保障、及び一部の給料も軍隊の費用として落とすわけだ。それに、中国のような大国の繁栄を保障するため、国防費用を一定の規模に維持することが必要となる」と見ている。
CRIより 2004年3月7日
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