政協委員の間では依然、経済問題が関心の焦点であり、これまでに受理された提案を見ると、金融業の改革と民間企業の発展、証券業と保険業の適正化と発展の4点に集中している。
中国民主建国会中央が提出した議案は9件。なかでも、「都市商業銀行の不良債権処理の加速に関する提案」や「都市の小額信用融資制度と管理改革の推進に関する提案」など金融業の改革が重点となっている。致公党中央も金融業の改革に関して、「中国人民銀行本部の融資登録検索システムを開放して各種信用取引の規模を拡大する案」を提出しているほか、中国民主促進会中央も『金融不良債権管理特別法』の制定を提言。また工商業聯合会や致公党中央、中国民主建国会中央などは非公有経済の発展についても言及している。工商業聯合会は「民営企業による国有企業改編への参与を奨励・支援して公有制の多形態化の実現を大々的に推進する案」や「民間資本が国の基盤施設の整備に参入して、独占企業の改革を推進する提言案」など、民営企業に関して一連の案を提出。致公党中央も「政府の観念転換、職能転換、個人・私営経済の良好な発展環境の創造に関する提案」や「民営企業・公司の構造転換と見直しに関する提言案」「民営輸出企業の健全な発展の促進に関する提言案」などを提出し、企業整備に関する議題として具体的に提起している。
証券市場の適正化と発展もやはり委員の関心事だ。郭松海委員は「証券市場で忘れされた問題に関する案」のなかで、基金管理について新たな見解を示しており、九三学社も証券市場に出現した管理層による買収(MBO)について深く分析し、「管理層による国有企業買収管理のさらなる適正に関する提言案」を提出。また李雅芳委員も「外資と民間企業への上場国有株式低価格譲渡の速やかな停止に関する提言案」を、中国民主建国会中央も「債権市場の発展促進に関する案」を提出した。
王憲章委員は保険業に関して、「老齢化に寄与する保険」「西部地区での保険業の拡大」「保険料の運用」「保険詐欺の取り締まり」「農業保険」「生命保険の飛躍的な発展の促進」「保険業界の誠意と信用」「企業年金」など8件を提案。王委員は企業年金に関する提案のなかで、「権威機関の推算によれば、企業年金市場が立ち上がれば、市場規模は年間1000億元を超え、2010年には1兆元に達し、2030年にはその規模は養老保険基金を上回る。このように大規模な市場、発展の可能性が将来のわが国の金融業におよぼす影響は計り知れない」と強調。そのうえで王委員は企業年金を主管・監督する機関に対し、総合的に協調の取れた監督メカニズムを確立し、関連する政策の制定や制度の設置を進めるとともに、事業体が企業年金を受託できる条件を透明にし、その職能や権限、運営方式、税務対策、年金資金の運用範囲、監督請求、関連する問題の処理方法などを明確にするよう提言した。童石軍委員も保険に関して、「農業リスク回避メカニズムの確立が三農問題解決の有効な方法」を提起している。
陳開枝委員の「企業の寄贈非課税に関する提言案」や顔延齢委員の「より有効かつ合理的な外貨準備高管理モデルと技術モデルの確立に関する提言案」など、経済関連の提案は経済が中心の生活の多方面におよんでおり、今回の二つの大会の焦点でもある。
「チャイナネット」 2004年3月5日
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