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政協委員、「中部振興戦略」について語る

中国中部の経済の全般的発展に著しい鈍化の趨勢が現れ、中部6省の農民の収入の伸び率は全国の平均水準より低いものとなっている。第10期全国政治協商会議第3回総会に参加している政協委員は中部振興戦略の実施を速めるよう呼びかけている。

中部地区は中国の重要な穀物産地であり、また国の総合的輸送網の中枢、重要なエネルギー資源、原材料基地でもある。改革・開放以来、中部地区は全国の土地の10.7%によって、全国の人口の28.1%を担い、全国の発展のために大きな貢献をしてきた。

単大年委員は次のように述べている。中部地区における小康社会(ややゆとりのある社会)建設のレベルは、全国のそれよりも低く、東部の沿海経済地域よりも遅れている。中部地区はその農業が全国で重要な位置を占めているにもかかわらず、三農(農業、農村、農民)の問題が深刻な状態にあり、6つの省の物資流通管理状況にはかなりの混乱がみられ、統一した管理機構と政策措置が不十分であり、金融業の発展と経済運営との協調性が乏しく、市場の全体としての規模が小さく、市場の収益レベルが低く、情報資源の開発と利用もまだ初級レベルにある。

2003年の都市部住民の一人当たり所得のベスト10の省の中では、中部の省名は見られない。牛文元委員は「いかにして地域間の協調的発展をおしすすめ、中部地域の振興を促進するかは、国の地域経済発展戦略計画の重要な問題となっている」と語っている。

範欽臣委員は次のように語っている。長い目で見ると、今後の一時期、中国の経済社会発展が抱えている食糧、交通、エネルギー資源、原材料などのボトルネックの制約は、ある程度において中部地域の発展によって解決されるであろう。中部地域は大きな市場であり、東と西を結びつけ、南から北へと貫き、四方を引きつけ、八方に波及し、全国市場ひいては世界市場にいちはやくアクセスすることができる。中部地域の発展を速めることは、内需を拡大し、市場を開拓し、中国の国際協力と競争における迂回余地を大きくし、経済のグローバル化の挑戦に対応することなどにプラスとなるものである。

                         「チャイナネット」2005年3月9日