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05年度予算案の審議結果について 財経委員会

全国人民代表大会(全人代)財政経済委員会の劉積斌副主任委員は10日、中央・地方予算の昨年の実施状況および今年度予算案について、第10期全人代第3回会議主席団への報告を行った。報告の骨子は次のとおり。

国務院の報告によると、2004年の全国財政収入は2兆6355億8800万元(国債収入を除く。以下同じ)で、予算を2785億元上回った。支出は2兆8360億7900万元で、同1592億元上回った。2004億9100万元の赤字。中央政府の財政収入は1兆5081億5400万元で、予算を1262億元上回った。支出は1兆8274億3900万元で、同1257億元上回った。3192億8500万元の赤字で、第10期全人代第2回会議で認可された3198億3千万元を5億4500万元下回った。地方財政は1187億9400万元の黒字だった。昨年の国債発行額は7022億元で、中央政府に6872元、地方政府に150億元納入された。赤字と国債発行額は、いずれも認可された範囲内に収まっている。中央財政収入の予算超過分は、累積債務の解消、地方交付の増額、社会保障支出などに充てられる。

財政運営上、早急な解決を要する問題が昨年も残された。県郷財政は依然厳しく、「三農問題(農業の振興・農村の経済成長・農民の所得増と負担減)」、社会保障、農村部の義務教育と衛生などへの予算が不足している。財政交付金制度の改善と整備が待たれる。財政リスクも軽視できない。さらに改革を深め、管理を強化し、適切かつ効果的な措置を講じて、真剣に解決しなければならない。

国務院が提出した2005年度の中央・地方予算案によると、全国財政収入は2兆9255億元(前年比11%増)、同支出は3兆2255億元(同13.7%増)、中央財政収入は1兆6662億元(同10.5%増)、同支出は1兆9662億元(同7.6%増)。中央財政は3千億元の赤字の見通しだ。年間国債発行額は7023億元で、うち地方交付分は100億元。中央収入分は、返済期限に達した国内外債務の元金返済に3923億元、赤字補填に3千億元が充てられる。

財政経済委員会は、2005年度の中央・地方予算案は実施可能と考える。国務院が提出した2005年度中央予算案と「2004年中央・地方予算実施情況および2005年中央・地方予算案に関する報告」の認可を提案する。各レベルの地方政府予算は、対応レベルの人民代表大会が審査・認可する。

2005年度予算をより良く実施し、財政業務を成し遂げるため、各代表団および関連専門委員会の審査意見に従い、以下の提案を行う。

(1)法に基づく税務を堅持し、財政収入の安定成長を確保する。

(2)引き続き「三農問題」への財政支援を強化する。

(3)雇用事業を強くサポートし、整った社会保障制度を確立する。

(4)経済成長モデルの抜本的転換を促進する財政・税務政策の研究に真剣に取り組む。

税収、財政利子補給、政府買付などの各種財政手段を十分に活用し、産業・製品・企業構造の改良を促進し、自主開発を支持し、エネルギー・水・土地・鉱物資源を節約し、汚染を制限し、節約型の発展路線を進み、経済成長モデルの抜本的転換を実現しなければならない。

(5)財政・税制改革を積極的に推進する。

公共財政制度の整備を加速する。国内企業・外資系企業統一の所得税制度を早期に構築する。増値税(付加価値税)の全国規模での実施を加速する。改正個人所得税法改正案の起草作業を着実に行う。行き過ぎた所得格差の解消を重視する。

(6)予算管理と会計監査を強化し、浪費を抑える。

                「人民網日本語版」2005年3月11日