温総理の政府活動報告(2)

中国の温家宝総理は5日第10期全国人民代表大会第5回会議で政府活動報告を行い、ここ一年の主要な活動について次の通りに報告した。

(一)マクロコントロールを強化し、改善した。経済運営の過程で生じた投資の過熱やマネーサプライ・銀行貸出の過剰供与、対外貿易の黒字超過などの際立った問題について、中央政府はいち早く一連のマクロコントロール措置を講じた。土地に対する規制を強化し、建設用地の新規増加を引き締め、規制し、土地利用に関する法律・法規違反行為をきびしく取り調べ、処罰した。マネーサプライ・銀行貸出の管理を強化し、人民元建て融資の基準金利を二回、金融機関の預金準備率を三回も引き上げた。経済運営に対する財政・税収の調節機能を強化した。新規プロジェクトの市場参入に対する審査・確認、監督・検査を強化した。不動産市場に対する規制と監督・管理を強め、住宅の供給構造の調整に力を入れた。これにより、マクロ規制諸措置の効き目が徐々に現れ、固定資産投資の伸び率は鈍化し、銀行貸出の増加幅が縮小したため、やや急ピッチで成長した経済が過熱につながることを防ぎ、経済の大きな振れを回避することができた。

(二)「農業、農村、農民」の仕事に取り組む度合いを大きくした。社会主義新農村の建設を着実に推し進めた。通年で中央財政の「三農」に用いた支出は3397億元となり、前年度より422億元増加した。全国範囲で農業税と特産物税を撤廃し、2600年余りも続いてきた農民に対する徴税の歴史に終止符が打たれた。穀物作付に関する農家向けの直接補助金、良質種子補助金と農機具購入補助金を引き続き増やし、農業生産財総合補助政策を実施し、重点地区の重要食糧品種に対し最低買付価格政策を引き続き実施し、財政難を抱える県と郷および食糧主産県への移転支出を増やした。

食糧の年間総生産高は4億9745万トンに上り、三年連続の増産となった。農村の道路、水利、電力、通信などの基盤整備が強化され、農村において新たに2897万人分の安全な飲み水を確保し、バイオガスを利用する農家が四五〇万戸増え、農民の生産と生活諸条件は引き続き改善されている。農村の貧困脱却扶助・開発事業には新たな進展が見られた。農民就労者と関連のある問題の対策・措置を制定、実施し、低賃金や給料遅配・未払い問題の解決や、法律に基づく雇用管理の規範化、就業者の養成・訓練と社会保障の強化などの諸方面で農民就労者の合法的権益を守った。


 

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