温家宝総理は政府活動報告で、「産業構造の高度化と自主的創造革新のテンポを速める」と語り、次のように述べた。
新しいタイプの工業化の道を歩むことを堅持し、産業構造の最適化に力を入れる。重点としては、サービス業を大いに発展させ、工業のグレード・アップとレベル・アップをはかり、国民経済と社会の情報化を引き続き推し進めることである。体制の改革、資金投下の増加と経済政策の充実化などを行うことにより、サービス業の急速な発展を奨励し、サポートする。とりわけ物流、金融、情報、コンサルティング、観光、コミュニティーサービスなどの現代サービス業を発展させるべきである。
ハイテク産業の発展を加速し、装置製造業の振興をはかり、再生可能エネルギーを積極的に発展させ、代替エネルギーを秩序よく発展させ、先進技術を広範に応用して在来産業を改造し、高度化させるべきである。生産能力が過剰となっている業種の調整を速める。産業構造の最適化の過程において、経済、法的手段の活用を重視し、産業企画と政策の誘導を強化する。
創造革新型の国づくりをめぐっては、国家中長期科学・技術発展計画要綱で提出された目標と任務を着実に実施する。国の重大科学技術特別プロジェクトを実施し、国の経済、民生、また国家安全に関わる一群の肝要で中核的な技術の難関突破に努め、重点プロジェクトに依拠して、重要装置製造の自主化を推し進め、優位を占める重点分野において、難関突破の達成に極力努める。
基礎研究、先端技術の研究及び社会公益的研究を強化する。企業を主体とし、市場を導きとする、産・学・研を結合させた技術創造革新体系の構築を加速する。自主的創造革新のインセンティブメカニズムを完全なものにし、自主的創造革新を奨励し、サポートする財政・租税政策、金融政策及び政府統一調達制度を徹底させる。ベンチャービジネスを鋭意発展させる。国家知的財産権戦略の策定を急ぎ、それを実施し、知的財産権の保護を着実に強化する。「全人民科学資質行動計画」を引き続き実施する。
温家宝総理は「各方面に配慮し、合理的に計画し、優位性を発揮させ、政策を徹底させ、地域間のバランスのとれた発展を促す」と強調し、次のように語った。
引き続き西部大開発を推し進め、インフラ施設、生態環境整備の強化及び科学技術教育の発展に重点をおき、特色のある優位産業を発展させる。耕地の林地復元、牧場の草地復元で収めた成果の定着、発展をはかり、その後続政策の制定を急ぐ。引き続き天然林保護、砂漠化対策、石漠化対策などの重点生態プロジェクトを実施する。東北地区など旧工業基地の復興を積極的に推し進め、その重点として工業の構造調整にさらに力を入れ、重要業種・企業の再編、改造に鋭意取り組み、装置製造業、原材料加工業、ハイテク産業、農産物加工業の発展を推進し、商品食糧基地の整備を強化する。
資源枯渇型都市の経済パターン転換の試行と採炭による地盤沈下区域の対策を急ぐ。バラック密集地区の改造を急ぐ。中部地区では、重点として食糧主産地の生産能力向上と農産物の加工・転化能力の強化を続行し、エネルギー、重要原材料基地と総合交通運輸システムの建設を強化し、先進的な製造業とハイテク産業の発展をサポートする。東部地区では、重点として産業構造の最適化と高度化を推進し、自主的創造革新能力と国際競争力を強化し、改革開放と科学発展の面で先を行くことである。経済特別区、上海浦東新区の役割を引き続き発揮させ、天津浜海新区など条件の整った地区の開発、開放を推し進める。
未発達地区へのサポートの度合いを大きくし、未発達地区に対する発達地区の地域別部門別の支援活動を奨励し、もとの革命根拠地、民族地区、辺境地区、貧困地区の経済社会の発展を促す。三峡ダム地区の発展と住民の移転作業を首尾よく進める。
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