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04年予算執行状況と05年予算草案の報告(抜粋) |
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5日に開幕した第10期全国人民代表大会(全人代)第3回会議で、財政部は国務院の委託を受けて「2004年度中央政府・地方政府の予算執行状況および2005度年中央政府・地方政府の予算草案の報告」を提出した。このうち、05年度予算草案の骨子は次の通り。 中央政府が経済情勢の変化に基づき、2005年は穏健な財政政策を実施するという重要な決定を下した。現在、中国経済の需給関係には変化が生じ、経済構造の調整という任務が目立っている。拡大型の積極財政から緩和・緊縮を適度に行う穏健財政への転換の必要があり、そのための条件も揃っている。主に財政赤字を適度に削減し、長期建設国債の発行規模を適度に縮小するとともに、財政支出構造と国債資金の投資構造の調整に力を入れる。 主な特徴として、中央政府の財政赤字を3千億元(前年度予算より198億3千万元減)、長期建設国債発行額を800億元(同300億元減少)と設定し、中央政府予算における経常的建設投資を100億元増やす。また、経済発展と国内総生産(GDP)の増加に合わせ、05年度予算の赤字額の対GDP比を、04年の2.5%より0.5ポイント低い2%とする。 05年全国財政収入の増加率11%という数字は、中央政府の経済工作会議で確定したマクロ経済の指標目標、減収をもたらす要因を考慮して算出された。 穏健財政というニーズに合わせ、05年度の中央財政支出では、次の点に力を入れる。 調和に力を入れ、長期的な視野により、促進と抑制を使い分け、経済・社会事業の発展における弱点強化に力を入れ、経済構造の改善を促進する。 困難を抱えた地域や人々、階層の救済に力を入れ、調和の取れた社会(和諧社会)の構築を促進していく。 改革・刷新に力を入れ、経済成長モデルの転換を促進していく。 主な予算配分の重点は次の通り。 三農(農業、農村、農民)への投資と政策的なバックアップを引き続き強化する。 05年度、中央から地方への支出金(地方交付税に相当)140億元を新たに増やし、地方での農村税制改革の関連政策の実施への支持に利用する。 一部の県・郷の財政的困難を緩和する。 社会の発展における弱点への投資を強化する。 中央財政における教育、科学技術、衛生、文化・スポーツ・放送、計画出産、司法機関(公安・検察・裁判所)などへの支出を、1297億900万元(前年度比178億7600万元増)とする。 雇用対策、社会保障事業の支援に力を入れ、中央財政の再就職関連支出を、109億元(前年度比26億元増)とする。 中央から地方への支出金を引き続き増加させる。 各種の改革を積極的に推進する。 05年度政府事業の全体的なニーズに合わせ、以下の財政事業の実施に力を入れる。 厳密に法に基づいた収入を図り、財政収入の安定的増加を確保する。 積極的な措置を取り、各種の重点支出資金の使用効率を高める。 予算管理制度改革を深化させ、法に基づく財政管理をさらに推進する。 節約を奨励し、派手な浪費に断固反対する。 <中央政府予算の主な項目> 財政収入:1兆6662億800万元(前年度比1580億5400万元、10.5%増加) 財政支出:1兆9662億800万元(同1387億6900万元、7.6%増加) 財政収支:3千億元の赤字(赤字額:同198億3千万元減少) 05年度の建設国債発行による資金調達額:800億元(同300億元減少) うち700億元は中央政府予算に計上、100億元は地方政府の代理での発行。 経常的な建設投資:前年より100億元増加 対内外債務の元本償却予定額:3923億4千万元 当期赤字補填額:3千億元 国債発行額:6923億4千万元 中央政府・地方政府を合わせた財政収支 05年度の全国財政収入:2兆9255億300万元(前年度比2899億1500万元、11%増加) 全国財政支出は3兆2255億300万元(同3894億2400万元、13.7%増加) 「人民網日本語版」 2005年3月7日
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